大いなる幻影 の商品レビュー
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二重三重に組み上げられたミステリー。これが30年以上前に書かれたもうすでに故人となられた作家さんの手によるデビュー作だとは・・・知らなかったことが多すぎる。 古いのだけれど古さを感じない。
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昭和53年の本なのに、全く古さを感じさせない一冊でした。舞台設定もマンションだからなのかもだけど、マンションに住んでる老女たちの不可思議な思惑と、探り合いが先をかなり気にさせます。 女っつーのは、女子校だの女のグループだの、女同士になるとやっぱりこういうの出てくるんだなぁ。。。...
昭和53年の本なのに、全く古さを感じさせない一冊でした。舞台設定もマンションだからなのかもだけど、マンションに住んでる老女たちの不可思議な思惑と、探り合いが先をかなり気にさせます。 女っつーのは、女子校だの女のグループだの、女同士になるとやっぱりこういうの出てくるんだなぁ。。。と、思う一冊。 老女のこの姿は少々恐ろしくもあり、身近でもあり、自分に置き換えると怖いっす!!!!本当。こんな人生の終わり口はちょっと嫌だなぁと、思うそんな一冊です。
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移動工事をきっかけに事件が起こります。7年前の外国人少年誘拐事件に始まり、アパートのマスターキーの紛失事件、怪しげな新興宗教の教祖の介入、中指が動かなくなってしまった元名ヴァイオリニストなど…彼女らの暗い生活と心理描写がえげつなく表現されています。 やがてそれらのストーリーが次々...
移動工事をきっかけに事件が起こります。7年前の外国人少年誘拐事件に始まり、アパートのマスターキーの紛失事件、怪しげな新興宗教の教祖の介入、中指が動かなくなってしまった元名ヴァイオリニストなど…彼女らの暗い生活と心理描写がえげつなく表現されています。 やがてそれらのストーリーが次々とまとまり始めるのですが…。 トリックはありきたりですが、意外な真相は読後の良い余韻に浸れました。 ただ、読者が推理するには伏線が不足しているような気がしました。
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ミステリと純文学のはざまに埋もれた傑作。 K女子アパートに集う、老境にさしかかった女性たち。 その、それぞれの『狂気』の描き方がいい。 『狂気』というものはけっして、奇声を上げて刃物を振り回したり、裸で往来を走り回ったりといった類いのものではない。 シャツのボタンを一つ掛け違え...
ミステリと純文学のはざまに埋もれた傑作。 K女子アパートに集う、老境にさしかかった女性たち。 その、それぞれの『狂気』の描き方がいい。 『狂気』というものはけっして、奇声を上げて刃物を振り回したり、裸で往来を走り回ったりといった類いのものではない。 シャツのボタンを一つ掛け違えるような、本人すらそれと気づかず、でもどこかおかしい。そういうものなのだろう。 吉田修一の『パレード』のような味わいがある。 終盤、物語がミステリ的に収束していくのが少し残念だった。はじめからプロットが出来上がっているので、それは仕方のないことだが、ミステリ的なカタルシスは別になくても良かった。 『大いなる幻影』を追い過去に生きるよりも、今と未来を見つめて進まなければいけない。 わかってはいるが、そう胸を張って言い切れない自分がくやしい。 僕も、もう若くないということか。
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乱歩賞第8回。ある女子アパートの住人が7年前に起こった誘拐事件を調べていく話。住人の孤独や過去の秘密などが描かれている。謎解きが少々乱暴に感じたかな。 真相が語られたとき、疑問が残る。
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