戦闘妖精・雪風 の商品レビュー
20年以上ぶりに再読。アニメ化されたり、フィギュアが出たり、とりまく状況は予想もできなかったくらい変化したけど、自分の中ではこの表紙の機体とパイロットが雪風と零。 主人公を含めて、目の前のやるべきことをやるだけ、お偉いさんの思惑なんか知ったこっちゃない、という感覚が異様に理解で...
20年以上ぶりに再読。アニメ化されたり、フィギュアが出たり、とりまく状況は予想もできなかったくらい変化したけど、自分の中ではこの表紙の機体とパイロットが雪風と零。 主人公を含めて、目の前のやるべきことをやるだけ、お偉いさんの思惑なんか知ったこっちゃない、という感覚が異様に理解できるようになった自分に驚愕。
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あぁ面白かった。愛機雪風に絶対の信頼を寄せるパイロットの零。でも雪風は次第に人間を必要としなくなっていた。コンピュータのゴースト的な物についても想いをめぐらせたし、敵対する生命体、ジャムの目的は人ではなくコンピュータだった皮肉も気に入った。戦闘シーンも他の小説だとしばしば冗長に感...
あぁ面白かった。愛機雪風に絶対の信頼を寄せるパイロットの零。でも雪風は次第に人間を必要としなくなっていた。コンピュータのゴースト的な物についても想いをめぐらせたし、敵対する生命体、ジャムの目的は人ではなくコンピュータだった皮肉も気に入った。戦闘シーンも他の小説だとしばしば冗長に感じるけどこれはテンポよくイメージが浮かんできてひたすらかっこよかった。ストーリー以上に雰囲気というか魅せ方がいい。〈改〉の方はどの辺が変わってるんだろ。気になります。
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はじめは正体不明の敵が不気味だったが、後になるほど雪風の不気味さが増してくる。この構成が大変秀逸。 なんといっても戦闘機のマニューバがここまで写実的に表現された文章がすごい。空戦シーンには文句なしの臨場感がある。 あと大事なことだけど、改じゃないから「むは」が読める。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久々にハードSFを読んだが、なかなか楽しめた。 ブツ切りの文体で、それによってスピード感を出しているが、読みにくくはなかった。 なにか「エリア88」に近い印象だな。 雰囲気としては。 この巻では結局結論が出ていない部分もあるが、この時代(1979年)これだけの設定と世界観を、切れ味鋭く表現できているのはすごいと思う。 良作。
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最初は「SFだと思って読み始めたのにガチガチ戦闘機モノ…」とか思ってたけど、零と雪風の関係、ブッカー少佐との会話、そしてジャムの戦略など、背景が見えてくるにつれてどんどん引き込まれていった。ラストもハッピーじゃないけど考えさせられるものだったし、機械対人間の話としてユニークな解釈...
最初は「SFだと思って読み始めたのにガチガチ戦闘機モノ…」とか思ってたけど、零と雪風の関係、ブッカー少佐との会話、そしてジャムの戦略など、背景が見えてくるにつれてどんどん引き込まれていった。ラストもハッピーじゃないけど考えさせられるものだったし、機械対人間の話としてユニークな解釈で興味深かった。しかし、やっぱり戦闘の描写とかはヲタ発揮しすぎだしw(機体の概説まで付いてる…)、30年戦闘しててこれしかわかってないのかとか、結局アレは何だったの…、みたいなのも多めだったのが個人的な好みとはズレがあった、かな。
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私はあまりSFを読みなれていないので、世界観を飲み込む導入部分でかなり時間がかかってしまうことがしばしばでした。 ですが、本作は専門用語も多いにも関わらず、かなりスムーズに読み進めることができました。 そして内容も非常に面白かったです。 未知の敵ジャムとの闘争も、その狙いが明ら...
