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プレシャス の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2017/10/05

映画に比べてよっぽど救いがある内容で驚いた。未来への希望に溢れていて読後感がとても良く、読んでいて勇気が湧いてくる。中でも、詩が印象的に使われている点と、クラスメイトがしっかり掘り下げられている点が素晴らしい。映画と別作品として考えた方がいいかも。

Posted byブクログ

2015/03/23

幼い頃から両親に虐待され愛情を知らないまま劣悪な環境で育ち、ロクな教育も受けず自分の居場所も存在する意味も失っていた少女が、 適切な教育を受ける機会を得て、読み書きを覚え、自分の意思を少しずつ言えるようになり、将来の夢も語れるようになる。。。 彼女の語りが初めはかなり稚拙だが読み...

幼い頃から両親に虐待され愛情を知らないまま劣悪な環境で育ち、ロクな教育も受けず自分の居場所も存在する意味も失っていた少女が、 適切な教育を受ける機会を得て、読み書きを覚え、自分の意思を少しずつ言えるようになり、将来の夢も語れるようになる。。。 彼女の語りが初めはかなり稚拙だが読み進めるにつれてどんどん力強くなる。 どれだけどん底の人生でも人は必ず再生できる。人間は強い! 某セミナー受講の課題本だったのでこの本を手に取ったのですが、予習の時間を取れなくて受講はあきらめざるを得ず。私も強くならなければ。。。

Posted byブクログ

2012/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本の中には、信じられない世界があった。 実の父親からレイプされ、12歳で父の子を産む、母親からは暴行や性的虐待を受ける、16歳で2人目である父の子を身ごもる、父によりエイズのウィルスに感染する・・・ 悲惨としか言いようのない生活を送っていたプレシャスだけど、よき先生と仲間に出会い成長していく。 病気をクローズアップした「お涙ちょうだい」的なストーリーではなく、プレシャスが言葉をたくさん吸収し、知識を広げていくところにスポットがあてられている点がとてもよかった。 プレシャスはまっすぐな心をもった女の子。 授業にはついていけないのに、勉強することが大好きなんだ!素敵な子。 親が子に愛情を注ぐのは当たり前だと思ってた。読み書きができるのだって、今の日本では当たり前。勉強だってやりたくないのにやらされる。 でもそうじゃないよ、わたしたち、すごく恵まれているんだよ!感謝しなきゃいけないよ!って思った。ありきたりな感想だけど、本当にそう思った。 プレシャスの語り口調で書かれているので、文章は若干読みにくい。 映画化されているので、映像で見たらもっともっと興味深いと思う!

Posted byブクログ

2011/02/12

映画化され、話題となった作品なので、本書の内容については、ご存じの方も多いだろう。 「プレシャス(貴い宝物)」と名付けられた黒人の少女の物語である。 著者は当初、映画化には賛成していなかったそうだ(あとがきより)。 文字だからこそ伝えられる部分があるから、とのこと。 映画はまだ観...

映画化され、話題となった作品なので、本書の内容については、ご存じの方も多いだろう。 「プレシャス(貴い宝物)」と名付けられた黒人の少女の物語である。 著者は当初、映画化には賛成していなかったそうだ(あとがきより)。 文字だからこそ伝えられる部分があるから、とのこと。 映画はまだ観ていないけれど、そうかもしれないと読み終わった今、思う。 物語は、彼女が語り部となって綴られていく。 ハーレムで生まれ育ち、ろくに教育も受けずに育ったプレシャス。 12歳で父親の子供を産み、更に16歳で2人めの子供を妊娠。同じく子供の父親は自分の父親。 自分の父親にレイプされていると母親に訴えても、母親は自分の夫を奪った女としてしか娘のことを見てくれない。なぜ、「プレシャス」と名付けたの? 1人目の子供はダウン症だった。 プレシャスの祖母が面倒を見ており、彼女はほとんど会ったことがない。 2人目の子供を妊娠した頃から彼女は変わる。 彼女は、向学心の高い夢見る少女だったのだ。 妊娠を理由に通っていた中学校を退学させられ、その後に通った代替学校でミズ・レイン先生と出会う。 そこで、文字を習い、読み書きを習い、書くことによって自分を見つめることができたのだと思う。 生まれてきた2人目の子供アブドゥル。 彼女は、この子を心から愛している。 その父親を憎みきれないほどに憎んでいても、アブドゥルは大切。 たぶん、そう思いながら、自分の両親の自分への態度を振り返っていたのではないだろうか。 文字や言葉ってすごいなと思う。 自分の考えを人に伝えることって、すごく大切なこと。 自分自身をも変えてしまう。 その場その場を刹那に生きていくことしかできなかったプレシャスが、読み書きを覚えることによって、過去を振り返り、将来を考えることができるようになる。 教育って、本当に大事なこと。 プレシャスだけじゃない。 ミズ・レモンの生徒たち全員だ。 自分の過去を文字にすることで、人にそれを読んでもらい、知ってもらうと同時に、自分自身もそれを認識して考えることができる。 人生ってどうやって決まるんだろうね。 たまたまそこに生まれた。 それだけで、人生のスタートラインが違ってくる。 ゼロから始まる人もいれば、プラスから始まる人もいる。 マイナスから始まる人だっているんだ。 でも、プラスから始まったからっていっても、ずっとプラスとは限らない。 マイナスからだってプラスに変えられる。 それには、すごい力が必要になってくるけれど。 「人間みな平等」 嘘だよね。 平等ではないよね。 悲しいね。 辛いね。 でも、自分で自分の運命を変えることができるのが人間かもしれない。 パンドラの箱を開けたあと、箱の底に残ったもの。 「希望」。

