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しずかな日々 の商品レビュー

4.2

226件のお客様レビュー

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少年の夏の物語。

後の席の押野少年と友達になり光輝の世界は変わり始めた。母親の仕事の都合で転校するのは嫌だと母方の祖父と暮らす事で成長していく小学5年生の夏の物語。読後は心が元気に明るくなる作品。夏に読むとさらに楽しめるはず。

yuki

2024/09/10

穏やかに過ぎてゆく夏休みの日々がとてもうつくしくて、眩しくて、愛しくて、だというのに少し切ないと感じた自分に、もう子どもじゃなくなったんだなあと思った。変化や成長がさみしいなんて、贅沢だよね。おとなになっても空き地で草野球をして、誰かの家でお泊りをして、手持ち花火でばか騒ぎして…...

穏やかに過ぎてゆく夏休みの日々がとてもうつくしくて、眩しくて、愛しくて、だというのに少し切ないと感じた自分に、もう子どもじゃなくなったんだなあと思った。変化や成長がさみしいなんて、贅沢だよね。おとなになっても空き地で草野球をして、誰かの家でお泊りをして、手持ち花火でばか騒ぎして…なんて出来っこないのに、どうしてかそのことが無性に悲しくなった。でもそれはきっと、そのときにしかできなかったことだから、こんなふうに尊く感じるんだろうな。この本を読んでいると、子どものころの記憶がすごくリアルに蘇って、あのころは楽しかったなあって思いながら、自分がおとなになっちゃったことのさみしさも感じる。小学生のころの、祖母の家に通っていた夏休みを思い出して懐かしかった。本書と違って、エアコンの効いた祖母の家でわたしはポケモンをしていたけど、それも良い夏休みだったなあ。

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2024/08/20

夏のジリジリとした暑さに水をまくひんやりとした空気、自分の田舎を思い出して懐かしくなった。 「人生は劇的ではない」とえだいちが言うのであれば劇的では無いのかもしれない、ただ着実に前へ進む人生をこれからも続けられるよう祈る

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2024/08/15

まただけど直ぐにやづきさん読みたいと手に取る もう相当な数だけどタイトル読んで内容が出てこないのが悲しすぎて、まあ昔からなんだが、それを思うと新刊を買う必要があるのかと自分に問うのです。小5の夏休みの、これほどワクワクするのないね、ゲームはやらないが僕の夏休みを文章化した感じ 最...

まただけど直ぐにやづきさん読みたいと手に取る もう相当な数だけどタイトル読んで内容が出てこないのが悲しすぎて、まあ昔からなんだが、それを思うと新刊を買う必要があるのかと自分に問うのです。小5の夏休みの、これほどワクワクするのないね、ゲームはやらないが僕の夏休みを文章化した感じ 最後のお泊まり会なんか一生の思い出になるってこと お爺さんも粋だね。85で老人ホームに自ら入るのは頂けないよう。

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2024/07/20

小学校5年生のえだいちがおじいちゃんと過ごす夏休みを描く。縁側、麦茶、スイカ、梅干しのおにぎり、漬物、プール、友達とのお泊まり。こっそり工場に忍び込んだり…。子どものときすごした「夏休み」の情景が浮かび上がってくる、ノスタルジックな物語である。特段、大きな事件が起こるわけではない...

小学校5年生のえだいちがおじいちゃんと過ごす夏休みを描く。縁側、麦茶、スイカ、梅干しのおにぎり、漬物、プール、友達とのお泊まり。こっそり工場に忍び込んだり…。子どものときすごした「夏休み」の情景が浮かび上がってくる、ノスタルジックな物語である。特段、大きな事件が起こるわけではないのだが、タイトル通りの日常が心地よい。押野がいい奴すぎて最後まで何かあるのではと疑ってしまう。なぜあんなにも女性を嫌がる設定にしたのだろう。

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2024/07/18

少年に、おじいさんがいてよかったと心の底から思った。と同時に、少年自身が優しくて周りに気遣いができて、我慢強く真面目な子だからおじいさんとの生活も楽しめたし、推野やヤマ、じゃらしみたいないい子とも友達になれたんだと思う。母親がああなったことも、最終的には俯瞰的に見ることができて仕...

