日本語の起源を探る の商品レビュー
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1985年刊。著者は産業能率大学教授。 日本語の成立過程を、統計学(二項検定法)を用い、古中国、古朝鮮、アイヌ、原台湾等の比較対照言語との近縁度を測り解読。 丁寧な根拠明示と先行研究への配慮は良。 日本語が印欧語のような分裂型でなく多数の言語の流入型、辺境日本が文化流入ルートの終着点と示唆。ただ、言語の九州から全国への伝播に関し、邪馬台国九州説は説得力はなさそう。 考古学的知見では九州説の分が悪く、一世紀の列島の文化的差異(九高近低)で説明可能か。なお、日本語の基底は縄文時代の古東アジア語(中核地域の比定なし)。 なお、大野晋説には批判的だ。
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