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コトリトマラズ の商品レビュー

3.2

23件のお客様レビュー

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2011/05/27

勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、 ふたりの関係は変化する。 不倫している主人公はそれでも日常を淡々と過ごしていく。 妻に罪悪を感じながらも、社長に愛情を感じながらも 感情をかき乱されることなく淡々と。 栗田さんは文章を丁寧に丁寧に大切に紡いでいるので...

勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、 ふたりの関係は変化する。 不倫している主人公はそれでも日常を淡々と過ごしていく。 妻に罪悪を感じながらも、社長に愛情を感じながらも 感情をかき乱されることなく淡々と。 栗田さんは文章を丁寧に丁寧に大切に紡いでいるので さっさかさーと書かれたらしき作家の文章とは違う。 大切に読んで、味わって読んで、主人公に共感したり それは違うなって思ったり、今回もまた濃い小説だった。 不倫話はもともと好きじゃないので☆は1つ減らす。

Posted byブクログ

2011/04/30

なんとなく気になって借りてみました。 不倫のおはなし。 でも、ドロっとした感じはなく、深い。いい?不倫。っていうか、不倫にいいとかないのかな。でも、理解できる内容の恋。最後のほうがとても切なかった。電車の中で泣くとかって、ありそうだしさ。 だけど、こんだけ好きになれる相手って...

なんとなく気になって借りてみました。 不倫のおはなし。 でも、ドロっとした感じはなく、深い。いい?不倫。っていうか、不倫にいいとかないのかな。でも、理解できる内容の恋。最後のほうがとても切なかった。電車の中で泣くとかって、ありそうだしさ。 だけど、こんだけ好きになれる相手って、なかなか出会えないと思うから、結果はどうなるのかわからないけど、この人に出会えた私の人生はとても幸せだった。出会えただけでもよかった。って、私なら思っちゃいそう。 こんな素敵な恋をしているときに、また別の人を見つけてもっと幸せになれるなんて想像できるのかな? なににしろ、感情が大きく揺れ動くほど恋できるのって、ほんとに素敵なことです。 最後のほうで、職場の仲間のカヨが主人公モッチーこと華のことを思いつつ、意見をする場面がある。その言葉がなにひとつ無駄のなく洗練されたもので、あ。すごい文章見てしまった。と思ったので、メモ。これだけの言葉をつむぐのってなかなか難しい。歌詞を書く上でとても参考になる。

Posted byブクログ

2013/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うーんなんとも言えない感じ。 何か作中ずーっと同じ感情描写が繰り返されているだけな印象を受けた。 お母さんとのやり取りは割と好きだったけど。 肌に合う恋愛小説が少ない。

Posted byブクログ

2010/12/18

私の勤めるインテリアデザイン会社の専務が倒れた。 ちいさな会社なので社長の奥さんである。 そして私はその社長である能見さんといわゆる不倫をしている。 しかし奥さんが倒れてから会社は忙しくなり 能見さんも奥さんの面倒を見るために会えなくなってしまった。 能見さんに負担をかけたくない...

私の勤めるインテリアデザイン会社の専務が倒れた。 ちいさな会社なので社長の奥さんである。 そして私はその社長である能見さんといわゆる不倫をしている。 しかし奥さんが倒れてから会社は忙しくなり 能見さんも奥さんの面倒を見るために会えなくなってしまった。 能見さんに負担をかけたくないと思いながらも やっぱり会って2人だけの時間を持ちたい。 けれども奥さんが倒れたことの責任の一端は私にもあるのだ。 2人が会いたくて会っていて幸せならいいと思っていたのに どうして周りに影響が出てしまったのだろう。 装画:村松葉子 装丁:岡邦彦 社長と不倫している主人公が奥さんの病気をきっかけに 今後の関係をひたすら考え続ける。 誰にも迷惑をかけず2人で会えるときだけ楽しみたいと思っていたのに 閉じていると信じていた関係は周囲も変えてしまった。 このまま報われない関係をずるずると続けていくのか。 社長ダメンズでしょ!甘えているなあとしか思えなかった。 華もたいがい甘えているけれどこれだけ自問自答を繰り返しているから ここに共感してしまう女性は多そうだ。特に道ならぬ恋をしている方々。 関係は2人で築き上げるのではなくて 周りのみんなで育んでいくものだと言うカヨの台詞が好き。

