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1Q84スタディーズBOOK(2) の商品レビュー

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2010/08/11

東大教授とその弟子の院生による、『1Q84』に関する論集。 学生の時、『ノルウェイの森』でこのような講義をとったことを思い出します。 1.王権と物語、2.ジェンダーと暴力、3.カルト集団と宗教、という3章に分けられて、それぞれの切り口のもとに論が展開され、さまざまな解釈があるの...

東大教授とその弟子の院生による、『1Q84』に関する論集。 学生の時、『ノルウェイの森』でこのような講義をとったことを思い出します。 1.王権と物語、2.ジェンダーと暴力、3.カルト集団と宗教、という3章に分けられて、それぞれの切り口のもとに論が展開され、さまざまな解釈があるのが新鮮。 オーウェルの『1984』との比較や、原理主義、『取り替え子』、トラウマの側面など、おそらくは書く執筆者の専門を踏まえた考察がされています。 解説本、解釈本ではなく、大学の討論ゼミの延長として仕上げられたの一つ一つの論は、あくまでそれぞれを一つの仮定として受け止めるべきと思って読んだので、感想というものは特に生じませんでした。 まだ途中段階にある物語の、出版されている分までの情報で、考察し、論文として書きあげるのは、なかなか大変だったことだろうと思います。 私が行ったのは、パンキョーの日本文学講義でのことだったので、東大院の専門研究生達による考察とはレベル的に比べるべくもありませんが、それでも論をまとめるまでに相当に苦労したことを、改めて思いだしました。 BOOK1と勘違いしており、うっかりして、BOOK2を読む前にこの本を読んでしまったので、多少話についていけないところがありましたが、すぐにBOOK2を読んで、この本が示した仮定への理解に努めようと思います。

Posted byブクログ