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虹色のトロツキー(愛蔵版)(4) の商品レビュー

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2017/02/06

最終巻。 主人公をモンゴルと日本の混血にしたのが、ナショナリズムとは何かってことで物語の幅を持たせたよね。 人間不信でぶっきらぼうだったウムボルトくんが、実直なキャラクターでたくさんの人たちの信頼を得ていくのは、学ぶべき姿だと思いました。 ウムボルトくんの彼女である麗花ちゃん...

最終巻。 主人公をモンゴルと日本の混血にしたのが、ナショナリズムとは何かってことで物語の幅を持たせたよね。 人間不信でぶっきらぼうだったウムボルトくんが、実直なキャラクターでたくさんの人たちの信頼を得ていくのは、学ぶべき姿だと思いました。 ウムボルトくんの彼女である麗花ちゃんが、かなり視野の狭い単純な女性で、好きな人と結婚して赤ちゃんを産んでずっと一緒にいられれば幸せ~って感じだけど、安らぎを与えるタイプではなく、めっちゃ気の強いタイプなのを残念に思っていたけれど、ウムボルトくんがいろいろと考え過ぎてしまう傾向にあったので、だからこそこれくら単純な相手を好きになったのかな…って最後に思いました。 話はノモンハン事件で終わっていて、ちょっとこの物語の核が見えにくかった部分はあります。 ハーフであった主人公の思想から、満州国建国の理念であった五族協和の難しさと戦争の空しさを描こうとしたのかな…。 ナショナリズムとは何かってことを、それなりに考えさせてくれた物語でした。 このあたりの時代の詳しい知識がなくても、それなりに読めたし…(笑) 最後に残念だったのは、安江大佐の息子である安江弘夫さんの寄稿文。 日本人の感覚からして、自分の父親をシャレではなく本気で大絶賛して、他の人を貶めるような文章はどうかと思う。 ここだけとても違和感を覚えました。 この長編物語の巻末で読みたい文章ではなかったな…。

Posted byブクログ

2011/07/27

昨年愛蔵版が出版されたので、欠けていた部分が埋まった。「コミックTOM」で見逃していたのは主にノモンハンの場面。しかし、石原莞爾をはじめとする日本軍部中枢のこの「優秀さ」は何故に日本をまともな方向へ持っていけなかったのか?トロツキーと同じく組織づくりのつたなさ(優秀ゆえの?)なの...

昨年愛蔵版が出版されたので、欠けていた部分が埋まった。「コミックTOM」で見逃していたのは主にノモンハンの場面。しかし、石原莞爾をはじめとする日本軍部中枢のこの「優秀さ」は何故に日本をまともな方向へ持っていけなかったのか?トロツキーと同じく組織づくりのつたなさ(優秀ゆえの?)なのか?

Posted byブクログ