付喪堂骨董店(7) の商品レビュー
最後まで「傲慢」を貫き通した刻也の完結編
渾身の全400頁、作者にとっても読み手にとっても満を持しての最終巻である。心の準備をして一気に読んだ。『円卓生徒会(著:本田透)スーパーダッシュ文庫』シリーズでも思ったが、何冊にも渡った物語の全部をひっくるめて1つの大きな大きな伏線とするかの壮大などんでん返し的大技が繰り出される...
渾身の全400頁、作者にとっても読み手にとっても満を持しての最終巻である。心の準備をして一気に読んだ。『円卓生徒会(著:本田透)スーパーダッシュ文庫』シリーズでも思ったが、何冊にも渡った物語の全部をひっくるめて1つの大きな大きな伏線とするかの壮大などんでん返し的大技が繰り出される瞬間に出くわすことがある。「やられたなぁ~」という心地良い瞬間である。この期に及んでも本巻最初のクライマックスのために伏線を張る【第一章】から、刻也が全ての真相を知る【第二章】、図らずも二転三転する『アンティーク』対決となる【第三章】を経て刻也の決意が試される。ここまでにこれまでのエピソードが走馬灯のごとく巡ってくる。ほぼ全ての「小さな物語」がこのためにあったのかというニクい演出、その遠大さに舌を巻く。そして、刻也と咲の想いが、すれ違いの中で真に花開き、最後のクライマックスへと続く【第四章】が、咲から『傲慢』と言われた刻也の、さらにナナメ上をいく傲慢な結末への導火線となりながら、これまでの“第四章”を彷彿とさせる「2人の物語」になっているのが素敵過ぎる。 前巻のレビューで予想した本巻の行方は正否相半ばだったが、素人のちんけな予想なんぞを劇的にぶっ飛ばす素晴らしい結末を見せてくれて大感謝である。未回収だった第2巻第三章が「なるほどねぇ~」と回収されるのはある程度想定内にしても、第1巻第四章がこれほど重要な位置を占めるとは思わなかった。しかし、あれが刻也と咲の「2人の第一章」だったかと思えば、ほんのり暖かい気持ちに包まれるというものである。 見事な完結に喝采を贈りつつ寂しい思いにもとらわれるが、次は本シリーズの第四章の成分を抽出したライトなラヴコメなどはいかが?と僭越ながら提案してみたり。
DSK
不思議な力をもつ品物「アンティーク」を扱う物語の最終巻。 刻也と咲の運命は!?二人に関わるアンティークとは!? この巻のために今までの巻があるよなまとめ方なので懐かしいアンティークがでてきたりと面白かったですね。 でも、やはりこのラノベの魅力は刻也と咲のやりとりが好きだったので...
不思議な力をもつ品物「アンティーク」を扱う物語の最終巻。 刻也と咲の運命は!?二人に関わるアンティークとは!? この巻のために今までの巻があるよなまとめ方なので懐かしいアンティークがでてきたりと面白かったですね。 でも、やはりこのラノベの魅力は刻也と咲のやりとりが好きだったので最後までそれが出てこなかったのは残念だったな。 まとめるにはこのようにまとめるしかないが、やはりこのラノベらしい要素は欲しかったなぁ。
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最終巻! 一章 爪痕。殺人犯が通り魔的なやつじゃなかったなんて。『アンティーク』が人を不幸にする率高すぎる。 二章 真実。刹華さんの存在感。全てが明らかになって、一体これからどう決着つけるのだろう、と思ったら都和子さんと刻也の白々しい会話、辛い展開を示されて涙腺が…。 三章 幻想。都和子さんと刻也の読み合いも面白かったけど、それ以上にこの章は咲に全部持ってかれた。『コトノハ』ずるい。 四章 罪。すれ違い続ける咲と刻也にそわそわしながら読んだ。どうしたって刻也との出会いをなくしたくない咲に泣ける。もう繰り返したくないと思うのも本当、まだ繰り返したいと思うのも本当だよね。刻也が付喪堂にやってきたときの、来た来た来た!って感じがたまらなかった。でも刻也の出した答えが、私には本当にそれでいいのかすっきり理解できてない……。世界を戻さず自分たちだけ戻すってどういうことになるんだ。だけどまあ刻也と咲がわだかまりなく一緒にいられるのなら、文句なくそれはハッピーエンド。 エピローグ。ナチュラルにイチャイチャする刻也と咲を見れて満足です。末永く爆発しろ!