少年に、おじいさんがいてよかったと心の底から思った。と同時に、少年自身が優しくて周りに気遣いができて、我慢強く真面目な子だからおじいさんとの生活も楽しめたし、推野やヤマ、じゃらしみたいないい子とも友達になれたんだと思う。母親がああなったことも、最終的には俯瞰的に見ることができて仕方ないと思える寛大さがすごい。私ならずっと許せないと思う。

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2024/06/16

悲しいわけでもないのに、読んでいる途中何度か涙が出た。ただただ温かい気持ちになって、心の中にあったわだかまりが解けていくような感覚。 私には経験のないことなのになぜか懐かしく、少し切なくなった。大人になった今だからこそじーんとくるんだろうな。

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2024/06/03

夏の空、庭の緑、縁側、自転車、スイカ。 それぞれのシーンが目の前に浮かんできて、匂いや味まで感じさせてくれたように思えた。押野やおじいさんとのやり取りも好きだけど、細かい情景描写に共感できるところが多かった。

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2024/06/05

懐かしいあの頃を思い出す。 そんな物語。 小学生の頃の学校、教室でのできごと、放課後、夏休み、先生とのやりとり、家族との時間… いろいろなことを思い出させてくれた。 読み手の年齢によって感じ方は変わるだろうけれど、感じることは多々あるんじゃないだろうか。 特に何が起こるわけではな...

懐かしいあの頃を思い出す。 そんな物語。 小学生の頃の学校、教室でのできごと、放課後、夏休み、先生とのやりとり、家族との時間… いろいろなことを思い出させてくれた。 読み手の年齢によって感じ方は変わるだろうけれど、感じることは多々あるんじゃないだろうか。 特に何が起こるわけではなく日常を描いた作品なのだけれど、情景の浮かぶ素敵な作品。 読んで良かった。

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2024/05/24

小学校5年で運動も勉強もダメな枝田光輝。引っ込み思案も手伝って友達もいなかったのだが、後ろの席になった押野がちょっかいを出してきたところから野球友達ができ始めた。夏休み直前、母親の転職に伴い引っ越しの危機に。しかし、小学校で初めてできた友達を失いたくなかった光輝は、母と離れて母方...

小学校5年で運動も勉強もダメな枝田光輝。引っ込み思案も手伝って友達もいなかったのだが、後ろの席になった押野がちょっかいを出してきたところから野球友達ができ始めた。夏休み直前、母親の転職に伴い引っ越しの危機に。しかし、小学校で初めてできた友達を失いたくなかった光輝は、母と離れて母方のおじいさんの家に住むことになった。 小学校5年の夏休みを中心に、おじいさんと2人で過ごすスローライフと友達との交流を描いたゆったりした日常系の作品。 一冊前の瀬尾まいこもだが、丁寧だが一文一文がみじかめのわかりやすい文章で児童文学の印象。「〇〇した」「〇〇した」と細かく同じ語尾で続くので、ちょっとくどいと思う人もいるかも知れないが、あまり文が長すぎて肯定なのか否定なのかわからない話も多いため、こういうのも良いのではないかな。 話自体は、最後まで特に大きな事件が起こるわけでもなく、小さな出来事の積み重ねで描かれる。最近の漫画アニメでいうところの「日常系」という感じで、的確でお手軽な単語ができたのは説明が少なくて良いので助かる。かといって、芥川賞的な暗喩に直喩もないので、気軽に読める作品だ。 解説に(帯にも)傑作傑作とくどく書かれているも、そこまででもないだろう。ただ、2000年代以降の小説の方向性というのはこういうものではないかと感じさせる何かは有る作品だ。

Posted byブクログ