戦国武将ゆかりめぐり旅 の商品レビュー
サブタイトルの「政宗公と幸村公」に反応して手に取った本。 ゆるいイラストに、なごみます。 著者は田口ランディかと思いきや、違いました。 「月曜計画」という意味の、ご夫婦ユニットのようです。 伊達政宗と真田幸村、二人の生き様を記した年表に続いて、ゆかりの地を訪れた文章と写真が掲載...
サブタイトルの「政宗公と幸村公」に反応して手に取った本。 ゆるいイラストに、なごみます。 著者は田口ランディかと思いきや、違いました。 「月曜計画」という意味の、ご夫婦ユニットのようです。 伊達政宗と真田幸村、二人の生き様を記した年表に続いて、ゆかりの地を訪れた文章と写真が掲載されています。 あまり詳細な資料ではなく、端的さを目指した見やすいものとなっているため、詳しい人には物足りなさそうですが、ビギナーにとって理解しやすい入門書のようなつくりです。 その土地の名産なども紹介されており、この本片手に名所巡りができるようになっています。 普通の旅行ガイドと違うのは、武将二人のゆかりの地全般を網羅しており、仙台と上田以外にも彼らに関係する場所が紹介されている点です。 情報量はさほど多くはありませんが、写真が多用されており、デザインもよいため、歴史好きの女性を読者対象として想定されたように思われます。 ただ、文章はエッセイのようで「~だろう」「~かもしれない」「と想像する」「~だったはずだ」という推測表現が多用され、スッキリした潔さに欠ける点が、最後まで気にかかりました。 とはいえ、力のある文章だと思います。 既に知っていたエピソードでしたが、幸村が滅びる前に自分の娘を片倉小十郎の元へ送り、手厚く庇護されたくだりを読んで胸がつまり、涙がこぼれました。 よくある歴史のゆかり本とは少し違う、おしゃれな装丁のソフトな本です。 歴史は好きで、ゆかりの地を訪れてみたいけれど、マニアックに詳しい人たちにはとてもかなわない…と尻込みしている人にそっと寄り添ってくれるような一冊です。
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