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孫の力 の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

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2011/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] ニホンザルにも孫がいる。 しかし、サルのおばあさんは孫を特別な存在としてとくに意識することはない。 だが、ヒトはちがう。 孫と祖父母とのつながりには、単なる生物的な関係をはるかに超えた、社会的・文化的な意味が隠されている。 本書は、ニホンザルやアイアイの生態を研究してきた研究者が、その手法でみずからとその孫を観察した貴重な記録である。 かつて孫だった人、これから孫を持つことになるすべての人へ。 [ 目次 ] 1 ほほえみの生まれるとき 2 心は花のように開き 3 笑い 4 新しい歌、新しい遊び 5 遊びを食べて子どもは育つ 6 恐怖とその克服 7 心の枝は展がり 8 「ごっこ」に夢中 9 孫と祖父母 10 心の香り 11 彼方へ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2011/01/27

平成23年1月27日読了。イヌは命令−服従型だが、サルは命令−欺瞞型だと思うようになった。 人間はイヌではなく、サルの仲間だから、禁止されると裏をかく方法を探す。(P28)

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2010/05/21

野生動物の研究者(特にサル)が自分の孫を観察した記録。というと研究者の視点で淡々と科学的に書かれているのかというと、半分は普通の孫大好きなおじいちゃんの観察記録になっているところがまたいい。 精神的な成長が丁寧に書かれて2歳の娘を持つ自分にとっては共感もし、参考にもなった。 6歳...

野生動物の研究者(特にサル)が自分の孫を観察した記録。というと研究者の視点で淡々と科学的に書かれているのかというと、半分は普通の孫大好きなおじいちゃんの観察記録になっているところがまたいい。 精神的な成長が丁寧に書かれて2歳の娘を持つ自分にとっては共感もし、参考にもなった。 6歳までの記録なので定期的に読み返したい。

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2010/05/17

『孫の力』(2010,中公新書)は,おじいちゃんによる,初孫の成長観察記録です。目に入れても痛くないかわいがりようが察せられて,読んでいて愉快になります。 でも,なぜ,そういった日常的な題材が新書に入ったのでしょうか。理由のひとつは,著者である島先生がサル学者だからでしょう。島...

『孫の力』(2010,中公新書)は,おじいちゃんによる,初孫の成長観察記録です。目に入れても痛くないかわいがりようが察せられて,読んでいて愉快になります。 でも,なぜ,そういった日常的な題材が新書に入ったのでしょうか。理由のひとつは,著者である島先生がサル学者だからでしょう。島先生は,たとえばご自分の娘さんとお孫さんのあいだで音声が交換されるようすを,ニホンザルの母子の場合と比較します。お嬢さんは,父親のそんな観察記録をあまりうれしく思わないかもしれません。 著者は,ヒトの心[mind]が成長する過程を調べようとして,お孫さんの観察記録を始めたようです。本書では,お孫さんの誕生直後から小学校入学直後までの記録が示されています。しかし,そのあいだ,おじいちゃんがおじいちゃんであることをやめたわけではありませんから,観察者は観察対象を明らかに撹乱しています。いいのか? いいようです。 その反作用で,本書の観察者は,観察対象によって撹乱されます。さらに,孫をかわいがりながら,自分をかわいがってくれた祖母の心を,著者は理解しようとします。そのとき,この観察は文学に接近します。 本書には感動的な記述がいくつかあります。著者は,幼いころに聞いたメロディーを,お孫さんにピアノで弾いてほしいと頼みます。このくだりを読むと,人生が一周するとはどういうことかが,たいていのひとに肌で感じられることだろうとぼくは思います。 それに比べると,お孫さんが自転車に乗る練習に著者がつきあっているくだりは,すこし分かりにくいかもしれません。 「孫娘」は,小学一年の夏休みが過ぎたころ,「じてんしゃにのる」と祖父母に宣言します。そこで,「まえに自転車の練習をしていた近くの大学に行く」。著者は,はじめ孫娘が乗る自転車のうしろをしっかりおさえていますが,やがて黙って手を放します。しばらくして,孫娘が,もう手を放していいよと著者に言いますが, ■■■■■ ……うしろから私は声をかける。「もう、離してるよ」 「ええ!?」  孫娘は少し驚いて振り返ったのでちょっとふらついたが、持ち直して銀杏並木を走り出した。 ■■■■■ 著者が1969年に安田講堂のなかで闘った東大生のひとりであること,そういった卒業生に東京大学は図書館の本一冊さえ閲覧させようとしないこと,フリーランスの研究を続けた著者が本書で他大学の教授を恩師と呼んでいて,その大学から博士号を授与されていること,そして,著者が(著書『親指はなぜ太いのか』の記述によれば,すくなくとも2003年の時点で)いまなお東京都文京区に在住していること,などを考えあわせると,「銀杏並木」のある「近くの大学」構内でおじいちゃんがお孫さんの自転車の練習につきあっている姿が,ひとつの映画のラスト・シーンのように思われます。

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2010/05/04

じいじからの視点で孫を観察しているところがおもしろい! 霊長類と人間の生育スピードの比較もなるほどとうなずける。 親はついつい視点が近くなるけれど、一歩下がってこどもを見るということを意識できて、私は良かった。

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2010/05/04

霊長類学者による孫娘の観察日記。 不思議な魅力を持つ本。 心があたたかくなる。 孫っていいな。

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2010/03/05

自分の子供と重ね合わせて、当事者には見えないことに気づかされたり、振り返ったりすることができたのは面白かった。 時々入るサルの観察なども参考になる。 何より、孫に向けられる著者自身の温かいまなざしが感じられるのが心地よい。

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2010/02/21

2010.02.21 日本経済新聞で紹介されました。 2010.02.21 朝日新聞で紹介されました。

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2010/02/02

霊長類の研究者が孫の成長観察記録をまとめたもの。 霊長類学者が書いたとあったので、学術的なヒト科の動物の孫とのかかわり方を書いたものかと思ったら、 もっと孫への愛にあふれた観察日記だった。 そしてその観察の内容も、 肉体的な観察ではなく、「こころ」の成長を観察したもので とても...

霊長類の研究者が孫の成長観察記録をまとめたもの。 霊長類学者が書いたとあったので、学術的なヒト科の動物の孫とのかかわり方を書いたものかと思ったら、 もっと孫への愛にあふれた観察日記だった。 そしてその観察の内容も、 肉体的な観察ではなく、「こころ」の成長を観察したもので とてもおもしろい。 うれしい、かなしい、たのしい といった単純な感情の表現から、 頑張りたい、励ましたい、ひみつにしたい などの豊かな感情をあらわすようになっていく。 そういう心の成長を観察するのは、 なるほど、他人ではなく親でもない祖父という立場はもってこいだ。 愛情たっぷりの目線で、孫娘のこころがつぼみから花開くまで 研究者の忍耐と細やかさをもって観察してまとめた本。

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