嘘つきは姫君のはじまり 東宮の求婚 の商品レビュー
2巻のころ想っていた路線とは違うが 姫ものライトノベル風少女小説としては安定の出来か この人物造形関係下でできることはもうなさそうなので 次巻あたりできっちり終わらせての新しい作品を読みたい感
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とりあえす2巻前から持ち越しの大姫の謎は解け、宮子もようやく気持ちが定まり、な巻。 前巻に引き続き、あまりにも少女小説な展開。仕様がないけど。 かわいそうなのは真幸(でもまあ大人みたいだから平気でしょう)。それよりもかわいそうなのは有子姫(多分真幸が好きなんだろうけど、お家柄的にそれは報われないでしょうし、史実的にはこの人は作中の七の君の中宮だから。結婚相手は10歳下とかな世界)。
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大姫との東宮妃対決、ひとまず決着(休戦?)です。 蛍の宮が大活躍。 ストイックな後宮育ち。良いですね。 源高明との会話が、この時代の政治って感じがします。
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平安ロマンティックミステリィ。 久しぶりにコバルトコバルトしました。甘い!甘い!!生クリームたっぷりのイチゴぱふぇ特盛りを食べたみたい。でももっと食べたい。
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恋愛だけ!と見せかけて、実はちゃんと謎解きになってた後半戦(笑)タイトル通り、ロマンティックだけどミステリーでもあるわけで。お兄ちゃんな蛍の宮も首尾一貫な次郎君も素敵ですが、流されず人を慮って動く宮子が何より愛しいなぁ。
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優しくて穏やかな愛情しか知らなかった宮子が、初めて身の内に覚えた激しい感情に戸惑い、翻弄される様が、今までいかに真幸に大切に愛されてきたのかを物語っているようで、真幸の立場を思うとより切ない。 この巻でも真幸と有子姫が絡むシーンがあって、有子姫はどんどん可愛い面を真幸に見せて...
優しくて穏やかな愛情しか知らなかった宮子が、初めて身の内に覚えた激しい感情に戸惑い、翻弄される様が、今までいかに真幸に大切に愛されてきたのかを物語っているようで、真幸の立場を思うとより切ない。 この巻でも真幸と有子姫が絡むシーンがあって、有子姫はどんどん可愛い面を真幸に見せているというのに、真幸は宮子一筋で、真幸と有子姫の仲に期待している身としては喜ぶべきか悲しむべきか迷うところだ。 宮子が次郎君とのことを悩むように、宮子のことがなかったとしても身分差から考えて、真幸にとっては有子姫との恋なんて考えもつかないことだろうとは思う。そして、有子姫が本当に真幸に惹かれているのだとしたら、(平安貴族としては当たり前の範囲内だとしても、父親達の女性遍歴に関してはあまり良くは思っていないことから見て)それは真幸が宮子を一途に想っていることによる部分も大きいと思っているので、簡単に発展しても戸惑うだろうとも思う。しかも、今くらいの描写だと、私が勝手に希望しているだけで本当は伏線じゃなかったとしても別におかしくないくらい控え目な表現なので、実際問題どうなんだ!?と余計にヤキモキしてしまう。 「そうね、冗談だといって、わたしが顔もろくにおぼえていない男を暗示の力でばかみたいに好きになってしまうのを、笑ってながめていればいいわ。見世物ね。面白いわよ、きっと」 「いいわよ……わたしの初恋がどうこうなんてしょせんあなたには無関係なことなんだもの。わたしが誰を好きになろうが、結婚しようが、あなたにはどうでもいいことなのでしょう」 このあたりなんか、(自覚してるかどうかは怪しいけど)有子姫が真幸に恋情を持っているんじゃないかと思って読むと、切なさと萌えで身もだえてしまう。ちょっとだけ希望していたけど、難しいんじゃないかと思っていた蛍の宮の参戦が素晴らしく理想的な形で叶ったので、真幸と有子姫の仲の発展も同じように叶うんじゃないかと、ついつい希望的観測をしてしまうのを止められない。 史実から見ると、かなり難しそうだけど、そこは何とか曲げてどうにかなって欲しいところだ。 宮子に話を戻すと、恋心を自覚してなお、秘密を明かして傷付く次郎君を思い、気持ちを打ち明け求婚に応えられないのが切ない。そう考えるに至った経緯の構成が絶妙で、宮子の気持ちが理解できるから尚更だ。特に、次郎君の気持ちに応えられない理由に真幸を利用している、真幸の気持ちを汚していると述懐する様は、次郎君と真幸の双方に対する想いが汲み取れて心揺すぶられた。 でも、感情移入から距離をとって読者の立場から考えると、次郎君って、実は宮子の正体を何となく判ってるんじゃないかなあとか思っている。次郎君が宮子を名前――馨子で呼ばないのも、宮子の姉が全然でてきていないのも、実は伏線だったりしないのだろうか? 引きの展開は、思っていたより早く起こったのでびっくりした。一時的なものなのか、このまま床についてしまうのか、どっちだろう? いずれにせよ、非常に先の気になる引きで、続刊が出るのが待ち遠しい。
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2010/04/07:謎解きが実に鮮やかで爽快でした。それにしても鞭編というには次郎君が表紙からもう構い過ぎです(笑)
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