浦島太郎の真相 恐ろしい八つの昔話 の商品レビュー
4 『九つの殺人メルヘン』から数年後の設定の続編。時系列としては間にスピンオフの『すべての美人は名探偵である』が挿まれる。多少小ネタが絡むので出来れば順番に読んだ方が良い。 安心のワンパターンの美学。『みなとみらいで捕まえて』辺りでは、そのワンパターンが著しくつまらなく読む気をこ...
4 『九つの殺人メルヘン』から数年後の設定の続編。時系列としては間にスピンオフの『すべての美人は名探偵である』が挿まれる。多少小ネタが絡むので出来れば順番に読んだ方が良い。 安心のワンパターンの美学。『みなとみらいで捕まえて』辺りでは、そのワンパターンが著しくつまらなく読む気をことごとく削ぐのだが、同じ作者の似たような構成の作品でも、作品が違うとこうも印象が変わるものか。蘊蓄ネタは少ししかわからないのにこの予定調和が実に心地良い。強引なこじつけも微笑ましい。最後もきっちりすっきり収まって、なるほど良くできたお話である。
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おきまりのパターンで続く、シリーズ連作。 全体的に馬鹿馬鹿しい雰囲気なので、それが楽しめないとつらそうです。 ミステリとも童話とも関係ない昔語りが自分とは世代が合わなかったので、これがわかる人が読めば…また違ってきたりする、かも?
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久々、あんまりの本に出会った(Ծ﹏Ծ ) フリが長すぎてダレる。世代が違うので時代も共感出来ないし。
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「本当は恐ろしいグリム童話」の類似企画かと思ったら、 ちょっと違うけど、まあ、そんなものだった。 カバー裏で、著者が語っているとおり、 昔のテレビ番組の話 おとぎ話の考察 推理小説 なパートが、お互い無関係に出てきます。 「浦島太郎」の原初からの変遷。 自分も、桃太郎の...
「本当は恐ろしいグリム童話」の類似企画かと思ったら、 ちょっと違うけど、まあ、そんなものだった。 カバー裏で、著者が語っているとおり、 昔のテレビ番組の話 おとぎ話の考察 推理小説 なパートが、お互い無関係に出てきます。 「浦島太郎」の原初からの変遷。 自分も、桃太郎の年老いた母親のことは、気になっていた。 息子が海で行方不明になって、福祉も充実していなかった時代に、 どれほど心細い想いで息子の帰りを待っていたのだろうか? と。 「桃太郎」と「オズの魔法使い」の類似性。 カチカチ山のウサギは、通常のウサギのイメージとはかけ離れているという指摘。 などなど、おとぎ話に関する薀蓄と考察が面白い。 引用されているももたろうの擬音は、「ドンブラコ、ドンブラコ」。
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短編集なので、通勤中等で読み終えました。 お伽話を切り口にして、事件に結びつけるというパターンなので、推理ものだと思って読むとちょっと物足りない感じがするかも・・・ 私はそうでした(⌒-⌒; )
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変なマスターがいるバーで繰り広げられるおじさんたちの 昔話・・・ちょっと今回は昔過ぎて付いていけなかった(汗) 心のアリバイをテーマにした謎解き。 心だけに、ほんとにそれが正解なのかわかんないところが 前回よりマイナスポイントだったな、私には。 日本の昔話にもこんな裏があった...
変なマスターがいるバーで繰り広げられるおじさんたちの 昔話・・・ちょっと今回は昔過ぎて付いていけなかった(汗) 心のアリバイをテーマにした謎解き。 心だけに、ほんとにそれが正解なのかわかんないところが 前回よりマイナスポイントだったな、私には。 日本の昔話にもこんな裏があったんだと、ちょっと賢くなりました。
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気の効いたつまみをだす日本酒バーに集う中年男性3人組、ヤクドシトリオが、古いアニメやらTVドラマ、旧作の映画や、フォークソング、深夜放送の話をしているうちに、「探偵の工藤ちゃん」が絡む事件の話になると、それを傍で聴いていたヒロインの東子さんが、鮮やかに解決するという、ディテクィブ...
