不思議の扉 時をかける恋 の商品レビュー
時間SF恋愛の短編集。 巻末のリーディングリストだけでも十分な価値がある。 特筆すべきは2編。 太宰治『浦島さん』 昔話の浦島太郎に合理的解釈を与える作品。 ウミガメかリクガメか? 竜宮城は絢爛豪華か? 乙姫が玉手箱を渡した理由は? 時間SFと言えるか微妙ですが、一読の価値あ...
時間SF恋愛の短編集。 巻末のリーディングリストだけでも十分な価値がある。 特筆すべきは2編。 太宰治『浦島さん』 昔話の浦島太郎に合理的解釈を与える作品。 ウミガメかリクガメか? 竜宮城は絢爛豪華か? 乙姫が玉手箱を渡した理由は? 時間SFと言えるか微妙ですが、一読の価値ありです。 とくに、太宰に苦手意識を持っている方は、だいぶ印象が変わると思います。 ジャック・フィニイ『机の中のラブレター』 時を越えた文通。 舞台は1959年のブルックリン。 77年前の女性との文通。 古き良き時代へのあこがれと、たった二往復半の手紙のやり取り。 受け取った最後の手紙と、彼女からの最後のメッセージ。 短編小説の魅力がぎっしりと詰まった名作です。
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時をかける恋、をテーマにした短編集。乙一からまさかの太宰治まで、時代や設定が違う話が入っている。 未亜へ送る真珠(梶尾真治)は、設定は面白いが、恋人同士がいったいなにがしたいのかわからない。主人公がかわいそうである。エアハート嬢の到着(恩田陸)は、ライオンハートという作品のスピン...
時をかける恋、をテーマにした短編集。乙一からまさかの太宰治まで、時代や設定が違う話が入っている。 未亜へ送る真珠(梶尾真治)は、設定は面白いが、恋人同士がいったいなにがしたいのかわからない。主人公がかわいそうである。エアハート嬢の到着(恩田陸)は、ライオンハートという作品のスピンオフ。本編が読みたくなる。Calling You(乙一)は、なんとなくオチが読めたが、もう少しうまくやれなかったのか、という気がする。未来は変えられないということかもしれないが。眠り姫(貴子潤一郎)は、ちょっと切ないが、いくら病気でもそんなんあるのか?という気持ちになった。浦島さん(太宰治)は、実は初太宰。なかなか軽妙で、でも若干面倒な人柄がよく出ている。机の中のラブレター(ジャック・フィニィ)は、素敵なメッセージ。最後のメッセージが、ちょっと切なくて素敵である。
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2016年3月21日読了。大森望編のSFアンソロジー集、これが第1弾だった模様。「時空をへだたった恋」という設定が古来より多くの作家たちを惹きつけ、多くの傑作が書かれてきたのだなあーと興味深く読んだ。ネタが同じだったとしても、調理方法は様々なものだ。最初と最後の短編はとても印象的...
2016年3月21日読了。大森望編のSFアンソロジー集、これが第1弾だった模様。「時空をへだたった恋」という設定が古来より多くの作家たちを惹きつけ、多くの傑作が書かれてきたのだなあーと興味深く読んだ。ネタが同じだったとしても、調理方法は様々なものだ。最初と最後の短編はとても印象的、太宰治の「浦島さん」はエスプリが効いてとても面白い短編ではあるが、これは「時をかける恋」ではないだろう・・・?まあ、このアンソロジー自体の対象が古今東西と「時をかけている」という点は意外と重要、な気もするが。
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「時間」が関係する6つの短編で構成。 それぞれ「恋」というテーマがあるもののその「恋」のカタチが全編違うので読みやすかったです。 特にのめり込んだのは2話目の恩田陸 著「エアハート嬢の到着」。 時間軸のすれ違い、読み手の期待をもてあそぶような展開、なかなか粋です。 これを読んで...
