1,800円以上の注文で送料無料

ダーティハリー2(Blu-ray Disc) の商品レビュー

5

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/01/04

「己の分際を知れ…」。

このシリーズはほぼハズレ無しの名作揃いですが、個人的に一番好きなのが本作です。

法を擦り抜ける《悪》を、自分のバッジを投げ捨てても「始末した」前作とは全く正反対に物語は進みます。元々シリーズ化する予定の無い作品でしたが、前作の大ヒットを受けての続編と成り「ドンドン悪...

このシリーズはほぼハズレ無しの名作揃いですが、個人的に一番好きなのが本作です。

法を擦り抜ける《悪》を、自分のバッジを投げ捨てても「始末した」前作とは全く正反対に物語は進みます。元々シリーズ化する予定の無い作品でしたが、前作の大ヒットを受けての続編と成り「ドンドン悪い奴らを始末しちゃう刑事の映画」では、倫理的に危険だと判断したのでしょう。

そこで今作は「法を擦り抜ける様な悪」だからと言って、必殺仕事人よろしく《現職の警察官》がドンドン「始末してしまっても良いのか?」と云うちょっと恐いテーマで話は進みます。

主人公のハリーは《現行犯なら構わないが、法を掻い潜っている云わば「未犯」のワル》までドンドン殺すのは「リンチ(私刑)」に等しく、エスカレートすれば《恐怖政治の社会》へ繋がる行為だと喝破します。

最後の台詞が全てをビシッと締め括って、静かに物語は終わります。

このシリーズを観ていると、単純なアクション映画では無く、それぞれに深い主張が有り、今見てもそのテーマ性は古びる事無く、その後の80年代の刑事物にも多大な影響を与えた傑作群なのだと、つくづく思い知らされます。

左衛門佐