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奇跡を考える の商品レビュー

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2016/01/11

本書で扱う奇跡は、一般的なその意味よりかなり狭く限定的といえるだろう。奇跡は、科学で説明するものではなく、宗教と密接に関係があり今日の科学技術をも含むような魔術でもない。こうしたもの以外の常識と日常から逸脱した「驚き」のようなものと、本書読了後はとりあえず理解しておくことにする。...

本書で扱う奇跡は、一般的なその意味よりかなり狭く限定的といえるだろう。奇跡は、科学で説明するものではなく、宗教と密接に関係があり今日の科学技術をも含むような魔術でもない。こうしたもの以外の常識と日常から逸脱した「驚き」のようなものと、本書読了後はとりあえず理解しておくことにする。ただ、先の魔術は「真に普遍的な自然についての知識と技術」(p.79)であり、主にキリスト教下での文脈としておくほうがよさそうである。 また、ウニヴェルシタスないし大学が生まれる前の前史のような記述もあった。装置産業的・今日的な意味での大学に転じる前は、識者のアイディアと関連する学派のようなものだったことを確認できた。

Posted byブクログ