江戸諸藩 妖談奇譚手控え帖 の商品レビュー
本のタイトルには「妖談奇譚」という文言が含まれ、裏表紙には「江戸時代と現代とを画然と隔つのは、夜の闇の深さである」と煽り文句があり、帯には19世紀の妖怪を描いた絵が配され…と、いかにも超常現象系のエピソードを集めた本のようだが、実際には政変や一揆の結末など、カテゴリーに関わらず江...
本のタイトルには「妖談奇譚」という文言が含まれ、裏表紙には「江戸時代と現代とを画然と隔つのは、夜の闇の深さである」と煽り文句があり、帯には19世紀の妖怪を描いた絵が配され…と、いかにも超常現象系のエピソードを集めた本のようだが、実際には政変や一揆の結末など、カテゴリーに関わらず江戸時代の諸藩で発生した事件の逸話を集めた本。中には有名な前田慶次の生涯に関する簡単な文章まで混ざっており、これのどこが妖で奇なのか首をひねる。執筆者については各地方に詳しいのであろう諸々の人々が担当しているが、おそらく編集の趣旨に沿って書いた人、単に自分の興味対象を書いた人、その話題しか書けなかった人とだいぶ質に差があるように見受けられる。また文章としても読みやすい・読みづらいが混交しており、非常に読みづらい。暇潰しに読むにしても他にもっと良い本はあるだろう。
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