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日本の「復元力」 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2021/06/03

《目次》 ◇序章 「根なし草」になった?日本人 ◇第1章 日本はなぜ”成功”したのか ◇第2章 日本はなぜ”失敗”したのか ◇第3章 グローバル資本主義に翻弄される日本 ◇第4章 西洋的価値の何が問題なのか ◇第5章 日本は世界に対して何ができるのか ◇終章 若い人たちへの提言~...

《目次》 ◇序章 「根なし草」になった?日本人 ◇第1章 日本はなぜ”成功”したのか ◇第2章 日本はなぜ”失敗”したのか ◇第3章 グローバル資本主義に翻弄される日本 ◇第4章 西洋的価値の何が問題なのか ◇第5章 日本は世界に対して何ができるのか ◇終章 若い人たちへの提言~日本は変えられる

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2019/05/31

丸の内本店〜『日本の「復元力」』(ダイヤモンド社)刊行記念〜中谷巌先生 セミナー&サイン会 ?この記事の全体を表示する? 丸の内本店 3F 日経セミナールーム 2010年6月7日(月)

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2014/06/29

平成20年、日本にはうつ病患者が104万人もいる。 明治維新から間もないころ、日本の識字率はヨーロッパよりもはるかに高かった。 日本よりはるかに猛烈に漢字文化を取り入れたのが韓国だったが、韓国では漢字の現地語化、韓国化をやらなかった。 日本の歴史を振り返ってみると、やはり歴史的に...

平成20年、日本にはうつ病患者が104万人もいる。 明治維新から間もないころ、日本の識字率はヨーロッパよりもはるかに高かった。 日本よりはるかに猛烈に漢字文化を取り入れたのが韓国だったが、韓国では漢字の現地語化、韓国化をやらなかった。 日本の歴史を振り返ってみると、やはり歴史的に外国から攻撃される心配がなかったというのが一番大きなポイントとなってくる。 人類の歴史とは極論すれば破壊の歴史だった。 アメリカはロジックの国。それは様々な国や地域からやってきたから。そのような国ではロジックがないと生活できない。日本と違う。

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2011/03/13

長年、経営等への参画や大学の教授職を歴任し、ハーバード大で教鞭をとられていたこともある著者が論ずる日本を日本たらしめる方策。 世界の技術を日本流に焼き直す。 今まで得意だったこの手法ができなくなりつつあると著者は警鐘を鳴らしています。 日本とは何か?日本人とは何かを知ることで、...

長年、経営等への参画や大学の教授職を歴任し、ハーバード大で教鞭をとられていたこともある著者が論ずる日本を日本たらしめる方策。 世界の技術を日本流に焼き直す。 今まで得意だったこの手法ができなくなりつつあると著者は警鐘を鳴らしています。 日本とは何か?日本人とは何かを知ることで、その長短を知る。 本書に論じられている方針については、多くの方が頷くことができるのではないかなと。

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2011/08/29

グローバル化に少子高齢化。日本の取り巻く未来は暗澹としているけど、そんな日本の中で他の国には負けない要素を歴史から紐解く著作。庶民文化や一億中流社会など、日本の中世以後、近現代までの姿と現代社会の荒廃ぶりを比較すると勝てる要素はないようにも思うが、そこは日本らしい「日本化」文化を...

グローバル化に少子高齢化。日本の取り巻く未来は暗澹としているけど、そんな日本の中で他の国には負けない要素を歴史から紐解く著作。庶民文化や一億中流社会など、日本の中世以後、近現代までの姿と現代社会の荒廃ぶりを比較すると勝てる要素はないようにも思うが、そこは日本らしい「日本化」文化をどのように駆使していくのか、自分自身の仕事分野でもあるITやコミュニケーションというところでも、どう変えていくのか、いけるのかを考えさせられた。一つ、まったなしの環境問題においては、この本の知見は参考になる。グローバルな社会においては、先進国でのグローバル化(空洞化)とともに、新興国で真逆なローカリゼーションな問題が起きている。しかし、グローバルな消費をする私たちには、その現実が分からない。これを何とかする手段を考えなければと思う。

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2010/08/24

前著「資本主義はなぜ自壊したのか」の続編です。リーマンショック以降、経済に対する考え方を変えた著者が、日本の歴史を振り返りながら、今後の日本がどうあるべきかを提言した本です。「歴史を学ぶことは未来をつくること」というサブタイトルが付いています。日本の歴史と今後のあり方についてザッ...