気の効いたつまみをだす日本酒バーに集う中年男性3人組、ヤクドシトリオが、古いアニメやらTVドラマ、旧作の映画や、フォークソング、深夜放送の話をしているうちに、「探偵の工藤ちゃん」が絡む事件の話になると、それを傍で聴いていたヒロインの東子さんが、鮮やかに解決するという、ディテクィブチェアのミステリです。 すべての事件が浦島太郎や桃太郎、カチカチ山にさるかに合戦、一寸法師、舌切り雀、こぶとり爺さん、花咲爺などに巧くリンクさせてあり、昔話に関連して披露されるトリビアや、思いも掛けない解釈は新鮮で楽しめます。 というか、それが一番の読みどころですが、全ての話を長さまで揃える構成は技ありの職人芸で、凝ったつまみで楽しませるここのバーのマスターみたいです。 鯨統一郎さんは同様のシリーズを沢山出しているので、ファンならお馴染みで、安心して楽しめる1冊です。 総合点はまあまあ。 お暇なおりに、という感じですかね。 ps ヤクドシトリオが崇めているヒロインの桜川東子さんは酒飲みのまま就職もせず大学生から大学院生となってしまっていて、行く末が案じられる・・・ 彼女の就職と婚活に幸あれ、と読後は思いますね。 鯨さん、次回シリーズは綾波レイ方面の探偵にしてくれないかな。 普段は無口だけど、エレベーターに乗っている間にとか、掃除の時間中に雑巾を絞りながら事件を解決してしまうようなタイプ。 それだと日本酒バーという設定と、つまみのグルメネタも使えないけどさ。 人気出ると思うよ。 次は萌えキャラでよろしく。
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やっぱり様式美が忘れられなくて読んでしまった。いつもながらに面白いなぁ。 40ページのうちの大部分を昭和時代のアニメや映画やテレビの思い出話で埋め、さらに(今回は)日本酒と肴のうんちく。さらに20ページを使って昔話の秘密に迫って、事件そのものはラスト5ページで決める。 い...
やっぱり様式美が忘れられなくて読んでしまった。いつもながらに面白いなぁ。 40ページのうちの大部分を昭和時代のアニメや映画やテレビの思い出話で埋め、さらに(今回は)日本酒と肴のうんちく。さらに20ページを使って昔話の秘密に迫って、事件そのものはラスト5ページで決める。 いやぁ、いいなぁ。切れ味が良い。思い出部分は懐かしいし(今回は自身の神田川小説をバカミスと称する味もあった)、うんちくは勉強になるし、昔話の秘密は本当にな~るほどと思わせる説得力と明快さを併せ持つ。 事件の解決そのものは、限られた条件のもとで精いっぱいの展開を見せる。いやぁ、何度も書くけれど面白い。 さらに今回は連絡のラストが素晴らしい。ヒロイン桜川東子に語らせるのは「想い出話とは何か」である。それは生きている証。自分の立ち位置を確認する作業であり仲間意識の確認であるという。その行為は「限られた楽しみのリサイクル」であるという。いいなぁ。ここ。生きた時代を後世に残したいから昔話(お伽噺、神話を含む)が存在するというのはどうかなぁとは思うけれど、昔話には当時の心が映されているとする考えはまさにその通りだと思う。 いい作品だ
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『九つの殺人メルヘン』の日本の民話版。 今シリーズの方が、最初の駄弁→民話→事件→謎解きの流れが見事で、さらに最初のテレビの話題までもが事件とリンクしていたという驚きがある。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「浦島太郎」の話を、作者の視点から新解釈するものだと思っていたわけで、表紙の美しさとおどろおどろしさに惹かれて買ったんですが、よんでみた感想は、「うーん」。 読んでいて、ちょっと疲れてしまった本でした。 すべての章のタイトルに「真相」とつくのですが、どこが真相なのか、さっぱり。
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