太公望・王羲之 の商品レビュー
幸田露伴としては珍しく白話調で書かれた随筆。江戸弁ってこういうものなのかな、と興味を惹く。一部を引用します「日本では釣の神様さへ斯様な風にこぐらかつて何が何だか能く分らないほどの遠い昔の其の神代よりもまだ〱古いらしいのが太公望である」。 前半は、太公望の出自についての考証、僕のよ...
幸田露伴としては珍しく白話調で書かれた随筆。江戸弁ってこういうものなのかな、と興味を惹く。一部を引用します「日本では釣の神様さへ斯様な風にこぐらかつて何が何だか能く分らないほどの遠い昔の其の神代よりもまだ〱古いらしいのが太公望である」。 前半は、太公望の出自についての考証、僕のような素人は聞いたこともないような文献がいろいろ出てきて面白い。 後半は、名はなんといったか?についての考証。 その他、本題に入る前に、釣りキチにかこつけて、えびす様の正体を探る考証も面白い。 露伴は文言調でちと苦手、という人にはお勧め。 その他、王羲之、文字と秦の丞相李斯など八作収録。
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