歴史の使い方 の商品レビュー
牽強付会、我田引水。この手の本はさすがにビジネスマン向けだ。歴史の使い方と言いつつも、まったく為にならない本。結局知識がなければまったく読めないシロモノである。
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好きだった歴史の面白さを再認識させられた気がする。 受験のためのイベント記憶歴史から、過去の人類の営みを知り、流れで理解し、自らの今と今後を考えるための歴史に頭を切り替える必要がある。 筆者曰く、「歴史のアナロジーは、歴史に学ぶ警告であって、未来の予測ではない。歴史に学ぶとは、歴...
好きだった歴史の面白さを再認識させられた気がする。 受験のためのイベント記憶歴史から、過去の人類の営みを知り、流れで理解し、自らの今と今後を考えるための歴史に頭を切り替える必要がある。 筆者曰く、「歴史のアナロジーは、歴史に学ぶ警告であって、未来の予測ではない。歴史に学ぶとは、歴史を使って現実を判定することであって、歴史を真似ることではない。」 この著書でも最後に知価社会について述べられている。「未来の世界は、高度にコンピューター化された最新工場と、きわめて低価格な工業品を大量に造る多数の工場を備えた新興工業国(地域)と、高度に知価創造的な工程や知的ブランド、高度な観光、情報発信産業の栄える先進国とで構成される。このいずれにも属し得ない国と民は、世界経済と人類文明の主要なプレーヤーではなくなっていくだろう。この場合、先進国には、知的支援から生活維持のために大量の労働需要が生まれるだろう。百人の先端を支えるためには、千人の周辺産業と万人の生活維持労働が必要なのである。これが、歴史の中では見られない新しい発展段階=知価社会である。 そうしたなかで、国内製造業で働く自分はどこに向かえばよいのだろう。なかなか解のない問題だ。難しい。考え抜いて自分なりの答えを出していかねばならない。
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歴史を「知る」「楽しむ」「練る」「企てる」「穿つ」「合わせる」「活かす」 この5つの視点からの歴史の利用法が解りやすく説明されている。 よく中高生くらいで「歴史なんか、過去なんか知ったところで役に立たないし!」なんて吐き捨ててしまっている子にもこれを読んでもらえば歴史を学ぶ意義を...
歴史を「知る」「楽しむ」「練る」「企てる」「穿つ」「合わせる」「活かす」 この5つの視点からの歴史の利用法が解りやすく説明されている。 よく中高生くらいで「歴史なんか、過去なんか知ったところで役に立たないし!」なんて吐き捨ててしまっている子にもこれを読んでもらえば歴史を学ぶ意義を理解してもらえるのじゃないかと思う。 自分が一番なるほど!と思ったのは、「歴史を合わせる」 明治維新から第二次大戦までと、終戦後から現在に至る日本の歴史を並行してみていくと、、、というもの。こうゆう見方は新鮮だった。 著者の堺屋太一さんの著書を初めて読んだのは「豊臣秀長」を主人公にした歴史小説。豊臣秀長とは、豊臣秀吉の腹違いの弟なのだけれど、彼の視点から秀吉が天下を取るまでが描かれている。 大抵の歴史小説が戦い?いくさ?の場面や、人間関係なんかを重点的に描かれているのだけれど、堺屋さんは、政治や経済的な面を詳しく描いていて新鮮だった。 この「歴史の使い方」はそんな堺屋さんの歴史に対してのアプローチの仕方が垣間見られると思います。
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ぼくがこの本から感銘を受けたことは以下の4点です。 1.時代小説と歴史小説は別物 2.国家が崩壊するケースは2つしかない 3.人類と他の動物にある3つの絶対的違い 4.歴史は繰り返す 中でも印象的だった3と4について少し本文引用します。 3.人類と他の生物にある3つの絶対的違...
