池波正太郎と歩く京都 の商品レビュー
しぶいタイトルと表紙ですが、意外にも今年の発刊本。 池波正太郎作品に登場する京都の町の描写や、美食家の彼が愛した店などが写真と共に紹介されています。 彼の作品は食のエッセイものしか読んだことのない私は、歴史作品の引用にはピンときませんでしたが、かつて池波氏のルポ旅行に同行し、作...
しぶいタイトルと表紙ですが、意外にも今年の発刊本。 池波正太郎作品に登場する京都の町の描写や、美食家の彼が愛した店などが写真と共に紹介されています。 彼の作品は食のエッセイものしか読んだことのない私は、歴史作品の引用にはピンときませんでしたが、かつて池波氏のルポ旅行に同行し、作家亡きあと、その足跡を一人でたどってみる著者の思い入れがこもった文章は、人を引き込む力がありました。 イノダコーヒ本店の朝食について、池上氏の魂がのり移ったかのように、とことん熱く語っているのがなんだか笑えましたが、三嶋亭のすき焼きや盛京亭の中華などの描写を読んでいくうちに、今度の京都旅行の折には、ぜひ自分も頼んでみたくなりました。 「メグレ警部」シリーズに登場するパリの街並みと、池波作品に登場する京都の町並みを比較しているところも興味深く読みました。
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