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西行 魂の旅路 の商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2023/11/20

 取り敢えずこれ読めば西行の人物像は大体摑めるかなという感じ。  テーマ毎に六十首取り上げて解説。縁のある歌も適宜紹介。

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2023/09/04

西行さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 西行(さいぎょう、元永元年〈1118年〉 - 文治6年2月16日〈1190年3月23日〉)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての日本の武士であり、僧侶、歌人。西行法師と呼ばれ...

西行さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 西行(さいぎょう、元永元年〈1118年〉 - 文治6年2月16日〈1190年3月23日〉)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての日本の武士であり、僧侶、歌人。西行法師と呼ばれ、俗名は佐藤 義清(さとう のりきよ)。憲清、則清、範清とも記される。西行は号であり僧名は円位。後に大本房、大宝房、大法房とも称す。 ---引用終了 私が好きな西行の和歌3首は、次のとおり。 「願はくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月のころ」 「なにごとも 変はりのみゆく世の中に おなじかげにてすめる月かな」 「嘆けとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな」 

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2022/12/11

ビギナーズ仕様なのに、結構読みごたえがある。 出家から死ぬまでの西行の心の軌跡、和歌に対する姿勢が何となくわかる。 ちと難しくて眠くなるところも・・ゲフゲフン

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2022/02/13

西行和歌を一首ずつ、丁寧に解説してくれる。 ずいぶん詳しい解説なので、読み終えるまで、日にちがかかってしまった。 やはり、 願はくは花のしたにて春死なむ その如月の望月のころ この本の歌の中でも、この歌が一番好き。 ☆私は春、花の下で死にたい。願わくは、 釈迦入滅の二月十五...

西行和歌を一首ずつ、丁寧に解説してくれる。 ずいぶん詳しい解説なので、読み終えるまで、日にちがかかってしまった。 やはり、 願はくは花のしたにて春死なむ その如月の望月のころ この本の歌の中でも、この歌が一番好き。 ☆私は春、花の下で死にたい。願わくは、 釈迦入滅の二月十五日のころに、満月の光を浴びた 満開の桜が、私と私の死を照らし出さんことを。 。。。西行は、文治六年(1190)ニ月十六日に、 この歌の通りに死を迎えた。。。  好きな歌 うなゐ子がすさみに鳴らす麦笛の 声に驚く夏の昼ぶし ☆うない髪の幼い子が気まぐれに鳴らす麦笛の声に、はっと目が覚めた。私は夏の昼寝をしていたようだ。 行方なく月に心の澄み澄みて 果てはいかにかならんとすらん ☆月を見ていると、私の心は澄みに澄む。このまま どこまで澄んでいくのだろう。私は一体どうなってしまうのだろうか。 籬に咲く花に睦れて飛ぶ蝶の 羨ましくもはかなかりけり ☆籬垣に桜の花が咲き、花に睦れるように蝶が飛ぶ。羨ましい限りであるが、同時にむなしくも感じてしまう。

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2020/04/12

本やさんで見かけて、そういえば西行についてほとんど知らないなと思って、手にとった本。一首ずつ解説しながら、歌ごとに独立でなく、西行の生涯の中での位置付けもわかりやすく書かれている。著者の、西行に惹かれつつ冷静に語ろうとする姿勢も面白い。参考文献と初句索引が付いていてべんり。

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2015/01/05

武士であったのに出家したこと、容姿端麗であったことに加えて、 「願はくは花のしたにて春死なん その如月の望月のころ」 「花に染む心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふ我が身に」 など、花と月を多く歌に詠んでいるところから、西行には繊細でナイーブなイメージを持っていました。 でもこ...

武士であったのに出家したこと、容姿端麗であったことに加えて、 「願はくは花のしたにて春死なん その如月の望月のころ」 「花に染む心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふ我が身に」 など、花と月を多く歌に詠んでいるところから、西行には繊細でナイーブなイメージを持っていました。 でもこの本を読むと、意外と「陽」な感覚の人であったようです。「花に染む」の他にも、出家して世を捨てたはずなのに花に心奪われたり寒い時期に寒がったりする自分を詠んだ歌も結構たくさんあるのですが、そんな自分を「ダメだなあ」と恥じるのではなく、客観的に興味深いと思って見ていたり。 花や月を詠んだ美しい歌の他にも、言葉遊びが楽しい歌や戦ばかりの世の中を冷めた目で詠んだ歌などもあって、クスッとなったり驚いたりウットリしたりしながら読みました。

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2012/11/25

(2012.11.25読了)(2012.11.12借入) 【平清盛関連】 ビギナーズ・クラシックスシリーズの『方丈記』を読んだとき、同じシリーズで『西行』が出版されていることを知りました。『西行』について書かれた本をすでに三冊読んでいます。 「西行」高橋英夫著、岩波新書、1993...