「時間」が関係する6つの短編で構成。 それぞれ「恋」というテーマがあるもののその「恋」のカタチが全編違うので読みやすかったです。 特にのめり込んだのは2話目の恩田陸 著「エアハート嬢の到着」。 時間軸のすれ違い、読み手の期待をもてあそぶような展開、なかなか粋です。 これを読んですぐに恩田陸さんの関連文庫を購入しました。 こういう企画本は色んな味が楽しめる反面、その味を深く味わえない事もあります。 企画本で気になった物語、気になった著者を見つけたらその著者の書籍を是非手に取ってみて下さい。
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ぼんやり読み始めたけれど、最初の梶尾真治で「なんと、悲しい話」と謎のショックを受け、弾みをつける。 時を越えた恋を全うするには、自身の記憶に頼るしかないんだろーか。成就となると、出会った時点で普通の少女漫画になってしまいそうだ。タイムトラベル、SF共に縁が薄いので分からない。 大...
ぼんやり読み始めたけれど、最初の梶尾真治で「なんと、悲しい話」と謎のショックを受け、弾みをつける。 時を越えた恋を全うするには、自身の記憶に頼るしかないんだろーか。成就となると、出会った時点で普通の少女漫画になってしまいそうだ。タイムトラベル、SF共に縁が薄いので分からない。 大森望さんの解説を読んで更に手を出したくなりました。
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時をかける恋というテーマのアンソロジー。テーマに一貫性はあるものの、通読すると全くバラバラな印象の作品が並んでいます。文章密度が異なる感じとでも言いましょうか。 収録作家は乙一、恩田陸、梶尾真治、ジャック・フィニイ、貴子潤一郎、太宰治。こう並べると太宰が異彩を放っていますが、作品...
時をかける恋というテーマのアンソロジー。テーマに一貫性はあるものの、通読すると全くバラバラな印象の作品が並んでいます。文章密度が異なる感じとでも言いましょうか。 収録作家は乙一、恩田陸、梶尾真治、ジャック・フィニイ、貴子潤一郎、太宰治。こう並べると太宰が異彩を放っていますが、作品自体も結構ぶっ飛んでいました。新説浦島太郎といった赴き。落語にしても面白そう。 再読ですが恩田陸の「エアハート嬢の到着」がガツンと読み応えあります。歴史の中を繰り返し出逢う男女の物語。連作短編のうちの1編のみですが、これだけでも堪能できます。 時間SFは好きなジャンルなので、他にもイロイロ読んでいきたいですね。
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そして僕も、けっして忘れない。 (大森望 編/不思議の扉/p.278) どの作品も切なかった。そして、引用文のような、時が互いをどれほど遠ざけても、互いが互いを忘れないようなそんな優しく切ない恋の話ばかりだった。
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タイトル通り、どの話も時をテーマにしたほろ苦く哀しい恋の話。過去から現在、未来まで時代設定もバラバラで結構楽しんで読めました。
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「時をかける恋」ってなんだろうと思って読んでみたが、良い具合にほろ苦い話を集めた作品だった。浦島太郎が異彩を放っていた風に思ったが、どれも違う世界違う次元へと恋をするような雰囲気を感じた。
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不思議の扉、アンソロジー集4作を全て読みましたが、やはりこの巻は抜群に面白い。 解説にも書いてある通りタイムトラベルとラブストーリーは相性が良い! ずっと苦手意識を持って何回も挫折した太宰治の作品が以外にも面白く感じれた。 新たな発見が生まれるから、アンソロジーやはりオススメで...
不思議の扉、アンソロジー集4作を全て読みましたが、やはりこの巻は抜群に面白い。 解説にも書いてある通りタイムトラベルとラブストーリーは相性が良い! ずっと苦手意識を持って何回も挫折した太宰治の作品が以外にも面白く感じれた。 新たな発見が生まれるから、アンソロジーやはりオススメです!
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