前著「資本主義はなぜ自壊したのか」の続編です。リーマンショック以降、経済に対する考え方を変えた著者が、日本の歴史を振り返りながら、今後の日本がどうあるべきかを提言した本です。「歴史を学ぶことは未来をつくること」というサブタイトルが付いています。日本の歴史と今後のあり方についてザックリと考察していますが、他の本からの受け売りで既に知っている事も多く、やや退屈な内容です。それよりも著者のような高名な経済学者でも歴史にはあまり詳しくないということのほうが意外でした。これからの日本のあり方についていろいろ提言してますが、別に先生に提言されなくても、気が付いている人は多いかもしれませんね。

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2010/07/22

中谷 巌は、マクロ経済学を専門とする経済学者で、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長、多摩大学名誉学長、一橋大学名誉教授、一般社団法人不識庵理事長、ハーヴァード大学経済学博士などの肩書きをもつ。 彼の前著『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』がかなり...

中谷 巌は、マクロ経済学を専門とする経済学者で、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長、多摩大学名誉学長、一橋大学名誉教授、一般社団法人不識庵理事長、ハーヴァード大学経済学博士などの肩書きをもつ。 彼の前著『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』がかなり話題となったのは、その立場の転換ぶりによるようだ。 彼は、90年代以来の市場原理主義のイデオローグの中心的存在であり、新自由主義による「構造改革」の一翼を担った経歴を持つ。その彼が、次のように語り始めたから注目されたのである。 「新自由主義の思想は、私たちが暮らす社会を個人単位に細分化し、その「アトム」化された一人一人の自由を最大限尊重するという思想だから、安心・安全、信頼、平等、連帯などの共同体価値には何の重きもおかない。つまりは人間同士の社会的つながりなど、利益追求という大義の前には解体されてもしょうがないという「危険思想」なのである。」 私は、『資本主義はなぜ自壊したのか』は未読だが、『日本の「復元力」』は、その続編とも言えそうだ。ただ私は、彼の思想的転換に興味があるのではなく、この本が「日本文化のユニークさ」を語ることに共感するかぎりで、その視点から内容を紹介したい。 中谷は、日本史全体を通してのいちばん重要なポイントを、異民族による征服がなく、そのため、日本人の穏やかさや、社会の安全や安心が保たれたということに見ている。一方、大陸の人々は傾向として、常に相手からつけこ込まれたり、裏切られたりするのではないかと怯え、逆にどうやったら相手を出し抜き、ごかませるかと、攻撃的、戦略的に身構えているというのだ。大陸の人々が、利害関係がからむ場面ではなかなか謝罪しないのも、こんな背景があるからだろう。 異民族に制圧されなかったことが、日本を相対的に平等な国にした。もし征服されていれば、日本人が奴隷となりやがて社会の下層階級を形成し、強固が階級社会が出来上がっていたかも知れない。 異民族との闘争のない平和で安定した社会は、長期的な人間関係が生活の基盤となる。相互信頼に基づく長期的な人間関係の場を大切に育てることが、日本人のもっとも基本的な価値感となり、そういう信頼を前提とした庶民文化が江戸時代に花開いたのだ。 江戸の庶民文化が花開いたのは、武士が、権力、富、栄誉などを独占せず、それらが各階級にうまく配分されたからだ。江戸時代の庶民中心の安定した社会は世界に類をみない。歌舞伎も浄瑠璃も浮世絵も落語も、みな庶民が生み育てた庶民のための文化である。近代以前に、庶民中心の豊かな文化をもった社会が育まれていたから、植民地にもならず、西洋から学んで急速に近代化することができたのである。 以下は、私の見解だが、幕末から明治初期にかけてヨーロッパとくにフランスを中心としてジャポニズムと呼ばれる現象が巻き起こった。これもまた、江戸時代の豊かな庶民文化が背景にあり、庶民の生活から生み出された浮世絵や工芸品だったからこそ、当時のヨーロッパ市民階級の共感を呼ぶものがあったのである。 現代もまた、フランスを中心に第二のジャポニズムが巻き起こっている。もちろん第一のジャポニズムと単純には比較できないが、現代のジャポニズムの興隆の背景にも、世界に類をみない、そして階級によって分断されない豊かな大衆文化の存在があることは確かだと思う。つまり、日本が世界でもまれな庶民中心、中間層中心の社会であり、その庶民層の文化レベルがきわめて高いことが、マンガ・アニメの豊かさを生む背景にあるのではないか。世界の人々は、マンガ・アニメを通して、そういう日本文化のユニークさを感じ取っているのである。 中谷は、かつて自分も押し進めていた、新自由主義経済、グローバル資本主義によって、日本の社会、文化がもっていた長所が、急激に失われつつあるという危機感をもって、前著やこの本を書いたようである。

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