時代小説を書く の商品レビュー
歴史小説は好きだが、時代小説はとんと読まない。最近だと「しゃばけ」を読んだ程度か。 座談会の出席者で知っているのは若桜木虔と藤水名子の二人のみ。 それでも本書を借りたのは、時代考証に関する指摘があるはずと思ったから。 下読みの編集者も見逃す考証ミスなら、大半の読者は気づか...
歴史小説は好きだが、時代小説はとんと読まない。最近だと「しゃばけ」を読んだ程度か。 座談会の出席者で知っているのは若桜木虔と藤水名子の二人のみ。 それでも本書を借りたのは、時代考証に関する指摘があるはずと思ったから。 下読みの編集者も見逃す考証ミスなら、大半の読者は気づかないのではないか。 若桜木虔の先祖自慢はあいも変らず。ただ、その読書量とデータの蓄積に舌を巻く。 後半の資料編、寺社奉行 脇坂安董が後の注釈では安薫になっているのを鉛筆で丸く囲った人がいる。重箱の隅! 図書館の本に書き込みはご法度だが、これは容赦したい。
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時代考証については、なるべくきっちりした方が、公募では無難であると書いてあった。 佐々木譲先生は考証がいい加減だと読む気がなくなると書いてあった。 まだ発明されていない「望遠鏡」を信長が使っている例を上げていた。駄目らしいね。 この本は何人かのプロ作家、編集者の対談形式なので、佐々木先生とは違う意見の先生もいて、史実とか考証に拘りすぎて、物語が面白くないのでは、本末転倒という意見もあった。 ただ、新人が公募でのデビューを目指すなら、考証と面白さを両立させるべきだろうという方向性だった。 が、今の出版社では編集が歴史を知らんので、ありえないミスが商業出版ででてくるらしい。と、嘆いているわけですよ。 となると、考証をしっかり書いても、編集者には分らんのではないかという疑問を持つわけです。 なんだろうね?
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