薬の散歩道 の商品レビュー
それぞれの薬が辿って来た歴史について簡単に解説された、初心者向けの薬理学書。薬学に疎い私でも理解できるくらいなので、一通り生物学を学んでいれば難しくありません。 とにかくこの本の意義は、著者が引用しているバンティングの言葉に尽きます。 「医学雑誌や教科書の価値はそれに含ま...
それぞれの薬が辿って来た歴史について簡単に解説された、初心者向けの薬理学書。薬学に疎い私でも理解できるくらいなので、一通り生物学を学んでいれば難しくありません。 とにかくこの本の意義は、著者が引用しているバンティングの言葉に尽きます。 「医学雑誌や教科書の価値はそれに含まれている情報によるのではなく、それが鼓舞するアイディアによる。知識それ自体には意味が無い」 私の先生からも、何を意図してその実験が為されたのかを考えるように、との言葉を頂いていたこともあって、何か良い本はないかと探していて見つけたのですが、この本はそれを体現しているように感じました。 ワトソン、クリックと聞けばDNAの二重らせんは思い出せますが、彼らの研究が当時持っていた意義は何だったかというのは、正直な所、今まであまり考える機会はありませんでした。そういう知識の裏側にある隠されたストーリーを自力で読み解くことができなければ、きっと研究者として失格なのでしょう。 これから自分の思考の枠組みをどう変えていけばいいのか、ようやく一つの通過点が見えてきたような気がします。もっと早くに、こういう本を読んでおけばよかった。。。
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20110529読了。 著者のブログを前から読んでいて、物事の考え方、文章の書き方に惹かれていたので手にとった。 本書は、薬がどのようにして発見されたか、作られたかのエピソードを紹介することで、読者の薬への興味を鼓舞すること。 巧みな文体や、薬の見つけ方のエピソードには興味が...
20110529読了。 著者のブログを前から読んでいて、物事の考え方、文章の書き方に惹かれていたので手にとった。 本書は、薬がどのようにして発見されたか、作られたかのエピソードを紹介することで、読者の薬への興味を鼓舞すること。 巧みな文体や、薬の見つけ方のエピソードには興味が惹かれたが、化学的な知識に乏しく理解できない箇所も多かった。 ただ、著者が本書にて引用しているように 「医学雑誌や教科書の価値はそれに含まれている情報だけによるのではなく、それが鼓舞するアイデアによる。知識それ自体には価値がない」 との言葉のように、細部が分からなくても読む価値はあると思う。
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普段仕事で何気なく扱っている薬がどの様な経緯で作られたのか。そこには、ある人の努力や閃き、はたまた失敗から産まれた偶然(セレンディピティ)、いろんな歴史がある。戦争がなければ作られていなかったであろう薬もある。 薬理作用だけの勉強に疲れたときに読みたい本。専門用語も多いため基本的...
普段仕事で何気なく扱っている薬がどの様な経緯で作られたのか。そこには、ある人の努力や閃き、はたまた失敗から産まれた偶然(セレンディピティ)、いろんな歴史がある。戦争がなければ作られていなかったであろう薬もある。 薬理作用だけの勉強に疲れたときに読みたい本。専門用語も多いため基本的には医学、薬学に精通してる方が対象になるかと思います。 学生のうちに読んでおきたかった本。医学生、薬学生に薦めたい。
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