義務も制裁もなき道徳 の商品レビュー
ムーアの『倫理学原理』にも出てくる夭逝したフランスの進化倫理学者。ちょっと勉強しないといけないが、この本は漢字が旧字体になっていて読みにくいな。
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いきなり言い訳がましくなってしまうのですが、正直なところ、本著の1割も内容を理解していないと思います。 昔の漢字を使っていることや、自分の知識のなさが原因ですね。 さて。 「道徳的にもとる」とかいう言葉を用いて人を非難したりすることがあります。 なんとなく分かったような、でも「道...
いきなり言い訳がましくなってしまうのですが、正直なところ、本著の1割も内容を理解していないと思います。 昔の漢字を使っていることや、自分の知識のなさが原因ですね。 さて。 「道徳的にもとる」とかいう言葉を用いて人を非難したりすることがあります。 なんとなく分かったような、でも「道徳」って何だ?という気がするような…。 そんな便利な(?)言葉です。 著者は、「道徳」を定まったものとしてではなく、人の経験に即して実証的に明らかにしようと試みます (そこから理論を展開し、道徳の性質として、「義務」「制裁」といったものとは相容れないという帰結を導きます)。 したがって、現実と道徳との関連で理論を展開しますので、 理論を詰めていっても、いまいち 「頂上が雲に覆われた山」のような不透明さが残ります。 それでいいのだ、人間が「道徳」の全てを知ることなど不可能なのだ、 と言われてしまえばそれまでなのですが。 私自身の印象としては、「道徳」を画定されるよりは、よほど好印象をもちました。 ギュイヨーがこのような手法を採ったのは、時代背景も大きく関連するように思えます。 「自由と正義を求める民衆を念頭にしてものを考えた」(あとがき参照)ギュイヨーの著作。チャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか。
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