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人口負荷社会 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2011/06/01

人口減少社会の何が問題で、何が予想され、どう対処する必要があるのか。 問題は、世代間の人口比が崩れること。 人口減少自体はそれほど問題ではない。 国のGDPよりも一人あたりの所得が問題。 人口減で国内市場が縮んだとしても、個人レベルではさほど影響はない。 しかし、人口比が崩れる...

人口減少社会の何が問題で、何が予想され、どう対処する必要があるのか。 問題は、世代間の人口比が崩れること。 人口減少自体はそれほど問題ではない。 国のGDPよりも一人あたりの所得が問題。 人口減で国内市場が縮んだとしても、個人レベルではさほど影響はない。 しかし、人口比が崩れると年金など社会保障に支障が出る。 少子化の進展が高齢化、人口減少をもたらしている。 終身雇用を中心とした日本的雇用慣行や、女性が家を取り仕切るべきという意識が残る一方で女性の社会参画が進んだために子育ての環境が悪化している。 その一方で労働力需要の低下や社会保障の整備で子どもを生むメリットは低下している。 このあたりが少子化の原因。 政府は将来世代につけを残さぬ形で子育て支援策を打ち出す必要がある。 など。 わかりやすい説明で「人口オーナス」問題の大枠をつかめる。 もっとも、政府内で以前から課題は共有されつつも対策が進んでいない様子。 どこかのタイミングで、痛みを伴う改革が必要になるのだろう。。

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2018/06/26

非常に分かりやすくてオーソドックスで説得力がある。 少子化対策のインセンティブが都会と地方で違うこと、出生率を下げているのが都会であることなどは、保育園改革に積極的な過疎地と消極的な都市部という鈴木亘教授の指摘と重なる部分があると思う。 子ども手当への評価、子育て保険のアイデ...

非常に分かりやすくてオーソドックスで説得力がある。 少子化対策のインセンティブが都会と地方で違うこと、出生率を下げているのが都会であることなどは、保育園改革に積極的な過疎地と消極的な都市部という鈴木亘教授の指摘と重なる部分があると思う。 子ども手当への評価、子育て保険のアイデア、年金のタダ乗り問題など、これもアタリマエのことでありながらどうしてメディアではあまり取り上げられないのか不思議に思ってきたこと。 働き方を変えるという話では安倍内閣で取り組んできたことが何も進まなかったのが非常に残念だ。

Posted byブクログ

2011/05/06

何度かUPしたものの、なぜか落ちてるので再度。 人口動態をテーマにした本で、「デフレの正体」と比較して読むと面白い。 「デフレの正体」は需要面、「人口負荷社会」は供給面からのアプローチで、齋藤先生(最近追っかけてるので好きになり始めた)は人口や貯蓄の供給減は短期的には見えにくい...

何度かUPしたものの、なぜか落ちてるので再度。 人口動態をテーマにした本で、「デフレの正体」と比較して読むと面白い。 「デフレの正体」は需要面、「人口負荷社会」は供給面からのアプローチで、齋藤先生(最近追っかけてるので好きになり始めた)は人口や貯蓄の供給減は短期的には見えにくいので、売り上げの差(デフレの正体の方が売れている)になっているのではと分析。 個人的には、人口負荷社会も相当好きで、それは普段のビジネスの中で労働力の長期的な減少を日々感じてるからだと思う。 だからその差をあまり感じにくいのかなとも思っていたけど、比較的デフレの正体が、事例の多い国語的な説明が多いのに対して、人口負荷社会が数値説明も多い算数的な説明だかも。 実際は理論的な完成度は殆ど変わらないと思うんだけど、 ...この違いから感じる事は、読んだ人が説明する時に国語的な説明をしっかり出来た方が他者に説得しやすいのかも。 本は、同じ人が複数冊買う事はあまりない(酔っ払った僕を除く)ので、人からのリコメンドのし易さが購買を分けるのかもと思った。

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2010/08/19

日本辺境論を読んだ後だと、判っていても多分人口オーナスは乗り越えられないのだろうなと思う。 いい本です。一読を勧めます。

Posted byブクログ

2010/07/10

「人口オーナス」に見舞われるこれからの日本がどうなるのか、何をすべきなのかを幅広く論じている。民主主義の難点にまで言及しているところは、お見事。新書の性質上、「広く浅く」になっている点は否めないが、この本の議論が広く常識になるようでないと、日本は人口オーナスに押しつぶされるだろう...

「人口オーナス」に見舞われるこれからの日本がどうなるのか、何をすべきなのかを幅広く論じている。民主主義の難点にまで言及しているところは、お見事。新書の性質上、「広く浅く」になっている点は否めないが、この本の議論が広く常識になるようでないと、日本は人口オーナスに押しつぶされるだろう。せめて自分も「人口オーナス」という言葉を広めたい。

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2010/07/01

人口減少を考える 日本の人口構造の変化、出生率・少子化の現実とその問題点、 労働人口減少と女性・高齢者活用にむけてなど。 ここですぐ下にでた『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く 』(角川oneテーマ21)のほうが面白そうだったなーとおもったり。。なので、星は低め。 人口減よ...

人口減少を考える 日本の人口構造の変化、出生率・少子化の現実とその問題点、 労働人口減少と女性・高齢者活用にむけてなど。 ここですぐ下にでた『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く 』(角川oneテーマ21)のほうが面白そうだったなーとおもったり。。なので、星は低め。 人口減より総人口の中の労働者率が問題という本。日本の問題と今後の対策、今後のアジアでも同じ現象が起きるだろうというような話だった。 近年の出生率上昇は、本質的な改善ではなく晩産化によるもの、というのはぞっとするけど正しいように思う。 自分にできることは限られているけれど、 社会全体のしくみを変える(ために、政治が変わるように投票する) 自分の生産性UPと、女性が一生働けるように地道に身近なママを助ける

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2010/06/30

(2010/6/29読了)少子高齢化で人口構成が高齢者に偏ることの問題点と、その対策についての概論。とってもよくまとまっている良書と思う。しかし有名な書評ブログで取り上げてるところが無いな、もったいない。 対策としては『衰退産業から発展産業へと経営資源、人材、資金を流動化させる。...

(2010/6/29読了)少子高齢化で人口構成が高齢者に偏ることの問題点と、その対策についての概論。とってもよくまとまっている良書と思う。しかし有名な書評ブログで取り上げてるところが無いな、もったいない。 対策としては『衰退産業から発展産業へと経営資源、人材、資金を流動化させる。そのためには雇用の流動化が必要だから、弾力的な雇用制度を持つ必要がある』(P192)とか、年金の賦課方式をやめるとか、至極まっとうなことしか書いていない(だからこそ良書と言えるのだが)。んで、それを阻むものはシルバー民主主義である。シルバー民主主義(投票者の平均年齢が高齢化し、高齢者の意見ばかりが政治に反映される状態)は、民主主義の失敗として、今後数十年の間にぜひ政治学で議論し解決していって欲しい問題である。

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