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老兵の消燈ラッパ の商品レビュー

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2011/12/06

久しぶりに読んだ愛子先生、笑いながら涙が出て困った。「ゆうゆう」というタイトルからして明らかに「中高年」というよりは「シルバー」向けの雑誌に連載されたものに、こんなにうんうんとうなずいていいのだろうか。活字も大きく、でもそれがすごく読みやすいのがちょっと情けない…。 じーんと来...

久しぶりに読んだ愛子先生、笑いながら涙が出て困った。「ゆうゆう」というタイトルからして明らかに「中高年」というよりは「シルバー」向けの雑誌に連載されたものに、こんなにうんうんとうなずいていいのだろうか。活字も大きく、でもそれがすごく読みやすいのがちょっと情けない…。 じーんと来たのは、中山あい子さんが「そんなの悪いじゃないか。税金だよ」と言って、無料の腎臓透析に行こうとしなかった話と、高校生のお孫さんがかつて通った幼稚園に立ち寄って「先生に教えてもらったことは忘れません」と言ったらコワーい園長先生がなんにも言わず涙をこぼしていたという話。「気概」に打たれる。 「漸く消灯ラッパを鳴らす時が来た」とおっしゃる愛子先生。書かれるものを通して、激流のような人生を垣間見てきた読者には心にしみる一文がある。 「人は好むと好まざるとにかかわらず時代の流れの中で生きる。人が時代を作る。そしてその時代に流される。生きるとはそういうものなのであろう」「我が八十五歳の誕生日の感懐である」と結ばれている。

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2010/05/29

佐藤愛子さんのなにがすごいって、こんな軽快な文章を書ける86歳ってことじゃないか? かといって薄っぺらくはなく、人生を生きてきた女の重みもちゃんとある。 もっとたくさんの作品を書いて書いて書きまくって欲しい。 院長の恋もおもしろかった。

Posted byブクログ

2011/07/19

怒りの愛子、も早や86歳に!女学校時代、一回目の結婚、二回目の結婚、そして小説家に、お嬢さんを育てつつ世相をそうそう!と拍手喝采したいような気持ちよさで滅多切りにし、お孫さんにまだまだ枯れないお祖母ちゃんぶりを発揮しつつも、今度は霊の世界に入り込んで、というか入り込まれて・・。で...

怒りの愛子、も早や86歳に!女学校時代、一回目の結婚、二回目の結婚、そして小説家に、お嬢さんを育てつつ世相をそうそう!と拍手喝采したいような気持ちよさで滅多切りにし、お孫さんにまだまだ枯れないお祖母ちゃんぶりを発揮しつつも、今度は霊の世界に入り込んで、というか入り込まれて・・。で、そのお孫さんがもう高校生なんですものね。ずっと愛子さんに励まされてきた世代としては、あぁ、私も年とるわけだわ、と感慨深かったりするわけで。御自分の老いを冷静に観察されている愛子さんは、やはりタダ者ではない・・・。怒りにも余白が出ていた、というか、もう何を言っても通じない、というあきらめと、でもそれを悲しいとは感じさせない筆力はさすがです。キグチコヘイは死んでもラッパを離しませんでした、というところに、さすがに戦後生まれの私は泣いたりしないけど、愛子先生には熱くなるものがあるんですね。そして、お孫さんから「死後硬直だったのね」と言われるにおいては、私は爆笑、先生はまさに、「老兵は消え去るのみ」の御心境かと。早々と遠藤周作さんが亡くなられ、田辺聖子さんは健在ながらカモカのおっちゃんは黄泉路に。どうぞお元気でいてくださいませ、と願う気持ちでいっぱいです。私、なんだか死なないような気がするんですよ、と言ったのは宇野千代だったけど、愛子さんは、へとへとになりながらも、「おそらく私は、死ぬときも元気で死ぬんじゃないでしょうかね」とおっしゃる。どうかそうなってくださいますように!!!

Posted byブクログ