僕の明日を照らして の商品レビュー
僕たちは慎重に毎日を積み上げてきた。絶対に失いたくないから、大事に大事に今の日を守っている。たくさん傷ついて、たくさん悲しんで、それでも、選んで進んできた。崩すわけにはいかないし、崩れることなんかあるわけがない。もう迷うことはない。 (P.229)
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瀬尾さんらしいまたユニークな切り口でのスタート。 普段はイチイチ感情が動きながら本を読むタイプなのに、とにかく先を急いでいるのか引き込まれているのかあっという間に読み終えました。 結末が良いのかどうかは複雑でしたが、考えさせられる本です。 周りに短気で一度スイッチが入ると怒りが収...
瀬尾さんらしいまたユニークな切り口でのスタート。 普段はイチイチ感情が動きながら本を読むタイプなのに、とにかく先を急いでいるのか引き込まれているのかあっという間に読み終えました。 結末が良いのかどうかは複雑でしたが、考えさせられる本です。 周りに短気で一度スイッチが入ると怒りが収まるまで周りが全く見えなくなり手のつけられない大人がいます。(暴力は振るわないが罵倒や騒ぎ方が尋常じゃない) その人は治す努力をしている様子もなく、関わるときは地雷を踏まないようこちらが細心の注意を払うため正直疲れます。 みんな色々なことに我慢している中で、感情をコントロールできない大人をワガママや絶対悪と考えていました。 しかし、本当になんとかしたいと思い努力をしては失敗している人もいることを知り、そちら側の人の気持ちに触れたことはなかったなという気づきがありました。
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とてもとても切ない本だった。 登場人物みんなの気持ちがリアルに伝わってきて、自分もその中の一人のような息苦しさがあった。 誰もがいくつかの自分を持っていて、自分でそれに気付いていて苦しくなっているという事に、切ないけど少し救われたような気持ちがした。
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☆3.8 優ちゃんは、ときどきキレて、僕を殴る。 でも僕は優ちゃんを失いたくないんだ。 隼太の闘いの日々が始まる。 瀬尾さんの作品は、どの作品を読んでいてもいつもそう思うのですが、今作でも文章がとても読みやすかったです❁⃘*.゚ ただ…虐待を受ける場面は、読んでいて辛いものが...
☆3.8 優ちゃんは、ときどきキレて、僕を殴る。 でも僕は優ちゃんを失いたくないんだ。 隼太の闘いの日々が始まる。 瀬尾さんの作品は、どの作品を読んでいてもいつもそう思うのですが、今作でも文章がとても読みやすかったです❁⃘*.゚ ただ…虐待を受ける場面は、読んでいて辛いものがありました。 それでも優ちゃんを失いたくない一心で、色々な方法を考えて乗り越えようとする隼太の思いに胸がいっぱいになりました。
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読みやすかった。 文章の書き方とかもあるからかな。 内容は淡々としてラストも予想が付く感じでした。 最近の瀬尾まいこさん、こういう感じの作品が増えたような。 もともとそうなのかもしれないけど。 行きづらい世の中ですね。
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どう考えてもこの2人の関係が納得できなかった。実際のところ本人同士しかわからない問題あるのでしょうね
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すらすら読めた。 読みやすかった。 主人公、中学2年生の隼太。 性格悪いとか言いながら、 実は違うような。 義理の父、優ちゃんという大切な存在と 一緒に成長していっているように感じた。 虐待の話かと思いきや、実はそうではないのかな 強さ、弱さ、人間味の話なのかなと感じた。 じわじわ心温まるエピソードもありながら、 最後はなんだかあっさりしてしまった。 隼太の気持ちが登り登って‥ そして?と思ったが。 読者各々の想像に任せるのかな。 母親としては、少し辛い。 ハッピーエンドでありますように。
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少年と少年を虐待する義父の話。瀬尾まいこさんなら、こんな悲壮な物語も温かく描くんだろうと思って読み始めたが、この作品は最後までザワザワしたかな。でも、信頼関係がある虐待関係っていう変わった人間関係は瀬尾まいこさんらしい。
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母親の再婚相手である父親に虐待を受けているが、それでも父親に側に居て欲しいと願う少年の話。瀬尾まいこらしく、コミカルな語り口調ではあるが、とても悲しい物語だった。 虐待していない時の、スイッチが入っていない父親はとても穏やかで、夜に仕事に出ている母親の代わりになってくれる。だから...
母親の再婚相手である父親に虐待を受けているが、それでも父親に側に居て欲しいと願う少年の話。瀬尾まいこらしく、コミカルな語り口調ではあるが、とても悲しい物語だった。 虐待していない時の、スイッチが入っていない父親はとても穏やかで、夜に仕事に出ている母親の代わりになってくれる。だから少年は寂しい夜を過ごすことを避けるために、必死に虐待を隠し、改善方法を二人で探る。 物語全体に、「いつ父親のスイッチが入るのだろうか」という不穏な空気が付き纏う。 物語は少年の主観で進むので、父親の味方をしたくなるところだが、どう考えても父親はクソだし、どれだけ口止めされても大人として周囲に相談しなければならない事案だと思う。今はやり過ごせても、将来的に少年の人格形成に問題が出る。それは少年をずっと苦しめることになる。 自分自身も、暴力こそ無かったが、些細なことでキレられる日々を送っていたので、重なる部分があり苦しかった。驚いたのは、『It(それ)と呼ばれた子』という本を少年が読んでいることについて、父親が自分への当てつけだと思いキレる場面。自分も全く同じ経験をしたことがある。本も全く同じだし、キレる理由も同じ。毒親あるあるなのかな。とてもリアリティを感じた。 あと、見られたくなくて捨てたノートを勝手に見るのも一種の虐待だと思う。この少年の周囲にはマトモな大人が一人もいなくて可哀想に思った。
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瀬尾さんの作品は読みやすくて好きだが、この作品は前半きつかった。 母の再婚相手の優ちゃんから虐待を受ける隼太。けれど、一人で寂しくて泣いた夜よりマシとたえ、これではダメと母親に伝えようとする優ちゃんをとめる。優ちゃんがキレて虐待しないよう、あれこれ工夫する二人。学校生活の話も入り、二人の関係も穏やかになっていくが、最後にどんでん返し。 いったい何を言いたい小説なのか、今回はよくわからなかった。生活するために夜の仕事をするのはわかるが、完全に小さな子一人家に置いていくのかな?再婚後息子が虐待をされていることを全く気付かないのか?と、疑問が多々残った。
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