Posted byブクログ

2010/06/11

映画がすごく見たいんですがまだ見れておらず・・ たまたま見かけて手にとってしまいました! もともとは「プッシュ」というタイトルだったそうです。 あまりにも残酷な環境の中で少女期を過ごさざるを得なかった少女プレシャスが、 文字を学ぶことを通して、もともとある彼女の中の才能や力強さ、...

映画がすごく見たいんですがまだ見れておらず・・ たまたま見かけて手にとってしまいました! もともとは「プッシュ」というタイトルだったそうです。 あまりにも残酷な環境の中で少女期を過ごさざるを得なかった少女プレシャスが、 文字を学ぶことを通して、もともとある彼女の中の才能や力強さ、生きる力を押し出していく物語だけど、 それをあくまでもお涙頂戴ではなく読み手に伝えられるのがすごいと思います。

Posted byブクログ

2010/05/13

フェミックスの同僚・中村さんが送ってくれて、読む。河出文庫はちょっと大きい本屋へ行かないとないことが多い。大阪でも上映中の映画「プレシャス」の原作。12年前に『プッシュ』として出た翻訳を、原作の映画化を機に改題して文庫化したものらしい。 主人公は16歳のプレシャス。12さいの...

フェミックスの同僚・中村さんが送ってくれて、読む。河出文庫はちょっと大きい本屋へ行かないとないことが多い。大阪でも上映中の映画「プレシャス」の原作。12年前に『プッシュ』として出た翻訳を、原作の映画化を機に改題して文庫化したものらしい。 主人公は16歳のプレシャス。12さいのとき、とーさんの赤んぼ生んだから、らくだいさせられ、がっこーからしめ出され、7さいのときにも、字がよめなかったから、らくだいさせられ、いま、おなかに、ふたりめの赤んぼがいる。にんしんしてるから、てえがくになって、だいたい学校にいく。「だいたい」ってなんのことかわかんないけど。 代替学校で、プレシャスは読み書きをならいはじめる。ミズ・レインは「頭に浮かんだことを書くのよ。頭のなかにある言葉を、どういう字で表せばいいか、がんばって考えるの」と、日誌を毎日書くように言う。アルファベットの綴りを知り、日誌を書くようになったプレシャスは、今まで気づかなかった自分の感情に気づく。 ▼…あたし、書くのがうれしい。学校にいるのがうれしい。ミズ・レインは毎日書けとゆった。だから、いえでも書くんだ。で、ミズ・レインが毎日なおしてくれるって。すごいな。  いえにかえる。あたし、すごいさみしい。いままで、ぜんぜん気づかなかった。…頭んなかには、いっつも、テレビのザーザーまっさら画面がつきっぱなし。めんどーなこと、はずかしいこと、おーすぎて、さみしいなんて感じなかった。…学校行くよーになってから、さみしい気もちが出てきた。みんなと輪になってすわってから、いままであたし、ずうっといままで、輪の外にいたことがわかった。(pp.92-93) プレシャスは読み書きを知ることで変わっていく。なぜ自分がこうなのか分かっていく。もっともっと書きなさいというミズ・レインと、クラスのみんながいて。 「プレシャス」の映画のことも中村さんから聞いたし、新聞の映画評も読んだ。でも小説を読んだら、映画も見たいような、見ないでおきたいような気もち。

Posted byブクログ