(2012.11.25読了)(2012.11.12借入) 【平清盛関連】 ビギナーズ・クラシックスシリーズの『方丈記』を読んだとき、同じシリーズで『西行』が出版されていることを知りました。『西行』について書かれた本をすでに三冊読んでいます。 「西行」高橋英夫著、岩波新書、1993.04.20 「西行」白洲正子著、新潮文庫、1996.06.01 「白道」瀬戸内寂聴著、講談社文庫、1998.09.15 それぞれの本で、西行の作品を紹介していますが、西行の作品にまとめて接したことはなかったので、図書館から借りてきました。 西行の作品であると伝承されている作品を含めて60首の和歌を解説してくれています。 和歌に直接触れただけでは、読み込んである意味内容を読み取ることは、なかなか難しいのですが、懇切丁寧に読み解いてくれているので、助かります。 西行以前の人が詠んだどのような歌と関連しているか、後世にどれだけの影響を与えているのか、和歌の言葉の言外で補うべきこと、等、多くの薀蓄を披歴してくれています。 『西行物語絵巻』などまで描かれて、多くの人に西行が親しまれていることの一端が、西行が詠んだと伝承されている和歌が多数あるという事からうかがわれます。 いつか『西行物語絵巻』を読んでみたいものと思います。 【目次】 はじめに 西行への旅 ◆出家 ◆吉野 ◆山家 ◆高野 ◆伊勢 ◆熊野 ◆四国 ◆天皇 ◆仏教 ◆幼少 ◆戦争 ◆恋と月 ◆神仏 ◆数奇 ◆終焉 ◆伝承 付録  参考文献  発句索引 ●桜を植えたのは(130頁) 岩戸開けし天つ尊のそのかみに 桜を誰か植ゑはじめけん (天照大神が天の岩戸を開けた時、桜は既にあったという。そんな昔にいったい誰が最初に桜を植えたのだろう。) ●老化(191頁) 竹馬を杖にも今日は頼むかな 童遊びを思ひ出でつつ (「竹馬」の竹を今日の私は杖に頼るなんて、随分年を取ったものだ。子供のころにこれに乗って走り回ったことをそのたびに思い出すよ。) ●秋(213頁) 心なき身にもあはれは知られけり 鴫立沢の秋の夕暮 (世捨て人である私が感じとったこの感動を、和歌の言葉で伝えたい。鴫の群れが飛び立った羽音の轟く沢辺に、秋の夕暮が寂しく訪れる。) ●春の花(234頁) 春ごとに花の盛りはありなめど あひ見むことは命なりけり (春の来るたびに花は盛りを迎えるのであろうが、その花に逢えたのはまさしく私の命次第だったのである。) ●富士の煙(236頁) 風になびく富士の煙の空に消えて 行方も知らぬ我が思ひかな (風に吹かれてなびく富士の噴煙が空に消えて行方もわからない、そのように、私の思いもこれから先どこにたどり着くのか自分でもわからない。) ●桜の花を手向けて(253頁) 仏には桜の花を奉れ 我が後の世を人とぶらはば (仏前には桜の花を供えてください。私が死んで仏になったとき、供養をしてくださるのなら。) ●はねくそ(270頁) 萩踏んで膝を屈めて用を足し 萩野はねくそこれが初めて (萩の枝を踏んで、膝を萩の枝のようにしなやかに屈めて用を足したところ、踏んだ足をはずしたら糞が跳ね返った。こんなことは初めてだ。) ☆関連図書(既読) 「平清盛福原の夢」高橋昌明著、講談社選書メチエ、2007.11.10 「平家の群像-物語から史実へ-」高橋昌明著、岩波新書、2009.10.20 「平清盛-「武家の世」を切り開いた政治家-」上杉和彦著、山川出版社、2011.05.20 「平清盛 1」藤本有紀原作・青木邦子著、NHK出版、2011.11.25 「平清盛 2」藤本有紀原作・青木邦子著、NHK出版、2012.03.30 「平清盛 3」藤本有紀原作・青木邦子著、NHK出版、2012.07.30 「清盛」三田誠広著、集英社、2000.12.20 「平家物語(上)」吉村昭著、講談社、1992.06.15 「平家物語(下)」吉村昭著、講談社、1992.07.20 「海国記(上)」服部真澄著、新潮文庫、2008.01.01 「海国記(下)」服部真澄著、新潮文庫、2008.01.01 「西行」高橋英夫著、岩波新書、1993.04.20 「西行」白洲正子著、新潮文庫、1996.06.01 「白道」瀬戸内寂聴著、講談社文庫、1998.09.15 「方丈記」鴨長明著・武田友宏編、角川ソフィア文庫、2007.06.25 「鴨長明『方丈記』」小林一彦著、NHK出版、2012.10.01 (2012年11月25日・記)

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2010/04/26

平安朝末期の大歌人西行。花―わけても桜―と月を愛し、和歌の道を究めんとした漂泊の歌人の生涯に(伝承歌含め)項目60首、全体で300首以上から迫ったもの。 歌をどう詠むかでなく、歌に何を詠むかに心を砕き続けた西行。彼が何を詠み、何を感じ考えたかということを丹念に読み解こうとはして...

平安朝末期の大歌人西行。花―わけても桜―と月を愛し、和歌の道を究めんとした漂泊の歌人の生涯に(伝承歌含め)項目60首、全体で300首以上から迫ったもの。 歌をどう詠むかでなく、歌に何を詠むかに心を砕き続けた西行。彼が何を詠み、何を感じ考えたかということを丹念に読み解こうとはしている。が、著者の解説や解釈がやや小難しいというか衒学的というか、「歴史背景などをそこまで知らないと味わえないものか」と、かえってとっつき難いものに感じられてしまう面もなきにしもあらず。 序文で著者のいう「西行研究書」という趣で、シリーズ名の「ビギナーズ・クラシック」の割には、読者に要求するレベルは高い気がする。むろん自分にはかなり難しく、西行の和歌そのものを味わいきれなかった。 項目となった和歌が目次になっているので、最初から順に読むよりも、知っている歌や気になった歌の項目から読む方が楽かもしれない。

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