グラビアの夜 の商品レビュー
タイトルから受けた印象よりも、かなり落ち着いた仕事小説という印象を受けました。 グラビアの夜に携わる人達それぞれの視点からお話が進んでいくのですが、ただそれだけという感じであまり物語が進行して結末を迎えたという感じがしない。
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ある出版会社のグラビア部門の中の人間の話。メイク、編集、カメラマン、グラビア、それぞれの視点で、それぞれの人生について見つめ直すというか、自分はこのままでいいのか、とかこれまでのことを回想したり、登場人物それぞれが人生について葛藤する様を書いている。
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題名から類推するに金銭欲や性欲が入り混じったドロドロな小説かと思ったら、リアルさを感じる小説だった。 これといって印象に残る話はなかった。
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個々の話で伝わってくるものはあんまりなかったけど、解説がよかった。 適材適所ね。確かに。 仕事は楽しくしないとね。
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林真理子って世間的には、業界好きで派手好きな田舎出身の作家という感じかもしれないけど、私は彼女の描く作品には知性と、人間の本性みたいなものがそこはかとなく現れているから、とても好き。 この本は、ひとつのグラビア雑誌の撮影をめぐって、それにかかわる人々の話をそれぞれの視点で描...
林真理子って世間的には、業界好きで派手好きな田舎出身の作家という感じかもしれないけど、私は彼女の描く作品には知性と、人間の本性みたいなものがそこはかとなく現れているから、とても好き。 この本は、ひとつのグラビア雑誌の撮影をめぐって、それにかかわる人々の話をそれぞれの視点で描いた作品。世間知らずで、自分の評価ができていない挫折知らずの編集者、スタイリスト、モデル、カメラマンなどなど。 特に最初の編集者なんて、私も編集をやっていたから耳が痛い話もあったし、全体的にすごくリアルで驚いた。 とてもおもしろい小説でした。 「何かあったわけではない。長く続いた仲に、きっぱりとけじめをつけたわけでもなかた。ただ癌が再発したとき、野口は恭子ではなく、家族を必要とした。それがわかったから恭子はしばらく連絡を断った。野口からも電話一本なかった。それも仕方ないかもしれないと恭子は思う。自分と男とは、所詮健康な時の仲だったのだ。身体が健やかだったからこそ、男は妻を裏切ったのだ。」 「ありきたりの心というのは、病と闘う心と通じてはいないだろうか」
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"グラビア"という華やかな世界で葛藤しながら生きる人達の光と陰のお話。理想と現実の違いに悩みながらも自分の居場所を探していく。
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中堅どころの出版社から出ている青年コミック誌のグラビアページ。そのある日の撮影の一場面を、関わる人々それぞれの立場から切り取る連作短編集。 撮影を仕切るはずの編集者は「自分はこんなところにいる人間じゃない、村上龍の原稿を真っ先に読む文芸書の編集者になるはずなんだ」と上の空。一方で...
中堅どころの出版社から出ている青年コミック誌のグラビアページ。そのある日の撮影の一場面を、関わる人々それぞれの立場から切り取る連作短編集。 撮影を仕切るはずの編集者は「自分はこんなところにいる人間じゃない、村上龍の原稿を真っ先に読む文芸書の編集者になるはずなんだ」と上の空。一方で現状に一応のやりがいと満足を感じているヘアメイクやスタイリスト、カメラマン、モデルのマネージャーたち。 どちらの気持ちも分かる、分かる、と頷ける。どちらがいいとか悪いとかではないのだ。グラビアの現場でなくてもどこの世界にも当てはめられる縮図のようだ。仕事を持っていれば一度は立ち止まって考えてしまいそうな、そんなテーマ。それがするすると読めるので“仕事の息抜き”としてはお勧めかもしれない。
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自分には無縁の世界、だからイメージと現実のギャップがあるのかも実際のところはわからない。 だけど、私たちが思い描く華やかな世界の裏の顔って意味では、まことしやかに描かれていると思う。次々現れては消えて行くグラドルたちに幸あれ。 普段意識しないことだけど、グラビアはやっぱり男の...
自分には無縁の世界、だからイメージと現実のギャップがあるのかも実際のところはわからない。 だけど、私たちが思い描く華やかな世界の裏の顔って意味では、まことしやかに描かれていると思う。次々現れては消えて行くグラドルたちに幸あれ。 普段意識しないことだけど、グラビアはやっぱり男の子たちの欲望のために存在しているんですね…
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♥ 大森とこ氏の表紙に惹かれて購入★★★★★ 多視点、オムニバス、けっこうすきです が、グラビアの情報は少々苦手でした★★★
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ライトな文章で読みやすかったが、ストーリーに驚きや感動、目新しさはなかった。ただ、グラビアってこんな感じなんだ~という感想。
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