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主人公の持っているアンティークが実はヴィジョンではなく、違うものだったというこれまでの話が全てひっくり返るほどの内容になっていた。 咲を殺してすべてを元に戻そうとする都和子とそれを意地でも阻む主人公の攻防がなかなか面白かった。前回と同じく、急にバトルものになって戸惑いを感じる部分はあったが、ラストである以上仕方が無い面もあるだろう。 誰もが不幸にならないようにするためにはあの終わり方しか無かったように思えるが、無理にハッピーエンドっぽくする必要も無かったと思える。そこらへんは個人の好みだろう。
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終わってしまったぁ(つД`)ノ 読み終わった瞬間の自分は本気で目がうるうるしてた。この巻は本気で泣けた‼ 何を言ってもネタバレになりそうなんでストーリーには触れませんが、凄い悲しくて、でも凄い心が温まる作品だった。 そして最終巻と言うことで伏線回収も行い、ホントにラノベの見本とも...
終わってしまったぁ(つД`)ノ 読み終わった瞬間の自分は本気で目がうるうるしてた。この巻は本気で泣けた‼ 何を言ってもネタバレになりそうなんでストーリーには触れませんが、凄い悲しくて、でも凄い心が温まる作品だった。 そして最終巻と言うことで伏線回収も行い、ホントにラノベの見本とも言えるような出来だった… ホント最後までこの作品を書き上げて頂いた御堂彰彦先生に感謝m(_ _)m
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7 完結 好みのタイムトラベルものにも関わらずそれほど共感出来なかったのは、 刻也に自覚がなくタイムトラベルしている事実がクライマックスまで伏せられていたから。 それほど好きになれなかった刻也だけど、咲を救うための対策を前もって魔道書や箱に残していた頭脳に惚れた。 付喪堂骨董店に残れそうな結末だが、火事でアパートを失ったことに変わりはなく家族からの同居要請を回避出来るのだろうか。
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まさか過ぎる最終巻の展開。 それをちゃんと1巻で締めてくれたのはよかった。 自分の中で最終巻で評価爆上げしたお話だったけど、裏を返せばそれだけ著者を舐めてたことになるので、本当に申し訳ないです。
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丁寧にゆっくりと積み重ねられてきた刻也と咲の物語も遂に完結。 ひとつのシリーズをきっちりと終わらせることのできる作家さんというのは本当に素晴らしい存在だと思う。
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あまりライトノベルには手をつけないぼくですが、 付喪堂骨董店は1巻から最終巻の7巻まで読了しました。 5巻くらいまでは平和な骨董店での日常とアンティークの回収が綴られていますが、徐々に主人公が全く気付いていない真実が近づいてきます。 刻也の身体の不調に、読者である私も彼と同...
あまりライトノベルには手をつけないぼくですが、 付喪堂骨董店は1巻から最終巻の7巻まで読了しました。 5巻くらいまでは平和な骨董店での日常とアンティークの回収が綴られていますが、徐々に主人公が全く気付いていない真実が近づいてきます。 刻也の身体の不調に、読者である私も彼と同じように“おかしい!”とモヤモヤしながら読み進めます。 そしてついにこの7巻で刻也と咲、そして付喪堂骨董店の全貌が明らかになります。 内容は伏せてレビューを終わりにしたいと思います。 彼らが綴る歴史が誰に知られずとも永遠に続きますように。
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人は大切な人の死に対する十分な心の準備なんてできないのよ 付喪堂最終巻 図書館にあったので、ポッと借りてみたら案外面白かった あっと言う間に7巻も読んでしまったのか でも、きれいに終わったと思う 刻也いいよ刻也 ラノベ!って感じの軽さも好きです
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