ぼくがこの本から感銘を受けたことは以下の4点です。 1.時代小説と歴史小説は別物 2.国家が崩壊するケースは2つしかない 3.人類と他の動物にある3つの絶対的違い 4.歴史は繰り返す 中でも印象的だった3と4について少し本文引用します。 3.人類と他の生物にある3つの絶対的違い ・「歴史」すること 言葉を語り、主張を確かめ、記録に残して後世に伝えることができる ・「設計」すること 方向を定め、境界を設け、土地を測り、ものをつくるまえの想像することができる ・「未来を予測」すること 将来を考え、未来を想い、物財を貯え、計画的に行動することができる 人類はこの三つの能力を相互に活用しています。 「過去の記録と記憶を今の設計に生かして、 今の設計を未来の予測に使っている。」 4.歴史は繰り返す 堺屋さんは、さまざまな史実を基にまさに「歴史は繰り返されて」きたことを証明してくれています。 その上で、堺屋さんはおもしろい設計をしました。 「歴史上、周囲に外国の軍事力を意識しなくてもよいほどの世界統一国家は世界で二国家しか存在しない。 13~4世紀のモンゴル国(ウルス) と 現在のアメリカ合衆国 である。」 なるほど確かに、と思える説明も添えられておりなかなか痛快でした。 だからこそ、なんですが、堺屋さんにはその設計から大胆な未来予測をしてほしかった! でも歴史に興味がある人が歴史学を学ぶにはうってつけ。 また「「歴史は繰り返される」っていうけどほんとのとこどうなの?」って人にはぜひ読んでもらいたい! ぼくは日本史世界史を勉強しなおしてからもう一度この本に向き合いたいと思います。
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【私の評価】★★★★★(90点) ■歴史の使い方を教えてくれる一冊です。 堺屋さんは、万博をプロデュースしたことで 有名ですが、そのときは関ヶ原の戦いでの 石田光成を参考にしたようです。 まずは、コンセプトと大義名分が必要です。 万博なら国際化でしょうか。 ...
【私の評価】★★★★★(90点) ■歴史の使い方を教えてくれる一冊です。 堺屋さんは、万博をプロデュースしたことで 有名ですが、そのときは関ヶ原の戦いでの 石田光成を参考にしたようです。 まずは、コンセプトと大義名分が必要です。 万博なら国際化でしょうか。 そして、スポンサーを担ぐ必要があります。 万博では開催地の関西の大物を動かしたようです。 ■また、国際基軸通貨としてのアメリカと 十三世紀のモンゴル帝国との共通性、 明治維新後と、戦後との共通性など、 歴史と現在を比較してみる楽しさを教えてもらいました。 歴史は人が作っていますので、 歴史は繰り返す部分もありますが、 環境の違いから違う結果が生まれるところもある。 このように歴史を知り、参考とすることで、 失敗はより減っていくのでしょう。 ・十三世紀のモンゴル帝国が発明した「ペーパーマネーを 国際基軸通貨とする体制」は、通貨を物財との交換手段ではなく、 利潤を生む資本と考えることから出発した・・・ それを有利子で借りる者がある限り価値を持つ(p4) ■お役所批判の多い本でしたが、 そういえば堺屋さんも通産省出身ですから、 説得力がありました。 ・太平洋戦争では、日本海軍の提督たちが想定したような 艦隊決戦は一度も起こらなかった・・・旧満州などの植民地を失えば、 日本は原料不足と人口受け皿を喪失して経済的に破綻する、 と言い張っていた・・・今も官僚たちは財政や年金、医療、 道路建設などで同じことを主張している(p253) ■歴史が面白そうに感じさせてくれる一冊です。 本には本のソムリエが必要なように、 歴史にも歴史について手を引っ張って、 その素晴らしさを教えてくれる人が必要なのかもしれません。 堺屋さん、よい本をありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━ ■この本で私が共感したところは次のとおりです。 ・イギリスのサッチャー首相も、アメリカのレーガン大統領も、 80年代に体制と発想の転換に成功した指導者はみな、 「小さな風穴から大きな競争の嵐」と呼ぶ方式を採っている(p244) ・明治は維新はら四十四年続いた。 昭和も敗戦から四十四年続いた。 明治と戦後の昭和は、技術の導入と施設の建設に 熱中した点でも同じである。(p219) ・ひと口に「千年の都」というが、本当に千年の間 一つの国の首都であったと思われる都市は、世界に四つしかない。 ローマ、パリ、イスタンブール、そして京都である。 北京がこれに入るためにはあと二百年かかる。(p71)
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成田空港でたまたま手に取った本。 中学・高校とろくに歴史の勉強をしてこなかったので、歴史勉強のきっかけになればと思い読んでみた。 「賢者は歴史に学び、愚者は体験に従う」ビスマルク 「歴史は、成功が失敗の父であり、失敗が成功の母であることを教えてくれる」 最初に意外な歴史の系...
