藤原仲麻呂がつくった壮麗な国庁 近江国府 の商品レビュー
奈良時代は『続日本紀』などの歴史書や史料などがあるものの、遠い過去の時代ということもありなかなか実像がつかみにくい。 発掘調査をもとに、当時の国庁で行われた儀式や政務などの解説が丁寧にあり、非常に面白かった。 なかでも国府の政務を行う建物が結構離れていたのは新鮮だった。 急いで読...
奈良時代は『続日本紀』などの歴史書や史料などがあるものの、遠い過去の時代ということもありなかなか実像がつかみにくい。 発掘調査をもとに、当時の国庁で行われた儀式や政務などの解説が丁寧にあり、非常に面白かった。 なかでも国府の政務を行う建物が結構離れていたのは新鮮だった。 急いで読んでしまったので、もう一度といわず何度か読み返してみようと思う。
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近江国は天智帝が大津京を開いた律令制の格付けでは最上位の大国です。琵琶湖から流れ出す瀬田川は宇治川、淀川となって大阪湾に注ぎ込み、遠国への脱出や遠国からの侵入を防ぐ三関(不破、鈴鹿、愛発)が置かれた交通及び軍事上の要衝です。天智帝に仕えた藤原氏にとっては、鎌足以来の根拠地で、武智...
近江国は天智帝が大津京を開いた律令制の格付けでは最上位の大国です。琵琶湖から流れ出す瀬田川は宇治川、淀川となって大阪湾に注ぎ込み、遠国への脱出や遠国からの侵入を防ぐ三関(不破、鈴鹿、愛発)が置かれた交通及び軍事上の要衝です。天智帝に仕えた藤原氏にとっては、鎌足以来の根拠地で、武智麻呂、仲麻呂、種継、冬嗣と子孫は代々国守を務めています。大陸風の大規模な瀬田の唐橋を渡り、広い官道を歩むと、その先に壮麗な唐風の国衙があります。これをつくったのは藤原仲麻呂です。今は偲ぶよすがもありません。せめて、CGで再現されると少しは実感できるのですが。
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