シャーロック・ホームズ最後の解決 の商品レビュー
1944年、戦争中の英国。田舎暮らしの養蜂家の老人が主人公。もちろんホームズです。ユダヤ人難民の少年が連れているオウムをめぐる事件。 久々に事件に繰り出した89才の隠居探偵がかなり弱っていて、セツナイです。
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同じ作家の『ユダヤ警官同盟』がめっぽう面白かったので読んでみた。ホームズものを読んだのは小学〜中学のころだけど、これを読んだら記憶がよみがえってきて、ああ、きっと年老いたホームズってこんな感じ、とうれしくなってしまう。しかし、この作品の舞台となっているのは、もはや私たちが親しんだ...
同じ作家の『ユダヤ警官同盟』がめっぽう面白かったので読んでみた。ホームズものを読んだのは小学〜中学のころだけど、これを読んだら記憶がよみがえってきて、ああ、きっと年老いたホームズってこんな感じ、とうれしくなってしまう。しかし、この作品の舞台となっているのは、もはや私たちが親しんだあのホームズのロンドンではなく、「ユダヤ人問題」に対する「最後の解決」が実行に移されているヨーロッパだ。快刀乱麻の解決が果たされないという結末に、期待しながら読み進めてきた読者はえっとたじろぎ、やがてホームズとともに、根底のところで変わってしまった世界や老いの悲しみを、諦めとともに受け入れざるをえないことを知る。実によくできたパスティーシュだ。ところで、途中でちょっと出てくる牛って、前作とつながってると思っていいんですかね?
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アメリカ現代文学の旗手が描くホームズのその後。 ホームズへの愛にあふれていながらも、 同時に、その限界を鋭く指摘しており ホームズという物語が成立しえた時代の終焉を強く感じました。
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シャーロック・ホームズものは好きで、パスティーシュものもいくつか読んでます。 で、図書館でこの本を見つけて借りてみました。 感想としては、ガッカリです。 ホームズは「過去の大御所」という印象の偏屈な老人でしかなく、冴えのある推理は皆無。 人物の描写や会話、話の展開も惹き付けられ...
シャーロック・ホームズものは好きで、パスティーシュものもいくつか読んでます。 で、図書館でこの本を見つけて借りてみました。 感想としては、ガッカリです。 ホームズは「過去の大御所」という印象の偏屈な老人でしかなく、冴えのある推理は皆無。 人物の描写や会話、話の展開も惹き付けられるものは無い。 事件のキモとなるオチも、「ええーー?」な感じ。 ホームズの名前に便乗している本。 他人のふんどしで~な本でした。
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和書のタイトルに反して、文中どこにも「彼」の名は出てこない。 主役は「老人」。 散りばめられた過去の事件や知人たちの記憶から、 「老人」が紛れもなく「彼」であることがわかる仕掛け。 それにしても、ポアロからは「私は猟犬のように駆け回ったりはしない」と 皮肉られた「彼」が、椅子...
和書のタイトルに反して、文中どこにも「彼」の名は出てこない。 主役は「老人」。 散りばめられた過去の事件や知人たちの記憶から、 「老人」が紛れもなく「彼」であることがわかる仕掛け。 それにしても、ポアロからは「私は猟犬のように駆け回ったりはしない」と 皮肉られた「彼」が、椅子から立ち上がるのも難儀するようになろうとは。 でも、安楽椅子に甘んじることなく、「彼」はやはり自分の足で動き回る。 パスティーシュというか、ファンフィクションというやつかな。 懐かしくて、本家のシリーズを読み返す気分になっている。 図書館にて貸与。
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シャーロック・ホームズのパロディものです。すでに探偵を引退し、養蜂家となっている、老齢のホームズが登場します。 そんなホームズが第二次大戦という背景がかかわる事件を解いていくのですが、なんだかホームズが痛々しく見えます… コナン・ドイルの作品に比較的近い感じがします(設定とか結構...
シャーロック・ホームズのパロディものです。すでに探偵を引退し、養蜂家となっている、老齢のホームズが登場します。 そんなホームズが第二次大戦という背景がかかわる事件を解いていくのですが、なんだかホームズが痛々しく見えます… コナン・ドイルの作品に比較的近い感じがします(設定とか結構変わったりしますからね)。謎解きよりも、第二次大戦中という時代が印象に残った作品ではありました。
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シャーロック・ホームズが89歳という設定だ。これだけでもう読みたくて仕方がない。僕も子供のころシャーロック・ホームズにはまった方だ。 最初1944年にシャーロック・ホームズが89歳だという「事実」に驚いた。現在の100歳越え多数という状況を考えると、場合によってはシャーロック・ホ...
シャーロック・ホームズが89歳という設定だ。これだけでもう読みたくて仕方がない。僕も子供のころシャーロック・ホームズにはまった方だ。 最初1944年にシャーロック・ホームズが89歳だという「事実」に驚いた。現在の100歳越え多数という状況を考えると、場合によってはシャーロック・ホームズと同じ時を共有していた可能性もあるのだ(ただの可能性です)。彼はもっと昔の人だと思い込んでいたので、これだけで十分ショックだった。 ただし、シャーロック・ホームズという名前はどこにも出てこない。ただ、「老人」という呼び方で登場するだけだ。原題も「THE FINAL SOLUTION」。でも誰が読んでも、彼はシャーロック・ホームズだ。 ミステリーの内容を書くなんて野暮なことはしたくない。ただ、読むに値する本だということは言っておきたい。訳文もよく、いい味を出している。 こういう小説はときどき読みたいもんだ。
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