文学の方法 の商品レビュー
「知の三部作」に準ずる内容で、文学研究の現場のおもしろさを伝える論集です。 シェイクスピアのテクストについての書誌学や、フローベールの『ボヴァリー夫人』の草稿研究など、一見地味な基礎的研究も扱われており、興味深く読みました。しかし、個人的にもっともおもしろく読めたのは、中国人作...
「知の三部作」に準ずる内容で、文学研究の現場のおもしろさを伝える論集です。 シェイクスピアのテクストについての書誌学や、フローベールの『ボヴァリー夫人』の草稿研究など、一見地味な基礎的研究も扱われており、興味深く読みました。しかし、個人的にもっともおもしろく読めたのは、中国人作家の巴金や、ロシアの詩人であるヨシフ・ブロツキーといった人びとを例に、文学と政治が切り結ぶ場面に焦点を当てる考察など、文学とその外部との関係を問う第3部の諸論考でした。
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