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論理思考は万能ではない の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2010/12/31

論理思考は万能ではない…いや、まぁそりゃそうですけど。論理思考なんてただの前提条件ですから。 と思いつつも、中々面白い議論を展開してくれるのかなと思って読んでみなした。 著者は東大法学部→アクセンチュア→パートナー→MIアソシエイツ設立って感じです。 結論から言うと、1章は...

論理思考は万能ではない…いや、まぁそりゃそうですけど。論理思考なんてただの前提条件ですから。 と思いつつも、中々面白い議論を展開してくれるのかなと思って読んでみなした。 著者は東大法学部→アクセンチュア→パートナー→MIアソシエイツ設立って感じです。 結論から言うと、1章は★★★★★をあげてもいいレベルだと思います。しかし残りの内容が、そこら辺に溢れているようなビジネス本?自己啓発本?(読んだこと無いけど)のような内容でした。 1章は自分もずっと感じていた、ロジカルシンキングやコンサルティングで用いられるような手法への懐疑ですね。論理思考そのものではなく、そのツールに対する絶対的信奉に疑問を呈しています。そもそもMECEとか幻想だろ。と。 ①ファクトベース:莫大な事実の中から事実を抽出するとき、用いられる事実は恣意的に選ばれることになる。故に、仮説が選択された事実に基づいて十分に検証されたとしても、恣意的に選ばれた事実のみを選ばざるを得ない以上、本当に全ての事実に基づいて選んだ結果(物理的に不可能だろうが)と異なる場合が多い。コンサルタントはこのような事実を許容した上で、あたかも完璧に検証されたかのように相手を説得することになる。 ②因果関係:因果関係もまた、恣意的に作られ場合が多い。事実(恣意的に選んだ)を原因として特定し、エッジを引くことはもちろん可能であるが、造られた関係があるノードに対して完全であることは立証できない。ここでも恣意的なエッジを作ることに成る。 ③MECE:はっきり言えば、この概念は理想的なもので、完全なMECEなど存在しない。線引きは恣意的に行わなくては成らず、例え分解したとしても、その独立した要素が関係性を持つ場合は殆どである。また、成分を細かく分解しようとすればするほど癒着は激しくなり、どこまで分解するかも恣意的な決断が必要になってくる。 以上のような恣意的な情報から得られた論理に対して、これを決断する場合、その決断は当然恣意的なものになる。これは物理的な論理思考の限界であり、論理思考は非常に有用であるが、問題解決のツールに過ぎないことを忘れてはならない。 と言う内容ですね。2章からは如何に主体的な決断をするか、自分に軸を作るか、組織と協調していくか、自分を高めるか、提案するか…と言った内容になります。こう言うのは方法論ではなく、経験と知識を蓄えた先にあるものだと思うので。

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2010/02/08

エッセンスを以下に抜粋 意思決定は論理的にやっていては成功しない、意思決定者の見識が大事。自分の意思で(なりたい姿を思い描いて)「選び」、それを論理武装するべし。 組織の価値観が形成され、共有されると、意味の伝達が容易になり、以心伝心で伝わるように。組織の価値観が、個々人に適...

エッセンスを以下に抜粋 意思決定は論理的にやっていては成功しない、意思決定者の見識が大事。自分の意思で(なりたい姿を思い描いて)「選び」、それを論理武装するべし。 組織の価値観が形成され、共有されると、意味の伝達が容易になり、以心伝心で伝わるように。組織の価値観が、個々人に適切な選択を自然と促す。 成長したかどうかを最初に判断するのは周囲の他者。

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2010/01/17

著者は、松丘氏である。 東京大学法学部卒で、アクセンチュアでコンサルティングを行い、 パートナーを6年間務める。その後自身の会社を立ち上げ今に至る。 某大手企業でパートナーを務めている人は何人か知っている。しかし、やはり 自身の会社立ち上げ、書籍出版というのはその中でも優秀な人な...

著者は、松丘氏である。 東京大学法学部卒で、アクセンチュアでコンサルティングを行い、 パートナーを6年間務める。その後自身の会社を立ち上げ今に至る。 某大手企業でパートナーを務めている人は何人か知っている。しかし、やはり 自身の会社立ち上げ、書籍出版というのはその中でも優秀な人なんだろうな。 内容は、タイトルそのままである。 ロジックを構築する時に、どれだけブレイクダウンするだろうか? どれだけ、因果関係を分析できるだろうか?統計的に処理したとしても 相関係数は、因果関係を証明する事は完璧には出来ない。だから論理的思考は 不必要とは言わないが、クライアントの主観、価値観を対話によって把握し、 それに沿った内容でないと意味がない。ってのが大まかな主張である。 何かが正しい。 果たして本当にそれが言えるのだろうか?確かに、客観的に突き詰めていくと それが正しく見えてくる場合もある。ただ、未来は自分の主観(価値観)で 決まるものだ。何かを成し遂げたい。それにはどうすればいいのか。それもまた 解の一つでもある。それは顧客に諂うのとは異なる。 それこそ顧客の問題を解決すると事の真実である。 (個人的見解) そのような理由から、本書の主張は正しいと自分は思う。 ロジックやファクトも確かに大切であるが、もっと大切な事はコミュニケーションだろう。 相手が何を望んでいるのか。そして相手が望んでいる事をする。行う。提案する。 これが重要であると、ロジックによって分かったし(笑)、整理出来た。 お薦め出来る。

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