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社会科学系のための「優秀論文」作成術 の商品レビュー

4.5

15件のお客様レビュー

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2022/11/29

女性研究者支援センター事務室長 栗原郁太 推薦! 論文の「型」を説明した本です。卒業論文・修士論文・博士論文・学術雑誌の基本的な性格の違いがよくわかります。例えば著者は、「修士論文の基本的なタイプは概念の検討・整理を目的とする論文か、仮説検証を目的とする論文ということに落ち着く。...

女性研究者支援センター事務室長 栗原郁太 推薦! 論文の「型」を説明した本です。卒業論文・修士論文・博士論文・学術雑誌の基本的な性格の違いがよくわかります。例えば著者は、「修士論文の基本的なタイプは概念の検討・整理を目的とする論文か、仮説検証を目的とする論文ということに落ち着く。」と整理しています。

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2022/04/12

かなり本格的な論文を書くとは?という書籍。ただし、読みづらくはなく、内容が濃いという感じ。 政治学を研究している学者さんが書いているので、たとえばなしがわからないという点が否めない。 全体的に、修論〜博士〜プロの研究という先々の研究で必要なことが記載されているので、前を見据えなが...

かなり本格的な論文を書くとは?という書籍。ただし、読みづらくはなく、内容が濃いという感じ。 政治学を研究している学者さんが書いているので、たとえばなしがわからないという点が否めない。 全体的に、修論〜博士〜プロの研究という先々の研究で必要なことが記載されているので、前を見据えながら自分の研究のポジショニングや研究の妥当性を自己判断しやすい。

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2022/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

プロジェクト(計画)、説得、問題と解決の枠組み、の3点を意識する 「問題の所在」で始まる。 先行研究の問題点を指摘し、適切な分析手法を使って解決する。 目的、中心命題、問題と解決の枠組み、中心命題が持つ含意。の順に書く。 目的は一つの論文でひとつだけ=概念の検討整理、仮説検証、仮説創設、新事実の提示、のどれか。 中心命題は、読者を説得すること。解決しか書いていないのはおさらい論文。 問題点は先行研究にあたることで生まれる。 反論を取り入れる。譲れるところは譲る。それにより譲れない論点がはっきりする。 結論部分は、議論のサマリー、中心命題の含意、将来の課題、を書く 博士論文は学術書並みのページ数で、査読論文よりも多い。より大きな問題を扱う。複数の副中心命題から一つの中心命題が成り立つ。複数の事例を伴う。 ダブルブラインドより査読者が決まっている分楽。 研究計画書の段階で先行研究の分析が必要。先行研究の批判的分析が問題の特定化につながる。 おさらい論文を批判的に見れば計画書になる。 文献目録を作る、文献レビュー論文を見て読む論文を決める。学術書を読んで、関連文献パノラマ図をイメージする。 博士論文は学術書に出版するか、複数の査読論文に分けて発表する。 学術雑誌を選んで投稿する。

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2021/03/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

• 「問題と解決」の枠組み(「診断と治療」の枠組み(22) (A)(問題の)診断が正しい  (B)選ばれた治療計画(解決計画)が診断内容に適合している (C)治療方法(分析手法)が正しく遂行されている -チェックリスト:自分の草稿を提出する前にチェックしたり、あるいは同僚の論文を読んでコメントするときにも大いに役立つ。さらには、自分の分野の学術雑誌に掲載されている諸論文を読むときにも、このチェックリストが使える。つまり、掲載されるに至った論文を「学術作品モデル」として、どのような技能でもってこれら3つのポイントが達成されているか学ぶのである。 • 論文の骨格:満たされるべき条件すべて(1つでも欠けるといけない)まとめ(43) (1)目的が1つだけあること (2)反論できる中心命題が1つあること:「Zの原因はXでなくてYである」「Yの結果はZaではなくてZbである」(19) (3)「問題と解決」の枠組みが適切に採用されていること (4)別の文脈・分野において中心命題が持つ幅広い含意が適切に説明されていること • 論文の細部(46-) (1)証拠を積み上げる (2)反論を取り扱う (3)選択を正当化する • 資料収集後の「ゴールまでの最短距離」をめざす博士論文執筆作戦(79) (1)問題に関する部分、ならびに文献調査の部分を研究計画書からコピーする。前者を元に仮の序論部を書く(後に改訂することとなる)。 (2)「中心命題(いいたいこと(17))の立証」部分をまず攻略(複数章になる可能性も) (3)中心命題の含意を書く:「さて、これこれがわかった。実は、この事実は別の問題を考えていくのにも大変ためになるのである」(39) (4)本文の残りの部分(理論と方法論)を書く (5)この段階で(1)~(4)のあいだの整合性をチェックし、必要なら手直しをする。たとえば、綿密な目次を書き上げることも効果的である(章だけでなく小見出しも含めるとよい) (6)序論部を改訂し、結論部を付け加え、さらに注を整える (7)序論部から読み通して、スムーズに読めるか確認する。必要なら文章を整える (8)タイトル、要旨、ならびに(あらかじめ準備しておいた)文献目録を加える。目次を整える。 • 審査員が求めているもの(134) (A)この草稿は学術論文(一つの作品)として充分な完成度を備えているか (B)この草稿は出版するに値する学問的貢献をなしているか • 社会科学論文の主たる目的(135) (疑いの眼をもってその論文を読んでいる)読者を説得すること:説得の技術が必要 -読者の関心をグッとつかむような序論部の書き方 -反論を踏まえたうえでの議論の展開の仕方 -好印象を残すような論文の締めくくり方 • 理論と実証のバランスがとれた論文を受け付ける英語学術雑誌(147) -Asian Security -International Relations of the Asia-Pacific -The Pacific Review • 論文生産システムの構築(151) -中長期計画 -知的基盤の整備  (a)確立された研究プログラム:研究者のアイデンティティ、研究活動の基本方針や枠組みを形成  (b)学説(史)の鳥瞰図  (c)方法論の知識 -知的栄養補給の継続:学術雑誌や新刊書、学会の研究動向、ネットワークづくり

