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英語の発想 の商品レビュー

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2011/12/15

 英語のライティング、特にパラグラフ・ライティングを念頭に置いて、実際のパラグラフの構造を分析し、解説したもの。「演習」によって実際に考えながら読み進める形式になっている。  津田塾大学の英作文のテキストを考える過程で生まれた本、ということになっているらしく、本格的な英文ライティ...

 英語のライティング、特にパラグラフ・ライティングを念頭に置いて、実際のパラグラフの構造を分析し、解説したもの。「演習」によって実際に考えながら読み進める形式になっている。  津田塾大学の英作文のテキストを考える過程で生まれた本、ということになっているらしく、本格的な英文ライティングを始める基礎となる考え方を学ぶための読み物となっている。  ものすごく大雑把にいえば、「トピックセンテンス+支持文」を解説した部分と「シームとリーム」を解説した部分が中心的な話題となっている。トピックセンテンスの部分は、分かりやすいが、正直、シームとリームは、実際英文を書くときにどう役立つのかはピンと来ないまま終わってしまった。談話文法という立場から情報構造を分析すること自体は興味深いことかもしれないけれども、あくまで英語を書くための本、という意味では分かりにくい。  個人的には、「日本語の特徴を考える」の部分が多く、著者自身も指摘しているように、「英語的発想に転換するとこのような悩みが生じることを意識もしな」(p.181)いような「悩み」が出てくる点を、日本語の典型的なレトリックを示しながら解説している部分が、面白い。翻訳の難しさをあらためて感じることのできる部分で、日本語と対象させることで見えてくる「英語の発想」を感じることができた。(11/12/11)

Posted byブクログ