波のり舟の 佃島渡波風秘帖 の商品レビュー
著者の描く江戸物語は、いかにも情緒豊かで会話が粋だ。それなりに騒動は生じるが、日常の些事の範疇なのがまたよい。かつての佃島にかような渡船で往来したなら、実際に数々の秘話が生まれたのだろう。いなせな船頭が、往来の船中で四方山話を仕入れて事情通というのもうなずける。切口上に著されるご...
著者の描く江戸物語は、いかにも情緒豊かで会話が粋だ。それなりに騒動は生じるが、日常の些事の範疇なのがまたよい。かつての佃島にかような渡船で往来したなら、実際に数々の秘話が生まれたのだろう。いなせな船頭が、往来の船中で四方山話を仕入れて事情通というのもうなずける。切口上に著されるごとく、我が人生も「毎日ひとつ所」を漕ぐ渡し守だった。このところ、仕事ではワーケーションにノマドワークと、定点にとどまらない若者と日々接し、初めは羨ましくもあったが、やはり座りが悪い。日常あっての非日常の喜びがある。ん?話がそれた。
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佃の渡しはこんなに小さな舟ではなかった・・・・作者が告白している。渡す距離は約100m,2時間(一刻)おきに日の出から日の暮れまで毎日往復していれば何らかの事件に遭うわな!
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