野生の探偵たち(下) の商品レビュー
[ 内容 ] <上> 1975年の大晦日、二人の若い詩人アルトゥーロ・ベラーノとウリセス・リマは、1920年代に実在したとされる謎の女流詩人セサレア・ティナヘーロの足跡をたどって、メキシコ北部の砂漠に旅立つ。 出発までのいきさつを物語るのは、二人が率いる前衛詩人グループに加わった...
[ 内容 ] <上> 1975年の大晦日、二人の若い詩人アルトゥーロ・ベラーノとウリセス・リマは、1920年代に実在したとされる謎の女流詩人セサレア・ティナヘーロの足跡をたどって、メキシコ北部の砂漠に旅立つ。 出発までのいきさつを物語るのは、二人が率いる前衛詩人グループに加わったある少年の日記。 そしてその旅の行方を知る手がかりとなるのは、総勢五十三名に及ぶさまざまな人物へのインタビューである。 彼らは一体どこへ向かい、何を目にすることになったのか。 <下> 1976年、ソノラ砂漠から戻った二人の詩人、アルトゥーロ・ベラーノとウリセス・リマは、メキシコを離れ、それぞれヨーロッパに渡る。 その後、世界各地を放浪する二人の足取りは、メキシコに残ったかつての仲間たち、作家、批評家、編集者、トロツキーの曾孫、ウルグアイ人の詩人、チリ人密航者、アルゼンチン人写真家、ガリシア人弁護士、女ボディビルダー、オクタビオ・パスの秘書、大学教授など、実在・架空のさまざまな人物の口から伝えられる。 最後に少年の日記から明らかにされる二人の逃避行の理由とは?強烈な皮肉とユーモアに貫かれた、半自伝的傑作長編。 [ 目次 ] <上> <下> [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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様々な人々の証言から立ち上がってくる二人の男の姿と、その二人が追った一人の女詩人の姿。様々な人間の証言で二人の人物像を描くさまが、良かった。
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行方不明になった詩人たち。かれらに出会った人々(53人!)がその思い出を語るのだが、ひとつひとつのエピソードがよくできた短編のようで素晴らしい。バカみたいな感想だけど、そこに53人の人生があることが信じられるだけでも、ボラーニョはんぱねえ、と思わされます。
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