Posted byブクログ

2010/10/10

栗田さんの描く人はいつも、自分をきちんと肯定して生きてる。 だから、こんなつらい話でも、なんだかほっとできる。 すごく好きな文章。 どうにもならないことを、どうにか消化しようとする。 自分の足でしっかり立つ。 そうやって毎日を生きる。

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2010/09/22

不倫の本だった。びっくりした。 淡々と進んでいくけど、繰り返しの毎日が少しずつ撓んで軋んでいくのだなぁ。 素直な文章で、私は好きでした。 どうしようもなかったり 救いようが無かったり それでも手を出してしまうのが人間なんだろうな。

Posted byブクログ

2010/08/18

+++ 勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、ふたりの関係は変化する。そんな華が思い起こすのは「母が死体にキスをした」遠い日の記憶。老いゆく母にも秘められた物語があったのかもしれない。揺れる心を細やかに描く恋愛小説。 +++ 「ママが死体にキスをした。」という衝撃的な...

+++ 勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、ふたりの関係は変化する。そんな華が思い起こすのは「母が死体にキスをした」遠い日の記憶。老いゆく母にも秘められた物語があったのかもしれない。揺れる心を細やかに描く恋愛小説。 +++ 「ママが死体にキスをした。」という衝撃的な一文からはじまる不倫恋愛物語である。いろいろご意見もあろうかと思うが、個人的には不倫には共感できないので、華に寄り添って読むことはできなかった。どんなに情熱的に美しく描かれていたとしても、もっともらしく言い繕われているとしても。そして当人同士の気持ちが真実のものだとしても、その純粋さを貫いたために不幸になる人がいるとしたら、それは幸福とは言えないと思うのだ。本作はその辺りも充分に承知しつつ書かれてはいるのだが、男の――本作の場合は社長である――だらしなさ、都合のよさばかりが鼻についてしまう。ただそれを除けば、社長の奥さんで専務でもある能見さんや、語り手である華や、同僚のカヨちゃんは実際に手を伸ばせば触れられそうに書かれていて、息遣いが聞こえてきそうな気さえするし、感情の機微の描かれ方も巧みである。物語全体の雰囲気は好きだといえるのだと思う。道ならぬ恋のさなかにいる人にとってはうなずくところが多い一冊ということなのかもしれない。

Posted byブクログ

2010/06/13

栗田さん 好きなんだけど んー今回はいまひとつだったなぁ。 文章的には、一人のどうしようもない 孤独な感じを随所にうまく描けていて 結構 旦那との仲がうまくいかなくて そんでもって なんだか 父が死んで きっと近々愛犬も死んで そのうち母も死んで そんなことしているうちに 自分...

栗田さん 好きなんだけど んー今回はいまひとつだったなぁ。 文章的には、一人のどうしようもない 孤独な感じを随所にうまく描けていて 結構 旦那との仲がうまくいかなくて そんでもって なんだか 父が死んで きっと近々愛犬も死んで そのうち母も死んで そんなことしているうちに 自分が関係していきてきた人がどんどんしんで 結局一人で死んでいくんだな・・・と思ったら 正直なんだか 生きていくのが しんどいと思うときもある。 今は 母がいるから 私が生きていることが 母を支えているであろうと思えるからこそ 死なないというか。 ・・・なんつー暗いこと考えてんでしょ、私は。 でもそんなことをうっかり考えさせるだけの 文章力が栗田さんの作品にはあると思います。 次に期待。

Posted byブクログ

2010/09/17

ひと言で言ってしまうと「不倫の話」かなぁ。 作者のゆるくてちょっと不思議な感じが好きだったのに なんだかよくある感じになってしまった。 ストーリーも起伏がなさすぎる感じ。 短編や中編の方がいいのかも。

Posted byブクログ

2011/07/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 華とか、奥さんは覚悟を決めてる感じが伝わってくるのに、当の社長がなんだかへにょへにょで腹が立つ。  「人間関係は二人の間で完結しないから。まわりの人も二人の関係を育てていくんだ」という華の友人のカヨの言葉、一理あるな、と思いました。恋愛関係ばかりではなく、ね。  装幀がとてもカワイくて、栗田さんぽかった。

Posted byブクログ