なぜ人を殺してはいけないのか? の商品レビュー
いつもどおり(?)、永井さんはおもしろことを言う。小泉さんは、なんかあまりピンと来ないことも多かったけど、社会契約説の欺瞞性について、興味深いと思った。いづれにせよ、まだ頭の中でまとまってないので、また読み直したい。
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こういう話はまず“人権”というものが社会的約束として存在し、国家がそれに裏付けを与えている、という話から始めないと意味がない。 人を殺すのがなぜいけないのかをまるで考えたことが無い人だけが読めば良い、そんな本。
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あまり面白くなかった理由は、K のせい。 N は、まだ、質問の内容を哲学者らしく詳細に追っていっている感じはあるものの、 K は、最初から質問の内容(というか質問者の意図)を適当に自分向けに受け直している感じ。 対談も、K が勝手に N の過去の発言を自分向けに受け取っているもの...
あまり面白くなかった理由は、K のせい。 N は、まだ、質問の内容を哲学者らしく詳細に追っていっている感じはあるものの、 K は、最初から質問の内容(というか質問者の意図)を適当に自分向けに受け直している感じ。 対談も、K が勝手に N の過去の発言を自分向けに受け取っているものに基づいて話しているものだから、対談の体をなしていないし。 企画ミスですな。 けして、徹底討論もされていないし、スリリングでもないよね。
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構成は ・永井ー小泉の対談 ・永井論考 ・小泉論考 <文庫版書き下ろし> ・永井論考 ・小泉論考 対談は恐ろしく噛み合ってない。 それは永井先生も論考内で「この対談に際して小泉氏は私の以前の著作をずいぶん勉強してこられたようで、氏の発言には私の用語がちりばめられている。しかし...
構成は ・永井ー小泉の対談 ・永井論考 ・小泉論考 <文庫版書き下ろし> ・永井論考 ・小泉論考 対談は恐ろしく噛み合ってない。 それは永井先生も論考内で「この対談に際して小泉氏は私の以前の著作をずいぶん勉強してこられたようで、氏の発言には私の用語がちりばめられている。しかし、その用法が私の理解と食い違っているため、逆に理解しにくかった。」(p82)と言っていたり、「小泉氏の発言の意味がわからなかった」といった趣旨の発言をかなりの回数使っているところからも伺える。(逆に小泉先生はそのような類の発言はしていなかったように思う) ただ、この噛み合わなさ、対談後の論考の議題設定のあまりの違いが非常に良かった。 個人的には永井先生のほうに与する。永井先生の方が、表題の問に真摯に答えているように思うからだ。 小泉先生の議題設定は、(私はよくわからないので、あくまで直感的に「そうではないか」という予想で言うならば)極めて脱構築的であるように思った。 その議題設定が悪いなどというわけでなく、今ひとつ私にとってはスカされた印象を持ち、永井先生の方が<子ども>としての立場から誠実に答えているを印象を受けたという話である。 もちろん文庫版にして200頁に満たない書籍である。永井先生も頻繁に以前の著作を前提としていることを提示しながら論理的補完を行っていた。この一冊で成敗することなどできるわけもなく、ただその導入としては非常に良い一冊だと思う。
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テキストの量は少なめ。注釈が欲しかった。 私の無知が悪いのか、あまり対談、というか、討論になっていない気も。 もう少し経ったら、ゆっくり読み返してみたい。 MVP:なし
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タイトルに対する答えは、「ない」。これが2人の意見である。本書を読んでいると、この問いを結論づけようとすること自体がナンセンスだと考えさせられる。重要なのは、その答えを模索する過程だというのが、著者両氏の主張の唯一の共通点ではないだろうか。本書の内容に共感したり疑問を持ったり考え...
タイトルに対する答えは、「ない」。これが2人の意見である。本書を読んでいると、この問いを結論づけようとすること自体がナンセンスだと考えさせられる。重要なのは、その答えを模索する過程だというのが、著者両氏の主張の唯一の共通点ではないだろうか。本書の内容に共感したり疑問を持ったり考えていくことが意味を持つ。それだけ、「生死」に関わる問いは、1つの答えを求めてはいけない慎重に扱うべき問題だ。2人の激論がその危険性を物語っている。本書で興味深いのは、著者両氏が哲学者であるという点。同じ哲学者でも主題へのアプローチがまったく異なる。そして、決して熱くないトーンで冷静に「論理の抜け」を指摘する。内容がシリアスなだけに、その状況はとてもスリリング。しかし、殺人という狂気的な議題をニーチェやニヒリズム、神を絡めて哲学的に捉えて考えるのは、実はとても正しい手段なのかもしれない。そういう観点を持てたことが私なりの本書からの収穫だ。ただ、最後の両氏それぞれの章で、永井氏の<私>が本題にどう繋がるのか理解できなくて、小泉氏の「ただ、殺さない絶対的悪」には最後の最後にピントがずれてしまった気がして、尻すぼみの印象を受けてしまったのが残念。
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タイトルがとてもシンプルだけどすごくインパクトが強くて昔からずっと疑問に思ってたことだったのですごくすらすら読めた。
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なぜって言われても困る。 殺されても困る。 人殺しって言葉はすごい重いと思うし、世間的にも軽蔑されるものになってしまうと思う。 殺したくなるようなことは今までにないから大丈夫だと思うけど。
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