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2020/07/10

下記URLより閲覧できます※学内限定。ただし学認を利用すれば学外も可 https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000033036

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2018/11/23

これも、レメニイの本を買おうか迷っていたときにヒットして、同時に買った本。書き方にフォーカスされているか?と思ったのだけれど、実は研究計画とかを論文を切り口にして述べている感じで、かなり参考になりそう。実はこれが一番参考になるかもしれない。 が、残念ながら、提言型の政策論文は範...

これも、レメニイの本を買おうか迷っていたときにヒットして、同時に買った本。書き方にフォーカスされているか?と思ったのだけれど、実は研究計画とかを論文を切り口にして述べている感じで、かなり参考になりそう。実はこれが一番参考になるかもしれない。 が、残念ながら、提言型の政策論文は範囲外とされていて、JIPAというかマネジメント委員会での研究って、全部提言型だと思うんだけどな〜。とりあえず、基本的なところについては使えるだろうと思う。 さすがに、北米で教鞭を執っているだけのことはある。このアドバイスに従って書いたら出来がよくなるに決まっている、くらいの価値がある。但し、その通りに書くためには相当密度濃く研究を進めないと行けないけど。

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2016/03/02

ガチ斜め読みで、あんまり頭に入ってない(^^;) ただ、一部分だけいいなぁと思った部分があって、論文は、仮説検証・仮説提案・事例検討・・・とか、なんとか、いろいろあるけど、一つの論文では一つしかできないよって話。 それを読んで、あぁ、おれは修論で全くいろいろなことを同時にしよう...

ガチ斜め読みで、あんまり頭に入ってない(^^;) ただ、一部分だけいいなぁと思った部分があって、論文は、仮説検証・仮説提案・事例検討・・・とか、なんとか、いろいろあるけど、一つの論文では一つしかできないよって話。 それを読んで、あぁ、おれは修論で全くいろいろなことを同時にしようとむりやり頑張っていたな。やりたいことを全部一気にやろうとしていたからいけないのかもしれないな。だから、論文全体として何を主張したいのかあれもこれも、になってしまっていたなぁ、とか、そんなことを気付かされた。

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2015/06/18

とても勉強になった。ここまで丁寧に、論文の型やあるべき姿、書き方をステージ別に解説してくれている本は他にないのでは? ありがたい。

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2014/03/09

査読論文、博士論文に必要な観点。論文の型についての解説。きちんとした裏付けが示されていて、常に手元に置いておきたい一冊。

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2013/03/27

「 少し大げさにいえば、学問の使命は、現在の常識を塗り替えていくことにある」 この類の本の中では最も参考になった本。「もう少し早く読んでいればこんな苦労は……」とすでに思い始めているが、それでも今のタイミングで読めてよかったなと思う。 特に卒論や修論、博論というのは、その制限...

「 少し大げさにいえば、学問の使命は、現在の常識を塗り替えていくことにある」 この類の本の中では最も参考になった本。「もう少し早く読んでいればこんな苦労は……」とすでに思い始めているが、それでも今のタイミングで読めてよかったなと思う。 特に卒論や修論、博論というのは、その制限(時間・資金)の面でも性格がかなり違うということが改めて理解できたのが大きい。修論でどこまでできるのかよくわからないところがあったが、所詮与えられた時間は2年程度ということで、開き直ってやるべきであるという認識を得た。 これからもちょくちょく自分の論文制作の際に参考にしたい一冊(なんかすごいまともなレビューになった)。

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