歴史ドラマの大ウソ の商品レビュー
読書録「歴史ドラマの大ウソ」2 著者 大野敏明 出版 産経新聞出版 p143より引用 “ 飲酒というのは油断を生じる行為なので、 心を許した者以外とはしないのである。また、 基本的には自宅以外では滅多に飲まない。” 目次から抜粋引用 “NHK大河の嘘八百 名作でもウソだら...
読書録「歴史ドラマの大ウソ」2 著者 大野敏明 出版 産経新聞出版 p143より引用 “ 飲酒というのは油断を生じる行為なので、 心を許した者以外とはしないのである。また、 基本的には自宅以外では滅多に飲まない。” 目次から抜粋引用 “NHK大河の嘘八百 名作でもウソだらけ ホームドラマになった「江戸」” 産経新聞編集委員である著者による、歴史 を題材にしたドラマの時代考証の間違いを記 した一冊。 坂本龍馬についてから武士の言葉遣いまで、 数々の歴史資料を基に書かれています。 上記の引用は、武士が居酒屋で酒を飲む シーンについて書かれた項での一節。 たとえ武士でなくとも、お酒を飲む機会には、 この一節を思い出したほうがいいのではない でしょうか。特に異性と酒席をともにする時 は。 語り口にイマイチ面白みが感じられなくて、 読みにくい一冊でした。 ーーーーー
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いやまあそうかもしれんけどそこを突っ込むとドラマの面白さが半減するやろ、というツッコミもそこそこあるものの、多くは「なるほど~」と面白がらせてくれる。 特に言葉遣いなんか、僕でも気になるもんな~。サボるとかやばいとかはないでしょ、さすがに。
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歴史ドラマをちゃんと歴史考証を行うとおかしなところがたくさんあるという内容をまとめ、説明した本。 内容は興味深いが、そこまで突っ込んでしまうと歴史ドラマなんて見れなくなっちゃうなと思った。
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大河ドラマみたいなのはともかく、大衆的な時代劇ものにもツッコミを入れるのは野暮な感じもしましたが、今まで知らなかったことがたくさん書いてあり、楽しめました。 歴史ドラマの見方が変わるかもしれません。 「武士」はどのような立ち居振る舞いをしたか、江戸時代の男女が一緒に外を歩くとき...
大河ドラマみたいなのはともかく、大衆的な時代劇ものにもツッコミを入れるのは野暮な感じもしましたが、今まで知らなかったことがたくさん書いてあり、楽しめました。 歴史ドラマの見方が変わるかもしれません。 「武士」はどのような立ち居振る舞いをしたか、江戸時代の男女が一緒に外を歩くときはどのように歩いたか、宿ではどうだったか、など興味深かったです。
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著者は歴史ドラマ好きの産経新聞社編集委員。 時代考証そっちのけの歴史ドラマについて、もの申した一冊となっています。 主要な歴史ドラマを採り上げて、実際と違うところを一つ一つ採り上げており、まず冒頭は、昨年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』。 元気で明るい龍馬像が一世を風靡しましたが、...
著者は歴史ドラマ好きの産経新聞社編集委員。 時代考証そっちのけの歴史ドラマについて、もの申した一冊となっています。 主要な歴史ドラマを採り上げて、実際と違うところを一つ一つ採り上げており、まず冒頭は、昨年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』。 元気で明るい龍馬像が一世を風靡しましたが、著者は「あまりにニコニコ、ニヤニヤしすぎ。武士の教育を受けてきたと思えない」と一刀両断。 武士は歯を見せて笑わないし、大声も出さず、走らないとのことで、ドラマの生き生きした龍馬像はかなり違うものだとわかります。 残された写真のイメージが定着しているからとはいえ、元服した後、月代をそらないのも変だとのこと。 江戸時代はかなり男尊女卑が強く、龍馬の姉たちがあんなに弟をからかうこともありえないそうです。 人前で笑われるのは大変不名誉なことで、武士の名に恥じぬためには、恥を受けたら雪辱を雪ぐか自害するしかなかったとのこと。 また、いくら家族でも女性が男性を呼び捨てすることはなく、弟でも「龍馬殿」と呼ばれるのが当たり前だったそうです。 女性は、正座のときに足の裏を尻から出さないのが礼儀で、出していたらどんな身分でも青竹で足の裏を叩かれたそうな。 ほかに、龍馬は松蔭と会っておらず、そういう風に史実を曲げるのはいかがなものかと嘆いていました。 当時は存在しなかった「やばい」や「~になります」という言葉や表現を使っているのも不自然だとのことです。 あまり脚本上の突っ込みを受けなかったように思えた『龍馬伝』でしたが、そう聞くと、いかに現代目線で作られたものかがわかりました。 その前のNHK大河『天地人』も、いろいろな点が言及されていました。 酒の席に男女が同席することや、女性の使者(初音)という存在はありえないとのこと。 「入鉄砲と出女」と言われたように、特に女性の旅は大変に難しかったため、『水戸黄門』のように男女が一緒に旅をすることはありえなかったそうです。 なんだかありえないことばかり。 新撰組の浅葱色は切腹の時の色で、いつでも切腹できる覚悟を表しているとのこと。 『坂の上の雲』の乗馬シーンで登場したサラブレッドは当時おらず、将軍に謁見できても、御簾越しだったため、『暴れん坊将軍』の決まり文句「余の顔を見忘れたか」には「もともと知りません」と答えるしかないということ。 『ALWAYS 三丁目の夕日』に至っては、もうツッコミだらけのようでした。 逐一例を挙げられて、これほどまでに歴史ドラマが事実と違う様相を呈しているということに驚きますが、そもそも歴史ドラマとは、史実に面白みを加えて、娯楽番組として提供されるものであるため、史実よりも現代人に向けてのわかりやすさを優先させることが多いようです。 難しい点ですね。何も気が付かなければ笑って見ていられますが、それが本当の歴史と信じてしまいかねない危険もあり、歴史家や当時の風俗に詳しい専門家は、観るたびに煮え切らない思いを抱えていることでしょう。 日本人は人前で感情をあらわにしない民族として知られており、それは最近の世界の風潮では、あまり喜ばしくないこととされています。 ただ、もともと日本人は、感情を表すことは無作法とされ、たとえ女性でも人前では泣かなかったそうです。 泣いた場合、自己コントロールのきかない幼児並みと見られ、大人の付き合いをしてもらえない。 ひどい時には免職、改易されることもあったそうです。 その延長として、切腹もありえたなどと聞くと、まさに命がけで冷静を保ち続けていたのだと気付かされます。 そういった環境を経て、現在でも日本人は、対外的には悲しみをこらえる人が多く、悲しみを激しく訴える韓国人と対照的なのは、興味深いところです。 これまで、(もっとオープンに感情を表してもいいのでは)と思ってきましたが、時代の風潮がわかると、内に押し込む日本人の心情も、歴史が支えてきた美徳と考えられます。 昔から今まで、人の暮らしはずっと続いているものであり、過去の人々の生きざまを知りたいと思う気持ちはどの時代でも無くなることはないでしょう。 史実に即したエンターテインメント、フィクションだと割り切って、今後も歴史ドラマを楽しんでいきたいものです。
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