戦禍のアフガニスタンを犬と歩く の商品レビュー
書評を読んで、本屋で取り寄せして読んだが、読んだ甲斐があった。タリバン崩壊直後のアフガニスタンを歩いて横断する話だが、筆者がアフガン中東の歴史に詳しいので、通常のルポよりもよく分かる。とにかくアフガンの貧しさや近代化から取り残されている事が実感できるし、文化的な原因もある事が分か...
書評を読んで、本屋で取り寄せして読んだが、読んだ甲斐があった。タリバン崩壊直後のアフガニスタンを歩いて横断する話だが、筆者がアフガン中東の歴史に詳しいので、通常のルポよりもよく分かる。とにかくアフガンの貧しさや近代化から取り残されている事が実感できるし、文化的な原因もある事が分かる。この国が近代化するのは至難の業ではないか。相棒の犬との交流は素晴らしく、よっぽど人間よりマシだと思う。
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最後がちょっと悲しい。 犬好きとしてはマスチフ系の大型犬とカブールまで徒歩行とは それもタリバンの残党が跋扈する土地を 勇気と冒険心の物語 こういう人物には脱帽 こういう人物が国会議員のイギリスが羨ましい こういう人物はウソをつかないと思う
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ちぐはくなアフガニスタン人との会話が、アフガニスタン人の友人との会話を思い出させた。 残酷で過酷なはずなのに、淡々と話が流れていく。
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アフガニスタンをヘラートからカーブルまで、徒歩で横断したイギリス人元外交官の旅行記。 過酷な気候、病気や疲労に襲われる自らの体調、相棒である犬の変調、道々で会う人々の生活の様子、アフガニスタンの峻厳な自然。そのどれに対しても等距離で描写しようという態度がほぼ全編に亘って貫かれて...
アフガニスタンをヘラートからカーブルまで、徒歩で横断したイギリス人元外交官の旅行記。 過酷な気候、病気や疲労に襲われる自らの体調、相棒である犬の変調、道々で会う人々の生活の様子、アフガニスタンの峻厳な自然。そのどれに対しても等距離で描写しようという態度がほぼ全編に亘って貫かれている。その一貫した姿勢は、母国ではない地で働く私にとって非常に勉強させられるものがある。 ほとんど、と書いたのは、本書6章の本文と原注で、先進国の"援助"政策立案者に対する痛烈な見方をしているが、そこだけは、今まで抑制的に記載してきた彼の信念が発露している。他の部分との対比で、余計にそれが際立っている。 翻訳も非常になめらかで、読みやすさには問題がない。残念なことを挙げるとすれば、人名や地名のカナ表記のチェックが甘いということと、ダリー語をカタカナ表記し、そのあとに日本語をつけるという表現方法が随所に登場する。著者が文法的な誤りをして、それをあえてそのまま日本語に翻訳したということであれば、それは一つの技法かもしれない。ただし著者は相当程度ダリ―語ができると思われるため、このような初歩的なミスはなされないとも考えられる。
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未(ま)だ完璧に熟読して無い!けども?、此(こ)の時期のアフガンは?、ある意味では今と違って若干安閑(じゃっかんあんかん‥平穏の意味)な状態だった!ので、既定されたコースの旅とは言え?…貴重な旅行記と言えそうですね?‥。 追記‥この書籍の序文の中で、面白い?と言うか?、エッセン...