私はあまりSFを読みなれていないので、世界観を飲み込む導入部分でかなり時間がかかってしまうことがしばしばでした。 ですが、本作は専門用語も多いにも関わらず、かなりスムーズに読み進めることができました。 そして内容も非常に面白かったです。 未知の敵ジャムとの闘争も、その狙いが明らかになるにつれ、背中に水をたらされた様なおぞましさ、不安感に襲われます。それがまた巧みな構成で描かれています。 普段SFをまったく読まないような人にも是非読んでほしい作品です。おすすめ。
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改訂版も出ているようだが、まずはオリジナル版で読了。非常にハードなSFで、概念的な部分を楽しんで読めたこれまでの神林作品とは異なり、戦術用語・工学用語がストーリー的にも重要な位置を占めているので、読むのに少々苦労した。が、読み進める内、加速度的にストーリー展開に完全に引きこまれ、...
改訂版も出ているようだが、まずはオリジナル版で読了。非常にハードなSFで、概念的な部分を楽しんで読めたこれまでの神林作品とは異なり、戦術用語・工学用語がストーリー的にも重要な位置を占めているので、読むのに少々苦労した。が、読み進める内、加速度的にストーリー展開に完全に引きこまれ、用語の壁を感じなくなる。物言わぬ無機物だからこそ「信じられるのはお前だけ」という愛情と信頼を愛機≪雪風≫に寄せるパイロット・深井中尉。しかしその愛情は相手が無機物だからこそ一方通行で…。 人間によって人間のために生み出された機械だが、機械それ自身の「生存」のためには必ずしも人間は必要ではない。高度な知能を与えられ人間に愛される機械であるほど、その結論は明白で、機械と人間の思いのすれ違いは大きくなっていく。「あなたの魂に安らぎあれ」のテーマとも繋がっているが、完全なる“メカ”が相手である今作には、相手がアンドロイドだった「あなたの~」とはまた違う雰囲気がある。 登場アイテム的にもストーリー的にもメカニカルな題材ばかりの話なのに、「機械のよう」な深井中尉の雪風への愛と執着があまりに人間的で、読後感はセンチメンタル。深井中尉とは対照的な、情にとらわれず羽ばたいていく雪風の冷たい美しさも印象的だった。
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戦闘機のデザインに惹かれてOVAをパケ買い。 アニメ版では人物、人間関係の描写を物足りなく感じ、原作購入。 素晴らしい作品です。 ☆5でもいいんですが、これ一冊は猛烈な勢いで神林さんの世界に投げ込まれたまま迷子になってしまうので、好意的に一つ下げました。 もちろん続編2冊も購...
戦闘機のデザインに惹かれてOVAをパケ買い。 アニメ版では人物、人間関係の描写を物足りなく感じ、原作購入。 素晴らしい作品です。 ☆5でもいいんですが、これ一冊は猛烈な勢いで神林さんの世界に投げ込まれたまま迷子になってしまうので、好意的に一つ下げました。 もちろん続編2冊も購入済み。早く届いてくれ! まず世界観がきちんと成立している点を高く評価します。 才能というのもあるんでしょうけど、とにかくよく考えて練ってある。 SFでありがちな読者放置の暴走ストーリー展開をせず、しかし所々意表を突くような大胆なうねりを加えて、こりゃよくできてるなと驚きました。 戦闘用語連発でテンション上がります。泥臭い人物描写もさすが。 純文学好きとしてもオススメできます。
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今、現在でもパソコン(電子頭脳)を依存した世界になっている。パソコンが今、使えなくなったら人間はどうするだろうか。もうパソコンが反乱したらどうするだろうか。そんなことを読みながら思った。
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高校時代に先輩から借りて読んだ本。雪風をモチーフにしたシミュレーションゲーム(PCではない)を作れないかと思ったりしたものだ。 人間が戦っているはずだったのに、相手も、そして自分の側も人間の存在があたかも邪魔者であるかのようになっていく。どきどきしながら読んだのを思い出す。
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