なぜ、日本人は? の商品レビュー
外国人が日本人に対して抱くさまざまな疑問が投げかけられています。 文化の違う日本には戸惑うことも多いようですが、完全に受け入れられないというほどのものはなさそうです。 外国人の質問から、逆に「そうなんだ」と外国の事情を知ることができます。 たとえば、欧米では下敷きを使う習慣が...
外国人が日本人に対して抱くさまざまな疑問が投げかけられています。 文化の違う日本には戸惑うことも多いようですが、完全に受け入れられないというほどのものはなさそうです。 外国人の質問から、逆に「そうなんだ」と外国の事情を知ることができます。 たとえば、欧米では下敷きを使う習慣がないということ。 確かに海外では、日本で使う下敷きを見たことがありません。 ノートではなくルーズリーフ社会だからかと思いましたが、日本人が下敷きを必要とするのは、画数の多い漢字を書く際、アルファベットよりも指先に力が入るからではないかということです。 今では「勤勉といったらドイツ人か日本人」というイメージが出来上がっていますが、日本人はもともと勤勉だったわけではないそうです。 江戸時代以前の日本人は、夏場には涼しい午前中しか働かなかったとのこと。 明治時代の富国強兵政策と、戦後の行動経済成長期が、勤勉になったターニングポイントだったそうで、それは真面目というよりも、個よりも集団を重んじる風潮から、共同作業でみんなの足を引っ張らないようにみんなが頑張った結果だそうです。 そんなわけだったんですね。 真面目一辺倒な国民性ではないことに、少し安心しました。 来日した外国人が驚くのは、地震。 世界の地震のうち約10%が日本で発生しているそうです。 多すぎですね。 また日本は、世界の活火山の約10%がある火山だらけの国のだそうです。温泉は2万もあるのだとか。 他国よりも自然災害に気をつけなくてはならない国というわけです。 また、今では世界語になりつつある「カワイイ」という言葉。 なぜわざわざ日本語を使うのだろうと思っていましたが、英語のprettyやcuteは、モノではなく人に対して使われる言葉のため、愛らしいもの全般に使える「カワイイ」が海外にも浸透したと分かりました。 元寇二度目の文永の役の時に神風が来た記録はないとか、乾電池を発明したのは日本人だとか、マドンナが、日本人シェフを雇って子どものアレルギーを治したとか、おもしろい小ネタがいろいろと紹介されており、楽しく読めました。
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