未(ま)だ完璧に熟読して無い!けども?、此(こ)の時期のアフガンは?、ある意味では今と違って若干安閑(じゃっかんあんかん‥平穏の意味)な状態だった!ので、既定されたコースの旅とは言え?…貴重な旅行記と言えそうですね?‥。 追記‥この書籍の序文の中で、面白い?と言うか?、エッセンス?的な要素が有った!ので?…加えた記述が反映されて無ければ?…他のアプリに移動(と言うか重複追加)して詳しく記述させて戴きます!。 再追記‥他のアプリでの登録(他の類似も、外部連携による自動的拡散性が有るアプリに)は?…登録は確認出来ませんでした。ので、改心して‥このアプリでの評を記述させて戴きます‥謝…罪‥詫‥。 再々追記‥ネタバレでは無いので、ネットはしません!!が評の続きを再記述させて戴きます。 アフガニスタンの様な地域は…やはり不毛が本当に在るのですね…、こう言う言い方も変は承知の上ですが是非温暖化が齎した事を御祈り申し上げたいです。 アフガニスタンは13世紀のチンギスハーンが有名ですが、我々日本人の片割れの先祖も、通って列島にやって来た(アイヌ系が有力視されてます)ので尚更です。
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アフガニスタンのムスリムの間で犬は不浄の動物とされ、犬を連れて歩いているというだけで石を投げつけられることもあったといいます。 外国人、異教徒というだけで十分苦労なことなのに、なぜ犬という疫病神を引き受けるのか。(実際犬と出会う以前も旅は苦難の連続でした) そしてこの犬の運命。旅...
アフガニスタンのムスリムの間で犬は不浄の動物とされ、犬を連れて歩いているというだけで石を投げつけられることもあったといいます。 外国人、異教徒というだけで十分苦労なことなのに、なぜ犬という疫病神を引き受けるのか。(実際犬と出会う以前も旅は苦難の連続でした) そしてこの犬の運命。旅の終わりに待ちうけたものは、確かにどんなフィクション作家も思いつかない結末です。 もちろん、犬が主人公なわけじゃなく、アフガニスタンという国が、国家という概念で括り切れない多様さを持っていることを、歩く旅ならではのつぶさな観察で伝えてくれています。
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読み終わったばかりで、感想をうまく整理できないけども。とにかくすごい人で、すごい旅だな、と。アフガニスタンって、こんな国なんだ。著者は徒歩にこだわり、結果オーライではあったけれど、あまりにも命知らずで無謀な企てと思う。けれど、徒歩で歩いていくからこそ見える風景、出会える人々という...
読み終わったばかりで、感想をうまく整理できないけども。とにかくすごい人で、すごい旅だな、と。アフガニスタンって、こんな国なんだ。著者は徒歩にこだわり、結果オーライではあったけれど、あまりにも命知らずで無謀な企てと思う。けれど、徒歩で歩いていくからこそ見える風景、出会える人々というのはあるのだな、と。早く平和になるといいな。。
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本当のその国の姿ってなんなんだろう。 相手の全てを簡単に理解できると思ってはいけないのだ。 人を、そして国を尊重するという行為は、一筋縄ではいかないことを肝に銘じなければいけない、自分の価値観を押し付けてはいけない。 それは、彼と一緒に歩いたバーブル(犬)が、無言のうちに表してい...
本当のその国の姿ってなんなんだろう。 相手の全てを簡単に理解できると思ってはいけないのだ。 人を、そして国を尊重するという行為は、一筋縄ではいかないことを肝に銘じなければいけない、自分の価値観を押し付けてはいけない。 それは、彼と一緒に歩いたバーブル(犬)が、無言のうちに表しているような気がする。
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米国主導の多国籍軍によるタリバン崩壊から数週間。 そんな情勢下を独り徒歩でアフガニスタンを横断した紀行。 政治色の強いものかと思っていたらそうではない。 著者はあくまで一旅人として、なるべく客観的にこのアフガニスタンという国を理解しようとしている点がそこらへんの旅行記等とは異なる...
米国主導の多国籍軍によるタリバン崩壊から数週間。 そんな情勢下を独り徒歩でアフガニスタンを横断した紀行。 政治色の強いものかと思っていたらそうではない。 著者はあくまで一旅人として、なるべく客観的にこのアフガニスタンという国を理解しようとしている点がそこらへんの旅行記等とは異なる。 旅先での出来事というのはその国自体を丸々理解するには足りない事象ではあるが、著者はそこから更に深い考察を重ねてかつ、控えめに伝えようとしている。そんなところに本書に良さがある気がする。
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