へうげもの(11) の商品レビュー
山田芳裕『へうげもの 11』は文禄の役の講話交渉や慶長伏見大地震が描かれる。古田織部は趣があるものを指す言葉「乙なもの」を広げようとする。「乙なもの」は甲乙で言えばランクが落ちるが、むしろ定石を外した面白さが最高なものと賞賛される。価格が高いか低いかなど直線的な上下関係でしか見な...
山田芳裕『へうげもの 11』は文禄の役の講話交渉や慶長伏見大地震が描かれる。古田織部は趣があるものを指す言葉「乙なもの」を広げようとする。「乙なもの」は甲乙で言えばランクが落ちるが、むしろ定石を外した面白さが最高なものと賞賛される。価格が高いか低いかなど直線的な上下関係でしか見ない単純な価値観に対するアンチテーゼになる。 徳川家康の目指す天下が示される。戦国を終わらせるという理想は良い。しかし、争いのない世界を徹底すると、自由な創意を認めない世界になる。ここで織部は対立するのだろう。もっとも、それ以前に瀬戸物の経営をめぐって対立が生まれそうである。自由な創意を抑圧する世界は、戦後日本の業界横並びの官僚主導経済にもつながる。官僚主導経済が批判される21世紀に織部が再評価されることは意味がある。 本作品では伊達政宗の色々なエピソードに古田織部が絡んでいた。この巻では福島正則と黒田家家臣の日本号のエピソードに織部が絡む。正則は豊臣恩顧の大名の筆頭格である。大坂の陣では江戸幕府から動向が警戒されたものの、織部とは対照的な結果となった。結局は正則も元和5年(1619年)に改易されることを考えると複雑である。改易時の広島城受け取りは林田藩の初代藩主の建部政長が務めている。
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今回も画は優れていたが、話しに起伏が少なかったような。手に汗握る転回が続いただけに、また、そういう時代なだけに、ちょっと残念。でも、このコミック、最期を見届けたい。
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◎ダ・ヴィンチ2006年6月号 「今月のプラチナ本」 2010年9月22日(水)読了。 2010−82。
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「オツですなー」って言葉滅多に使わないけど知ってますよね。ってこれ古田織部が作った言葉だったんだ?てなことが今巻でわかりました。やはり歴史ものってこういう身近なもののルーツとががポッと出てくる時があるから面白い。というかこのへうげものはそんな自分の為とか考えないでも読んでればそ...
「オツですなー」って言葉滅多に使わないけど知ってますよね。ってこれ古田織部が作った言葉だったんだ?てなことが今巻でわかりました。やはり歴史ものってこういう身近なもののルーツとががポッと出てくる時があるから面白い。というかこのへうげものはそんな自分の為とか考えないでも読んでればその時代のニオイみたいなものを感じられる。ってか今巻で気づいたんだけど各話のタイトルが面白い。自分的にツボだったのが。「第百十一席 聖☆お母さん」(笑)
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これ、まだまだ続くよね。 悪くはないけど、早く「デカスロン」や「ジャイアント」みたいな山田芳裕が読みたいです。
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だんだん読むのが辛くなってきた。 いろんなことが盛り込まれ過ぎてないかなあ? 題材はいいんだけど、もっと細かく描いて欲しいところは物足りないし、いらないところの説明が多い気がする。
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仲直りして忠興とよろしくやってる織部が凄く良い。 しかし秀吉天下の終わりがそろそろ近付いてきたね。 あと加藤清正と北政所も超素敵。 「物語の終わり」がはっきりしてるのが、歴史マンガの良いところで悪いところ。
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そこまで正直に浮気を白状するなと思ったけど、その後の奥さんに対する潔さとまわりに素直に後悔する素直さはすごいですよね。 そして奥さんも偉いなぁ・・・
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2010/7/23読了。WonderGooで購入。 朝鮮から織部帰還、ついに自分好みの器を日本で作り始める巻。 連載時に朝鮮から戻って来ておせんと再会する回を読み飛ばしていて全然展開についていけてなかった時期があったのだが、なるほどこれは・・・織部さん、隠しごとしたくないったって...
2010/7/23読了。WonderGooで購入。 朝鮮から織部帰還、ついに自分好みの器を日本で作り始める巻。 連載時に朝鮮から戻って来ておせんと再会する回を読み飛ばしていて全然展開についていけてなかった時期があったのだが、なるほどこれは・・・織部さん、隠しごとしたくないったって限度があるだろ・・・ 忠興との和解の回もやっと読むことが出来て良かった。 しかしいよいよ家康の動きは不穏な感じになってきたな。
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朝鮮から帰国した後のストーリー。 有名な呑取のエピソードが収録されている。 「己が数寄を極めんとするなら金策が鍵となる」とのセリフにあるように、金銭絡みのネタが多くなる。
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