教室におけるリスニング指導 の商品レビュー
リスニング指導について、これまでの研究の成果をまとめたもの。「まえがき」にも書かれているが、実証的な研究成果の提示と言う訳ではなく、先行研究の考察をまとめて検討したものなので、何か決定的な論が提示されている訳ではない。「リスニング教材について」、「リスニング指導技術の再検討」、...
リスニング指導について、これまでの研究の成果をまとめたもの。「まえがき」にも書かれているが、実証的な研究成果の提示と言う訳ではなく、先行研究の考察をまとめて検討したものなので、何か決定的な論が提示されている訳ではない。「リスニング教材について」、「リスニング指導技術の再検討」、「リスニングの指導手順―その変遷」などの章でまとめられている。 ああいう考えもあるし、こういう考えもある、という体で書かれているので、研究書としては手堅い感じがするが、現場の英語教師としては、物足りないというかもどかしい感じがする。それでも、「教室で教科書の本文を聞かせることの意味は何か」とか、「シャドーイングやディクテーションは何の力を伸ばすためにあるのか」、「リスニング・ストラテジーを教えることの意義」など、考えさせられる部分が多い。こういったことを考えられるようになって、「リスニングの指導」ができれば良いなあと思いつつ、でもどうやってやるかはしっかりこれから考えないとなあ、と思って読み終わった。
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