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封印された鉄道史 の商品レビュー

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2013/05/06

こういう本ってヒマつぶしに半信半疑程度で読むのがいいと思ってる。だって、鉄オタのじーさんが悦に入って一人よがりで書いてるような感じがするじゃない。ところが、この本は違ってた。著者は1977年生まれだから、じーさんではないな。でもウンチクものの定型。自説を展開するのはけっこうだけど...

こういう本ってヒマつぶしに半信半疑程度で読むのがいいと思ってる。だって、鉄オタのじーさんが悦に入って一人よがりで書いてるような感じがするじゃない。ところが、この本は違ってた。著者は1977年生まれだから、じーさんではないな。でもウンチクものの定型。自説を展開するのはけっこうだけど、表現が大仰だったりしてハナについちゃうのが困る。あと、わりに勝手な解釈と思しき点が多いこととか。 1944年頃、「国内の成人男子のほとんどは線上に駆り出されていた」(p.123)ってほんと? 松代大本営計画にあたり朝鮮人を労力にしたというところで「朝鮮人をはじめとする捕虜労働者」(p.127)って書いてるけど、当時植民地化していた朝鮮半島の人々がどうして捕虜になれるの? 東北新幹線の開業年って1980年(p.140)だったっけ? こんな具合に格調高い文章のわりに細部のツメが甘いのだ。 ま、それは置いといて……。この類の本を読むのは初めてではないんだけど、今回読みながら思ったのは、鉄道って国策と密接に関係しているんだなということ。だから封印されるような出来事が生まれるわけだ。 国策というレールに乗っかってレールを敷くという……いや、これ皮肉やしゃれでなくてかなり正確な言い方だと思う。私は鉄道より車が好きなんだけど、車が好きな理由って、もしかしたらレールに乗っかってないところにシンパシィやあこがれを感じているからなのかもと思った。

Posted byブクログ