なくそう!官製ワーキングプア の商品レビュー
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臨時職員だとか非常勤職員だとか委託先の社員だとか。やっていることは正規の役人とさほど変わらないのに、どういうわけだかずいぶんと待遇が違う。そして、首の切られやすさも違う。 なんで?その答えを追いかけると、そもそもこの国の賃金規制の在り方が二極分化しているという問題に行き着く(基幹的労働者と補助的労働者)。その賃金規制が前提としていた標準世帯というモデルが崩壊しているのに、制度は残り続ける。 この本は、公務の現場でこの制度に抗おうとする人々の物語。現実は厳しい。そうは変わらない。でも、世の中の矛盾を少しずつでも正していくために公務というものが存在しているとすれば、制度に抗うことが役人の存在意義そのもののはずである。
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