「独裁者」との交渉術 の商品レビュー
【由来】 ・図書館の新書アラートで明石康。久々だと思ってその本の概要を見てみたら明石著作でこんなのがあったので興味を持った。ちょうど「独裁者のためのハンドブック」を読んでるところでもあるし。 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマ...
【由来】 ・図書館の新書アラートで明石康。久々だと思ってその本の概要を見てみたら明石著作でこんなのがあったので興味を持った。ちょうど「独裁者のためのハンドブック」を読んでるところでもあるし。 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・
Posted by
平明で読みやすい文章であったが、盛り込まれた内容は非常に充実している。国連という立場からの平和構築について、現場的な観点から生々しく回想されている。カンボジア、旧ユーゴ、スリランカにおける、私でさえ知っているような政治リーダーたちとの和平交渉の記録は、極めて貴重なものだと思う。明...
平明で読みやすい文章であったが、盛り込まれた内容は非常に充実している。国連という立場からの平和構築について、現場的な観点から生々しく回想されている。カンボジア、旧ユーゴ、スリランカにおける、私でさえ知っているような政治リーダーたちとの和平交渉の記録は、極めて貴重なものだと思う。明石さんの鋭い観察眼により捉えられた指導者像は、興味深かった(特にシハヌーク、ミロシェヴィッチ、カラジッチ、ムラディッチについて)。 明石さんは、特定の主体に対して肩入れしないポリシーを貫徹し、しかしながら相手の言い分・立場・背景を尊重しながら交渉を行った、慎重、冷静、柔軟、相対的、戦略的、現実主義的な調停者であったことが伝わってくる。終盤に語られる交渉者論についても、読者にとって一社会人としても非常に参考になるものだろうと思った。また、明石さんの決断力、多角的な行動力、思考の明晰さと一貫性、そして高潔な人柄については、個人的には大いに尊敬したいと感じた。 (一応、自分用のメモとして補足する。本書はあくまでインタビュー形式により行われた「回想録」であり、学術的な観点から資料として用いるには困難が伴うことは否定できず、使用する場合には細心の注意が必要とされると思う。あくまでPKOや和平交渉の舞台裏についてと、明石康さん(の個人的な考え方)について、大まかに知るための予備知識的ツールに過ぎないことに留意しておきたいと思う。)
Posted by
著者の体験談が中心。書いているのも本人ではなく、インタビューの文字おこしであり、交渉術として体系化も整理もされていない。国際政治の舞台裏に興味があるならいいのかも。
Posted by
元国連事務次官の明石康さんが、紛争国の指導者達といかに交渉し、平和を目指してきたかが書かれている本。書かれている内容にうそがあるようにも感じなかったが、どうしても自分に都合のよいことしか話していないようにも感じた。 まあ、独裁者だろうがなんだろうが(この本に出てくる人を独裁者と...
元国連事務次官の明石康さんが、紛争国の指導者達といかに交渉し、平和を目指してきたかが書かれている本。書かれている内容にうそがあるようにも感じなかったが、どうしても自分に都合のよいことしか話していないようにも感じた。 まあ、独裁者だろうがなんだろうが(この本に出てくる人を独裁者と呼んでよいのかどうかにも疑問が残るが)、一人の人間として話し合うことは出来るということがわかる。
Posted by
日本人初の国連職員、明石康氏が国連での平和維持活動などでの経験について、ジャーナリストの木村氏のインタビューに答えるかたちで進んでいくもの。 『「独裁者」との交渉術』と銘打っているが、どちらかというとカンボジアやユーゴ、スリランカでのPKOの経験について語っている部分が大部分で...
日本人初の国連職員、明石康氏が国連での平和維持活動などでの経験について、ジャーナリストの木村氏のインタビューに答えるかたちで進んでいくもの。 『「独裁者」との交渉術』と銘打っているが、どちらかというとカンボジアやユーゴ、スリランカでのPKOの経験について語っている部分が大部分である。
Posted by
タイトルを忘れて読んだ方がいい。交渉に必要なのは説得力でも発言力でもなく、聞き取る力。「言うこと聞かないと武力行使しちゃうぞ」じゃアメリカだもんね。国連がそうなったら、国連じゃなくなってしまうもの。
Posted by
カンボジア、ユーゴスラビア、スリランカのそれぞれで、国連又は日本を代表して紛争の解決や平和の構築に尽力した明石康氏へのインタビューをまとめたもの。 「あらかじめ敵を想定しない」氏の不偏的な姿勢、想像力や感受性、共感力をもって自己抑制を利かせながら相手と接していく姿が、調停者として...
カンボジア、ユーゴスラビア、スリランカのそれぞれで、国連又は日本を代表して紛争の解決や平和の構築に尽力した明石康氏へのインタビューをまとめたもの。 「あらかじめ敵を想定しない」氏の不偏的な姿勢、想像力や感受性、共感力をもって自己抑制を利かせながら相手と接していく姿が、調停者としてあるべき姿を示しているように感じた。
Posted by
明石康氏へのインタビューをジャーナリストの木村元彦氏がまとめたもの。 カンボジアやユーゴスラビア、スリランカの和平に努めた経験が語られている。 題名から何か奇をてらう特別な交渉術があるかと思いきや、そのようなものはなく、ひたすら理性的に交渉をする様が描かれている。国際社会で「独...
明石康氏へのインタビューをジャーナリストの木村元彦氏がまとめたもの。 カンボジアやユーゴスラビア、スリランカの和平に努めた経験が語られている。 題名から何か奇をてらう特別な交渉術があるかと思いきや、そのようなものはなく、ひたすら理性的に交渉をする様が描かれている。国際社会で「独裁者」と言われる人との交渉でも、明石氏には相対者を「独裁者」と思うようなことはない。 相手がなぜこういう行動をとるのか、何を考え、何を懸念し、何を望んでいるのか、そういうことに対する洞察を持つことが説得力には不可欠であり、それは相手が誰であろうと変わらない。
Posted by
シアヌーク、ミロシェヴィッチ、カラジッチ、プラバーカラン・・・このような独裁者と交渉をしてきた明石さん。その交渉結果に批判があるにせよ、その行動力はすごいと思います。
Posted by
正直、期待外れ。 明石康ブームに乗っかって、急きょ出してみた感が否めない。 緒方さんの本と同じようなインタビュー形式やったけど、インタビュアーが偏見もってる感じがして、明石さんに対しても好感は持てなかったな。 明石さんの「交渉術」ってよりも、単なる小話。 彼の思考もわかりにくい...
正直、期待外れ。 明石康ブームに乗っかって、急きょ出してみた感が否めない。 緒方さんの本と同じようなインタビュー形式やったけど、インタビュアーが偏見もってる感じがして、明石さんに対しても好感は持てなかったな。 明石さんの「交渉術」ってよりも、単なる小話。 彼の思考もわかりにくいし、すごい表面的な話が多かった。 そっから読み取れって話なんやろけど、ホンマに事実の羅列と、明石さんの自己肯定。 最後の一章だけは読む価値がある内容やったけど、それも深みはあんまり・・・ あとがきには明石さん自身が 「国連で働いていた時期やその後の自分の行動について、説明するのをあまり好きではないし、口ごもってしまう。こうした説明は、とにかく自己弁明になってしまったり、時には自己宣伝に堕してしまう恐れがある。とにかく潔くない。」 と語ってる。 本人ですらそう感じてたんやったら、読む側はどうしろと・・・(笑) とりあえず、あんまみんなにはオススメしない一冊。 読み直すことも、ない気がする。
Posted by
- 1
- 2