成田空港でたまたま手に取った本。 中学・高校とろくに歴史の勉強をしてこなかったので、歴史勉強のきっかけになればと思い読んでみた。 「賢者は歴史に学び、愚者は体験に従う」ビスマルク 「歴史は、成功が失敗の父であり、失敗が成功の母であることを教えてくれる」 最初に意外な歴史の系譜示して楽しませてくれ、次に歴史がら学ぶスタンス、想像する知恵を、最後に活かし方が述べられている。 歴史の記述が非常に読みやすく、特に日本史と世界史の平行線上から見えるおもしろさに注目したい。 戦国時代はもちろん、明治維新という面白さ気づける一冊ではないであろうか。ただ、歴史の使い方という主題が示す、ある種の方法論や実学としての感動は薄い。 テストで平均点くらいしか取れなかった人は、どれだけ自分が歴史に対して無知だったのか思い知るだろう。僕もそのうちの一人だ。その時代に生きたその先を知らない人々の生活と行く末を想像するのは面白い。 「人は成功体験に溺れやすく、危機体験に脅えつづけるが、成功体験こそ警戒し、失敗の経験こそ活かすべきだ」
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歴史をどう、世の中を見るのに活かすか!? というか堺屋さんが歴史を使ってどうみているのかを書いてある本。 前半のまず好きになろう!そして活かしていこう!はわかったけど・・・後半のほうは、堺屋さんの説としては楽しく読めるけど自分で同じような活かし方は知識が全然足りなくてできないよ...
歴史をどう、世の中を見るのに活かすか!? というか堺屋さんが歴史を使ってどうみているのかを書いてある本。 前半のまず好きになろう!そして活かしていこう!はわかったけど・・・後半のほうは、堺屋さんの説としては楽しく読めるけど自分で同じような活かし方は知識が全然足りなくてできないよ!って思った。
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●100221 司馬遼太郎をはじめとした歴史小説は、経営者の座右の書としていつも紹介されるけれど、僕にはその意味がイマイチ分かっていなかった。 僕にとって、歴史はあくまで楽しむものに過ぎなかったのだ。 本書を読むことで、名経営者が歴史小説を読む意味が半分分かった。 きっと彼らは...
●100221 司馬遼太郎をはじめとした歴史小説は、経営者の座右の書としていつも紹介されるけれど、僕にはその意味がイマイチ分かっていなかった。 僕にとって、歴史はあくまで楽しむものに過ぎなかったのだ。 本書を読むことで、名経営者が歴史小説を読む意味が半分分かった。 きっと彼らは「歴史を生かす」ことが出来ているんだろう。 本書を読み、歴史小説を読み、歴史文献を読み、そしてまた本書を読む。 そんなことを繰り返しながら、歴史を生かす事ができる教養人に近づいていきたいと思った。
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先日読んだ齋藤孝「人を10分ひきつける話す力」に、 小林秀雄による歴史の捉え方についての講演が引用されていて感銘を受けた。 曰く、「歴史とは調べる事ではなく思い出す事であり、現在の心の中の事」 「歴史とは自己を知る為のひとつの手段」 「言葉の無いところに歴史は無い。歴史の根底には...
先日読んだ齋藤孝「人を10分ひきつける話す力」に、 小林秀雄による歴史の捉え方についての講演が引用されていて感銘を受けた。 曰く、「歴史とは調べる事ではなく思い出す事であり、現在の心の中の事」 「歴史とは自己を知る為のひとつの手段」 「言葉の無いところに歴史は無い。歴史の根底には文学がある」 など、歴史というものを知識以上のものだという考え方が気になった。 そんな話を同僚にしたところ、貸してくれたのがこの本。 これは歴史を現代や未来を見通す為のツールとして扱おうというもの。 日本史というのは地域としての日本史がイコール日本人の民族史になっているという、 世界でも珍しいケースである。 それ故世界史との関連付けがなされないままになりがちだが、 そこに注目すると様々な事が見えてくる。 例えば三国志の時代に日本はまだ卑弥呼の時代だったと思うと 中国の歴史の凄さを感じる。(反面、そこからの長い中国史は 様々な国や民族の興亡の中で、ある意味停滞していたようにも感じるが) また、幕末の日本を力づくで開国させたアメリカが、 その後明治維新に至るまで突如として存在感を失ったのは、 国内で南北戦争が起こったからであったり。 そうした当時の国際関係が分かると、ますます面白くなってくる。 後半は「歴史は繰り返す」ことを例示し、 特に明治以降の近代史から、今日の日本の政治、経済のあり方を 学ぶべきだと主張している。 「歴史は繰り返す」ことを前提として型にはめすぎる危険は孕んでいるが、 こうして振り返ってみると歴史から正しく学んでいれば...と 悔やまれる事も確かに多い。 日中戦争しかり、バブル経済しかり。 人類は本当に歴史から学ぶ事は出来るのだろうか? 日本だけじゃない。 アメリカは、中国は、ヨーロッパ諸国は、きちんと歴史から 学んでいるのだろうか.....。
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歴史の類似点を観察し未来の予見をしています。モンゴル帝国と米国は「貢がせ経済」ということに納得。米国民に共通する日本民族の「格好だけの軽薄才子」を憂いています。
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