1,800円以上の注文で送料無料

NHK 日めくり万葉集 2010(Vol.2) の商品レビュー

3

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2015/12/31

雑誌というか、NHKの放送テキストを選ぶのもどうかと思うが、ご容赦の程。 僕自身、万葉集の本を買っても、つい飛ばし読みをしてしまう。このテキストは、学者や歌人の撰者がお気に入りの一首を勧めてくれるので、じっくり読める。 憶良の歌。(前略)夕星の夕になれば いざ寝よと手に携はり父...

雑誌というか、NHKの放送テキストを選ぶのもどうかと思うが、ご容赦の程。 僕自身、万葉集の本を買っても、つい飛ばし読みをしてしまう。このテキストは、学者や歌人の撰者がお気に入りの一首を勧めてくれるので、じっくり読める。 憶良の歌。(前略)夕星の夕になれば いざ寝よと手に携はり父母もうへはなさがり さきくさの 中にを寝むと愛しく しが語らえば (後略) 亡き子をしのぶ歌といえば、マーラーだけど、シベリウスの男声合唱曲「わが心の歌」を先日聴いたばかり。「かわいい子は楽しいことだろう。金のゆりかごにゆられながら、よたかのさえずりを聞くだろう。トゥネオラの緑の森 平和な森 迫害と争いから離れ、いつわりの世界から離れて」 梨木香歩さんの「ぐるりのこと」を読んでいる。子供の葬式に逆縁だから、親は出ない風習がかつてあった。悲しみの深さを受け止める時間と場所を与えること。憶良は反歌で幼い我が子を冥土まで背負って行ってくれと頼む。向こうの世の子供を考えることがやっとの救い。 憶良の歌は長歌だが、ちゃんと探して読んでみようと思う。

Posted byブクログ