初恋マジカルブリッツ(15) の商品レビュー
ラストは最終決戦か巨大ハーレムか
全208頁の5%を超える11頁があとがきという少々歪な体裁。短い文章で改行を繰り返す手法なので頁の下1/3くらいが真っ白だが、その分気軽に読める1冊でもある。そして、巡り巡ってユージェニーに再度スポットの当たったエピソードが、そのままシリーズ最終章のようである。思えば、一応「エン...
全208頁の5%を超える11頁があとがきという少々歪な体裁。短い文章で改行を繰り返す手法なので頁の下1/3くらいが真っ白だが、その分気軽に読める1冊でもある。そして、巡り巡ってユージェニーに再度スポットの当たったエピソードが、そのままシリーズ最終章のようである。思えば、一応「エンゲージ」していながら“無かった”ことになっていた(というか自分でそうしていた)ユージェニーは、その意地っ張りな性格が災いして報われない一面も多かっただけに、最後になってコレが報われるのなら、それはそれで良い流れかと思った。ただ、ちょっとよく分からないのが、本巻で一応のバトル的区切りがついたかのように見えるのだが、そうなるとリリス復活の意義は一体何?という気がしてきたこと(単に自分が忘れているだけだろうか)。もっとも、最終決戦と呼ぶには少々あっさりし過ぎというか相手がショボ過ぎな気がしないでもないのだが、逆にどんどんコミカルな方向へシフトしている現状からすると、バトル云々はこの際どーでもよくて、鼓太郎ハーレムのさらなる発展(?)がシリーズの終着点だったかな?みたいな気にもなっている。このシリーズはラノベで数多く存在するハーレムを文字通りに実践する、正真正銘のハーレムを構築しつつあるのが唯一無二の強みなので、これはこれで楽しみだし、実際、本巻のような少ない頁数でも「エンゲージ」の場面を2度入れるところはさすがと妙なところで感心もしてしまう。しかも、アルミナの発案により、もしかしたら次の最終巻では壮大で盛大なハーレムが百合要素込みで築かれるのでは?というアブない展開を予感させるナイスな引きすら見せているのである。ユージェニーの本懐が遂げられるのか?と共に、こっち方面の大いなる発展も思わず期待してしまう自分はやっぱりダメ男なのだろうか。
DSK
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