形の生物学 の商品レビュー
切り口がユニーク。著者は確固な信念の持ち主に見え、独特の語り口を持っている。読むのに苦労したが、中身が詰まった本だ。 生物の体を細胞でできた袋と捉えて、ゲノムの役割と自己構築の役割との両方により生物の形ができていることを論じる。ゲノムだけで何でこんな複雑な生物ができるのか?とい...
切り口がユニーク。著者は確固な信念の持ち主に見え、独特の語り口を持っている。読むのに苦労したが、中身が詰まった本だ。 生物の体を細胞でできた袋と捉えて、ゲノムの役割と自己構築の役割との両方により生物の形ができていることを論じる。ゲノムだけで何でこんな複雑な生物ができるのか?という問いにはポジティブフィードバックなどによる自己構築を組み合わせて考えると腹に落ちる。 しかし、まだまだ生物の細胞・分子レベルでの機構は、研究が進んだと言え、まだまだ未解明の部分が多いようで、今後ますます新たな知見が加えられていくのだろう。
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なぜこれを買っているのか?たぶん椎名誠氏のエッセイか何かで知ったのではないかな。胃の中は外という表現にはっとさせられる。 形には意味があること,進化の過程により形作られること,興味深い。
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「キリンの首はなぜ長いのか?」→「樹上の食物を食べるため」 「手の指はなぜ5本なの?」→「モノをつかむため」 これらの答えは、実は何も答えたことになっていない。 本多氏は、本当の意味でこれらの質問に答えようとしている。 生物学において「形」のみにフォーカスし、且つここまで肉...
「キリンの首はなぜ長いのか?」→「樹上の食物を食べるため」 「手の指はなぜ5本なの?」→「モノをつかむため」 これらの答えは、実は何も答えたことになっていない。 本多氏は、本当の意味でこれらの質問に答えようとしている。 生物学において「形」のみにフォーカスし、且つここまで肉迫した本はきっと少ないだろう。 NHKブックスらしく、単なる煽りでなくしっかりとした説明と図が豊富な本。
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