私の人生観 の商品レビュー
前半は、日々の生活にまつわる随筆や紀行文、交流のある文人の逸話など。傲岸さや、鑑識眼の鋭さ、心の細やかさが読み取れる。 後半は「私の人生観」と題した講演の書き起こし。「観」についての話なのだけれど、釈迦や明恵上人、空海、鑑真、恵心僧都といった仏教の知識や、パスカル、ベルグソン、リ...
前半は、日々の生活にまつわる随筆や紀行文、交流のある文人の逸話など。傲岸さや、鑑識眼の鋭さ、心の細やかさが読み取れる。 後半は「私の人生観」と題した講演の書き起こし。「観」についての話なのだけれど、釈迦や明恵上人、空海、鑑真、恵心僧都といった仏教の知識や、パスカル、ベルグソン、リルケといった思想家の理念などを織り交ぜて語られ、半分も理解できたかどうか。 みることには、「見」と「観」の二種類があるとの宮本武蔵の考えを引用し、今の歴史観などは表面をなぞる「見」でしかないとする。深遠な観ではあり得ないと。 わからないことが多く、でも、本著者の他作品を追っていればぎりぎりわかるようになる気がするので、引き続き付いて行ってみようと思う
Posted by
(2001.09.28読了)(2001.03.22購入) *解説目録より* 日本はなぜ敗れたのか。近代日本文化とはかくももろいものだったのか、そしてこの軽薄な戦後文化の氾濫は何か、敗戦の傷跡を全身に受けて己をずたずたに引き裂いた著者が深い反省と沈潜から立ち上がって文壇に突きつけた...
(2001.09.28読了)(2001.03.22購入) *解説目録より* 日本はなぜ敗れたのか。近代日本文化とはかくももろいものだったのか、そしてこの軽薄な戦後文化の氾濫は何か、敗戦の傷跡を全身に受けて己をずたずたに引き裂いた著者が深い反省と沈潜から立ち上がって文壇に突きつけた果たし状はこれだ。著者の叡智と真実が光っている名作。ほかにユニークな随筆21篇収載。 ☆小林秀雄さんの本(既読) 「無常という事」小林秀雄著、角川文庫、1954.09.20 「ドストエフスキイの生活」小林秀雄著、角川文庫、1955.08.20 「ゴッホの手紙」小林秀雄著、角川文庫、1957.10.30 「モオツァルト」小林秀雄著、角川文庫、1959.08.10 「モオツァルト・無常という事」小林秀雄著、新潮文庫、1961.05.15 「対話 人間の建設」岡潔・小林秀雄著、新潮社、1965.10.20 「近代絵画」小林秀雄著、新潮文庫、1968.11.30 「考えるヒント」小林秀雄著、文春文庫、1974.06.25 「考えるヒント2」小林秀雄著、文芸春秋、1974.12.10
Posted by
- 1